NEC、地域医療連携ネットワークサービス「ID-Link」を強化
~ 患者情報共有の利便性を向上する拡張サービスを追加 ~
2016年2月15日
日本電気株式会社
NECは、地域医療連携ネットワークサービス「ID-Link(アイディーリンク)」を強化し、拡張サービスとして2016年3月1日より順次、提供開始します。
「ID-Link」は、地域の病院や診療所といった医療機関に分散されている患者の診療情報を統合し、連携する医療施設などの間で共有するサービスです。
今回拡張サービスとして、クリニックや調剤薬局などが公開する患者情報をID-Linkサービスセンター内に容易かつ安全に保管できる「ストレージサービス」と、患者情報をサマライズ(集約)して表示することで情報共有時の利便性を向上する「リポジトリサービス」を提供します。
なお今回、ID-Linkについて、一部価格改定を行っています。
NECは、社会ソリューション事業に注力しており、本サービスをはじめとする先進ICTを活用した製品やサービスを提供することで、安全・安心・効率・公平な医療サービスの実現に貢献していきます。
背景
従来の地域医療連携システムは、主に地域の中核病院などが患者の同意に基づいて公開した患者情報を、クリニックや調剤薬局などが閲覧する情報共有を行ってきました。しかし昨今、地域包括ケア(注1)の実現に向けて、クリニック・調剤薬局・介護施設などの施設で多職種のスタッフが、患者情報を公開し共有することが求められています。
このようなニーズに応えるため、NECは「ID-Link」の拡張サービスの提供を開始します。
ID-Link 拡張サービスの概要
- ストレージサービス(注2)
ID-Linkサービスセンター内に公開情報を保管する環境を提供します。これにより、公開環境を持たないために情報公開ができなかったクリニックや調剤薬局、介護施設なども、患者情報を公開し共有することが可能となります。 - リポジトリサービス(注3)
「標準コードマッピング機能」「サマリービュー」「フェイスシート」の3機能を順次提供します。
「標準コードマッピング機能」は、各施設が電子カルテシステム等のマスタで登録している、処方・注射・検査結果・病名に対して独自に設定したコードと、業界標準のコード(注4)とのマッピング(対応づけ)作業を行うための機能です。候補項目が自動表示されるため、簡単にマッピングできます。
「サマリービュー」では、患者の処方履歴や検査結果について、時系列やチャートでの表示を可能とし、患者情報を素早く的確に把握することに活用できます。例えば薬剤名称で絞込むことで、重複投与の防止に役立ちます。また、標準コードの活用により複数施設に分散した情報のサマライズも可能となるため、地域で共有する情報量が増大した場合でも、患者情報の円滑な共有が期待できます。
サマリービュー画面イメージ(処方履歴)
サマリービュー画面イメージ(検査結果)
さらに、患者の基本情報(既往歴、アレルギー情報など)や日常生活に関する情報(ADL:Activities of Daily Living)などを集約して患者単位で一覧表示する「フェイスシート」の提供も予定しています(注5)。フェイスシートは、地域包括ケアの推進に寄与するだけでなく、救急医療や災害時の医療提供への効果も期待できます。
価格
今回、自施設内の公開用環境(ID-Linkアプライアンス)について、以下のとおり新設価格の統一化および低減を行っています。なお、「ID-Link」のその他の価格については、従来から変更はありません。(詳細は別紙1参照)
- 従来価格
300床以上:1,225万円(税別)
300床未満:1,025万円(税別) - 新標準価格
980万円(税別)
NECグループは、「2015中期経営計画」のもと、安全・安心・効率・公平という社会価値を提供する「社会ソリューション事業」を推進しています。当社は、先進ICTや知見を融合し、人々がより明るく豊かに生きる、効率的で洗練された社会を実現していきます。
【別紙1】価格表
【別紙2】価格表_用語説明
以上
本件に関するお客様からのお問い合わせ先
NEC 医療ソリューション事業部
E-Mail:press@med.jp.nec.com
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