日本気象協会 様

高精度な商品需要予測で、食品廃棄ロスなど社会課題解決に貢献

気象情報をはじめとするビッグデータから商品需要を予測

気象情報の提供を中心に、防災・環境エネルギー・情報サービス分野など、さまざまな事業を展開している一般財団法人日本気象協会。約20年前から天気や気象情報を商品販売に役立てる「ウェザーマーチャンダイジング」に取り組み、現在でもリテールやメーカー分野などのクライアントに向けて、需要予測や生産計画などさまざまな支援を行っています。

日本気象協会では、この15年で30%も精度が向上した気象予測データを活かし、さらに商品、立地、暦、POSデータなど多彩な情報を組み合わせたビッグデータから、より詳細な商品需要予測を実現したいと考えていました。需要予測の対象は、季節性の高いアイス・飲料だけでなく、アパレル、化粧品、日用雑貨など幅広い商品におよびます。こうしたビッグデータの解析、幅広い商品に対する需要予測に欠かせないのが、AIの活用でした。

NECのAIを活用して高精度な需要予測を実現

より高精度な需要予測を実現するためのAI活用で注目したのが、NECの最先端AI技術群NEC the WISEの「異種混合学習技術」でした。機械学習技術のひとつである「異種混合学習技術」は、膨大なデータの中から関連性による特定の規則性を発見し、予測式を自動で作成。さまざまな種類のデーが混在したデータから、すばやく高精度な予測を可能にします。2017年夏頃から、日本気象協会が有する豊富な気象データや需要予測のコンサルティングノウハウ、そしてNECのAIを融合した協業検討がスタート。現在は、飲料の自動販売機における需給や配送回数・ルートの最適化に向けた解析システム開発の実証実験が進んでいます。

「NECの異種混合学習技術は、予測の根拠がホワイトボックス化されている。この点が他の機械学習と大きく異なります。予測にいたる理由や原因を明確に確認できるので、お客様にわかりやすく示し、説明することができます。」


一般財団法人 日本気象協会事業本部 防災ソリューション事業部
〈商品需要予測プロジェクト〉
プロジェクトマネージャー 本間 基寛氏

製造・物流・流通を結んだ、需給の最適化へ

世界の全産業の3分の1は、「何らかの気象によるリスク」を抱えているといわれています。こうした中、日本気象協会では高精度需要予測データの提供と的確なコンサルティング提案によって、クライアントが抱える多様な課題解決に貢献を目指しています。特に人材不足が深刻化する製造・物流・リテール分野では、精度の高い需要予測によって欠品や食品の廃棄ロスの削減、適切な販促による売上や収益拡大を支援していきます。

「さまざまなロスの解消によって、サプライチェーン全体を最適化したいという私たちの思いは、NECが進めている『需給最適化プラットフォーム』とまさに通じるものがあります。
日本気象協会が持つ気象データとNECのAI技術を活用した需要予測をもとに、今後需給計画の最適化システム構築に向けた協業も考えています。」(本間氏)

NECは、生産・物流・流通を結んだ需給の全体最適化を図る共通プラットフォームシステムの実現によって、食品廃棄ロスや人材不足などの社会課題の解決や、資源の有効活用によるサスティナブルな社会づくりに向けて貢献していきます。

NEC担当者の声

NEC プロセス業ソリューション事業部
バリューインテグレーション部 マネージャー

比良 裕和

これからは製造・物流・流通分野に対する個別の対応ではなく、各分野を串刺しにしてバリューチェーン全体の最適化を図る、共通基盤づくりが重要です。現在NECでは、的確な需要予測や多彩なコーザルデータを組み合わせた『需給最適化プラットフォーム』の構築に取り組んでいます。これにより食品廃棄の削減に加え、販売機会ロスの削減、生産計画・配送ルートや回数の精度の向上など、プロセス全体のロス削減を図り、社会課題の解決を目指します。

NEC プロセス業ソリューション事業部
食品・消費財インテグレーション部 主任

藤原 弾

今回の協業で活用しているNECの異種混合学習技術は、どんなデータが、どんな予測結果を生み出したのか、その理由や根拠を可視化できるため、戦略決定や業務の遂行がスムーズに行えます。また、これまでソリューション提供で蓄積した豊富な業種ノウハウや知見も、需給最適化プラットフォーム構築におけるNECの強みです。こうした総合力を活かして、社会課題の解決や国連が採択したSDGsの目標達成に向けても貢献していきます。