NEC、バックアップシステムの拠点集約運用や高速化を実現するiStorage HSシリーズ新製品を発売
2015年9月17日
日本電気株式会社
NECは、災害対策や事業継続(BCP)対応としてニーズが拡大している遠隔バックアップにおいて、バックアップのための通信量を大幅に削減することで、複数拠点の集約を容易にする「クラウドバックアップソリューション」や、大容量データのフルバックアップ運用を変更することなく高速化できる「高速フルバックアップソリューション」を構築する機能を搭載した「iStorage HSシリーズ(HYDRAstor)」の新製品を本日より販売開始します。
新製品は、従来機比で処理性能2倍(注1)、最大構成時容量2.8倍(注1)の「iStorage HS8」と、従来機比で処理性能を1.5倍(注2)に向上させた「iStorage HS3」で、順次海外でも販売開始予定です。
NECは「社会ソリューション事業」に注力しており、高度で安全なデータ活用を実現するソリューションを提供することで、社会の情報通信基盤の高度化と効率的な利用を支援します。
背景
昨今、企業や官公庁においては、ビッグデータ活用のため、データの長期保管と、これに伴うデータ量の増大が進んでいます。また、システムの災害対策やBCP対応のため、遠隔地へのバックアップ需要が高まっています。さらに、複数の事業所や拠点ごとにバックアップシステムを保有・運用するには、コストがかかることから、バックアップの集約を検討するケースも増加しています。
一方、バックアップを1か所へ集約して運用する場合、複数拠点からのバックアップデータの転送に多くの時間がかかることや、高速な通信回線を複数契約するなどの回線コストが課題となっていました。対策として、大容量データを短時間でバックアップするために、バックアップデータの差分を採取するなどの方法がありますが、この場合には運用が複雑化する課題がありました。
新製品は、バックアップデータ転送前重複排除や自動差分データ転送機能により、バックアップの集約およびシンプルで高速なバックアップ運用を実現するものです。
最小構成価格、出荷日
製品名 | 価格 (税別) |
出荷日 | 備考 |
---|---|---|---|
シングルノードモデル iStorage HS3-50(8TB) |
298万円~ | 10月30日 | ノード本体、 基本制御ソフトウェア |
スケールアウトモデル iStorage HS8-50(12TB) |
900万円~ | 10月30日 | ハイブリッドノード本体x1、 基本制御ソフトウェア |
増設ハイブリッドノード | 2,400万円 | 10月30日 | ハイブリッドノード(48TB)x1、 (通信・データ圧縮処理機能、データ保管機能) |
増設ストレージノード | 1,450万円 | 10月30日 | ストレージノード(48TB)x1、 (データ保管機能) |
ソリューション名 | 価格 (税別) |
出荷日 | 構成製品 |
---|---|---|---|
クラウドバックアップソリューション | 338万円~ | 10月30日 | iStorage HS3 High Speed Data Transfer オプション |
高速フルバックアップソリューション | 338万円~ | 10月30日 | iStorage HS3 OpenStorage Suiteオプション |
※ユーザー環境に応じて、別途個別のSI費用がかかります。
- 運用の拠点集約や高速化を実現する2つのソフトウェアオプション
- クラウドバックアップソリューション向けオプション機能
「High Speed Data Transfer option」は、複数拠点からのバックアップを1か所に集約可能にするバックアップシステムを、プライベートクラウド型で構築するのに最適なソフトウェアオプションです。本製品は、バックアップサーバ側で重複排除を実施し「iStorage HSシリーズ」専用の高速な通信方式を活用することで、回線コストおよびバックアップに必要な時間を大幅に削減したクラウドバックアップ運用を実現します。 - 高速フルバックアップソリューション向けオプション機能
「Open Storage Suite Option」は、Symantec社のバックアップソフトウェアNetBackupと「iStorage HSシリーズ」を連携させるソフトウェアオプションです。従来のフルバックアップ運用を変更することなく、初回のフルバックアップ以降は、自動で差分データのみを転送し、「iStorage HSシリーズ」内で新たなフルバックアップを自動合成することで、高速なバックアップ運用を実現します。
- クラウドバックアップソリューション向けオプション機能
- 従来機比で処理性能2倍、最大構成時容量2.8倍の「iStorage HS8-50」
通信・データ圧縮処理機能(注3)とデータ保管機能を搭載した「ハイブリッドノード」の処理性能を従来機比2倍(注1)に向上させました。NEC独自のグリッド・ストレージ技術(注4)を活用し、データ保管機能に特化した「ストレージノード」と合わせて、最小1ノードから最大165ノードまで拡張可能で、最大構成時に従来機比2.8倍(注1)の論理容量103PB(物理容量7.9PB)を可能としました。
また、複数のノードに分散してデータを保存することで多重障害に備える分散冗長配置技術(注5)も搭載しており、基幹システムやビッグデータ活用のために長期保管が求められるシステムに、最適なストレージです。
また、1ノード構成でコストを抑えた導入を実現するシングルノードモデル「iStorage HS3-50」は従来機比で処理性能を1.5倍(注2)に向上させました。
NECは今後も、企業の災害対策やビッグデータ活用のニーズに対応するストレージ製品の開発・販売を強化していきます。
NECグループは、「2015中期経営計画」のもと、安全・安心・効率・公平という社会価値を提供する「社会ソリューション事業」をグローバルに推進しています。当社は、先進ICTや知見を融合し、人々がより明るく豊かに生きる、効率的で洗練された社会を実現していきます。
以上
- (注1) 従来機「iStorage HS8-40」との比較。NEC測定値(OST高速IO使用時)。容量比較は最大構成時の論理容量(20倍圧縮時、圧縮率はデータの種類によって変動)。
- (注2) 従来機「iStorage HS3-40」との比較。NEC測定値(OST高速IO使用時)。
- (注3) データをブロックに分割し、重複したデータブロックを検出して排除する技術。類似データの場合でも、元データブロックと差分のみを圧縮して格納することにより、容量効率と書き込み性能を大幅に向上させる。DataRedux(R)は、知的なデータの可変長分割を行い、変更部分に対するデータ重複の最大限の検出を可能とし、より一層の格納効率と性能向上を実現する。
- (注4) 複数のノードをメッシュ状に連結する仕組みで、システムを止めずにノードを追加し自由に容量や性能の拡張が可能な技術。導入時の細かな設定作業が不要で、ノードを接続するだけで自律的にシステムに組み込まれ、負荷分散やデータの再配置を自動で行うことが可能。
- (注5) バックアップデータを複数に分割し、データに特殊な冗長用コードを付加して複数のストレージノードに分散格納することにより、ハードウェアの多重障害でもデータの復元が可能な技術。高信頼といわれるRAIDシステムを超える高信頼性、耐同時障害性を実現。
- ※ Symantec、NetBackupは、Symantec Corporationの米国およびその他の国における商標または登録商標です。
その他文中に記載されている会社名、製品名は各社の商標または登録商標です。
新製品について
本件に関するお客様からのお問い合わせ先
NEC パートナーズプラットフォーム事業部
TEL:03-3798-9740
NECは、社会ソリューション事業を推進する
ブランドメッセージ「Orchestrating a brighter world」のもと、
今後の世界の大きな変化(メガトレンド)に対応する
様々な課題解決や社会価値創造に貢献していきます。
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