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小林宏治による「C&C」の提唱は、1977年に米国アトランタ市で開催された「インテルコム'77」でのキーノート・スピーチであるとされている。講演の10月10日を前に、小林は欧州出張を終えてニューヨーク入りした。予定されたスピーチ原稿はきれいに製本されて届けられていた。ところが、その英文原稿は小林が欧州に発つ前に見たものから大幅に修正されていた。英語の表現を専門の英文スピーチライターに直させたためであった。
急拠原稿の修正とタイプ(まだワープロのない時代)にとりかかった。小林は一字一句自ら手をいれた。その日は休日でオフィスは開いておらず、タイピストの確保からコピー機の調達にはじまって、膨大な部数の製本まで作業は深更に及んだ。こうしてでき上がったあまり見栄えのしないテキストがアトランタに運びこまれた。このスピーチが「C&CのNEC」のきっかけになる大層なものになるとは、その時は誰も考えていなかった。
※C&C: Computers & Communications
※「Shaping a Communications Industry to Meet the Ever-changing Needs of Society」と題した講演の締めくくりの部分で、冒頭部分とともに「C&C」につながる考えを示した。