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1954年 コンピュータの研究開発に着手 ~濾波器設計が"必要の母"だった電子計算機~

濾波(ろは)器。わかりにくい言葉だが、人が川の水を濾過器で濾過し、飲料水として生命を維持しているのに似て、電気通信の分野では濾波器(フィルタ)というものが、電波の雑音の「濾過」に重要な役割をしている。通信の大容量化のためのFDM(周波数分割多重)伝送方式は、この濾波器が心臓部であり、この設計には高度で膨大な計算が不可欠である。1950年ころまでは人手や機械式の計算機によって計算し、設計していた。

1953年伝送部門に配属された若き技術者渡部和は、濾波器の設計を課せられて、電子計算機の必要性を痛感したため、幹部を説得、開発の許可を得た。伝送技術部は、研究所とは別に、高精度数値計算用電子計算機を開発し、「NEAC-1102」として東北大学に納入した(1958年)。機能を拡張した「NEAC-1103」はその後十数年にわたり濾波器設計に使用された。この計算機開発が契機となって日本電気の電子計算機事業が開始された。

濾波器拡大する濾波器

日本電気初のデジタル電子計算機"NEAC-1101"(1958年)拡大する日本電気初の
デジタル電子計算機
「NEAC-1101」
(1958年)

東北大学に納入したデジタル式電子計算機「SENAC」(NEAC-1102、1958年)拡大する東北大学に納入した
デジタル式電子計算機
「SENAC」
(NEAC-1102、1958年)
(東北大学提供)

濾波器設計に使用した「NEAC-1103」拡大する濾波器設計に使用した
「NEAC-1103」