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NEC、ANAのクラウド型国際線旅客システムと社内システムをつなぐ大規模データ連携基盤を構築

~稼働率99.995%の安定運用、「Oracle Exadata」による大量データ高速処理を実現~

2016年9月30日
日本電気株式会社
日本オラクル株式会社

日本電気株式会社(本社:東京都港区、代表取締役 執行役員社長 兼CEO:新野隆、以下 NEC)は、全日本空輸株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:篠辺修、以下ANA)における国際線の旅客事業強化に向けたクラウド型国際線旅客システム「Altea」(アルテア、注1)のサービス利用に伴い、「Altea」とANAの社内システムを連携する大規模データ連携基盤(CAP2)を構築しました。

本基盤は、NECが過去に構築したANAの共通基盤システム(CAP)の実績(注2)とミッションクリティカルな基盤への知見をもとに構築したもので、国際線の予約から出発業務まで安定したサービスを実現します。
本基盤では、日本オラクル株式会社(本社:東京都港区、取締役代表執行役社長兼CEO:杉原博茂、以下日本オラクル)が提供する、オラクルの高速データベースマシン「Oracle Exadata Database Machine」を採用し、約1億件の予約データを高速に処理可能です。また、システム間のデータ連携を行う「Oracle SOA Suite」を導入し、「Altea」特有の複雑なデータ形式に対応するとともに、NECの統合管理ソフトウェア「WebSAM MCOperations」を活用し、「Oracle Exadata」を含めた350台超のサーバやネットワーク機器を一元的に運用監視できます。

NECは本基盤を2年間と非常に短期間で構築するとともに、スムーズな移行を実現しました。また、本基盤は稼働率99.995%以上を有し、データの高速処理と合わせて継続的かつ安定した運用を行っていきます。

背景

昨今、日本におけるインバウンド施策等による、海外からの旅行需要への期待の高まりを受けて、航空業界では国際線を中心とした旅客事業展開の拡大がますます重要となっています。
本環境を受けて、ANAは、国際線旅客事業の強化を推進していますが、コードシェアやマイル提携等「スターアライアンス」メンバーの一員として提携他社との更なる密接な連携や、規制緩和などの航空業界の制度改正への即時対応など、従来以上にグローバルな市場環境の著しい変化への迅速な対応が必要となっています。
このためANAは、グローバル各社との迅速な連携が可能なAmadeus社のクラウド型国際線旅客システム「Altea」のサービス利用を決定しました。しかし、旧国際線旅客システムからの移行により、「Altea」特有の複雑なデータ形式への対応や、データベースのボトルネック回避のための大量・高速なデータ送受信、旧国際線旅客システムと同等な機能および高いサービスレベルの維持などが大きな課題となっていました。
今回、NECは共通基盤システム(CAP)の構築実績やミッションクリティカル基盤に対するノウハウ、NECおよびオラクルの先進テクノロジーの活用、さらにNECの高度かつ総合的なSI力により、ANA社内の複数システムと大量データを高速かつシームレスに連携し、「Altea」にも対応した共通基盤構築を実現しました。

図1 今回構築した「大規模データ連携基盤(CAP2)」

図2 「大規模データ連携基盤(CAP2)」の製品構成

大規模データ連携基盤(CAP2)の概要

  1. 国際線旅客システムとANA社内システムのシームレスなデータ連携
    ANAがAmadeus社のクラウド型国際線旅客システム「Altea」へ移行するにあたり、「Altea」とANA社内システム間のデータを送受信する連携基盤をNECで構築しました。
    「Altea」と各社内システム間のデータ連携基盤として「Oracle SOA Suite」を採用することで、「Altea」から受け取ったデータを適切に変換して社内システムへ配布する仕組みを構築しました。
    また、旧国際線旅客システムとの機能差異を補完するため、「Altea」では提供されないメール配信や帳票作成、端末へのデータ配信などの基盤として、ANAの各システムが共通的に利用できる共通サービス基盤を構築・提供しました。

  2. 「Oracle Exadata」により大量データの高速処理を実現
    社内外に配信するデータを一元管理するデータ提供サービス基盤として、ハードウェアとソフトウェアが統合して最適に稼働するよう設計され、大量に集配信したデータを高速に処理できる「Oracle Exadata」を採用しました。「Oracle Exadata」は、多様なデータベース処理に適応し、約1億件にも及ぶ大量の予約データの高速処理とともに24時間稼働するオンライン業務へ影響を与えることなく、バッチ処理も並列で実行可能です。
    さらに、「Oracle Exadata」は垂直統合型システムのため、構築の負荷を軽減でき、短期間での導入を実現しました。

  3. 「Oracle Exadata」も含めた大規模プラットフォームを一元管理可能
    運用監視を担うサービスマネジメント基盤として、既存の共通基盤(CAP)で採用され信頼と運用実績のあるNECの統合管理ソフトウェア「WebSAM MCOperations」を活用し、350台超のサーバやネットワーク機器を一元的に運用管理します。
    また本基盤では、「Oracle Exadata」を「WebSAM」で監視するために必要なソフトウェア(コネクタ)を活用し、「Oracle Exadata」も他のサーバと同様に運用管理可能としました。
    さらに、既存の共通基盤(CAP)と本基盤の管理画面を統合することで、両基盤の障害箇所をダイレクトに発見可能とし、運用性も向上しました。

図3 統合監視システム 管理画面イメージ

NECおよび日本オラクルは今後も本基盤の提供を通じて、ANAにおける本基盤を活用した事故・異常気象・災害など不測の事態へのリスク対策、フルサービスキャリアとしての新サービスの実現に貢献していきます。

以上

* OracleとJavaは、Oracle Corporation 及びその子会社、関連会社の米国及びその他の国における登録商標です。文中の社名、商品名等は各社の商標または登録商標である場合があります。本文書は情報提供を唯一の目的とするものであり、いかなる契約にも組み込むことはできません。

本件に関するお客様からのお問い合わせ先

NEC 交通・物流ソリューション事業部
TEL:03-3798-5958
E-Mail:sales-team@air.jp.nec.com

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