NEC、通信事業者向け仮想化IMSソリューションを開発
2015年5月28日
日本電気株式会社
NECは、通信事業者向けにIMS（注1）を仮想化した「仮想化IMS（vIMS）ソリューション」を開発しました。本ソリューションは、3G音声サービス（W-CDMA）およびVoLTE（注2）サービスの制御を行う制御系と、音声データの中継を行うIMS-AGW（注3）から構成されています。
なお、NECはLTE音声サービスであるVoLTEサービスの実験に成功しました。
今回開発したvIMSソリューションは、制御信号処理部に加えて、通信事業者から高度なQoS（注4）制御が求められる音声データ／映像データ転送処理部（IMS-AGW）を、汎用サーバを使用した仮想化基盤上に構築しています。これにより、VoLTEサービスの特徴である高音質、低遅延、また、VoLTE標準サービスであるビデオコールでは、高精細な映像をストレスなく送受信できます。
本ソリューションは、NECが注力するSDN/NFV（注5）ソリューションのラインナップ（vEPC、vMVNO、vCPE（注6））拡充の一つとして提供します。
NECは、「社会ソリューション事業」に注力しており、今後も付加価値の高いSDN/NFVソリューションをグローバルに提供し、通信事業者の競争力向上に貢献すると共に、今後も引き続き柔軟、迅速かつ最適な通信ネットワークを実現するグローバルソリューションを展開します。
通信事業者は、NECが今回開発したvIMSソリューションと、既に提供しているvEPCソリューションを組み合わせることにより、音声サービスとデータ通信サービスを同一の仮想化プラットフォーム上に実現できます。複数のサービスを同じリソースで共有・実現することにより、通信事業者のCAPEX/OPEX（注7）削減にも貢献します。また、将来的には同じプラットフォーム上にネットワーク機能仮想化ソフトウェアを追加するだけで新たなサービスを簡単に短期間で提供できるようになります。
なお、NECのvIMSソリューションは、小規模通信事業者にも容易に導入可能です。本ソリューションは2016年4-6月に出荷を開始する予定です。
NECは、2014年6月に株式会社NTTドコモ（ドコモ）が国内で初めて開始したVoLTEサービスの通信インフラ装置を提供するとともに、同社の約6000万契約者に対する3G音声サービスならびにVoLTEサービスを支えています。ドコモのVoLTEサービスは、世界で先駆けて、複数のVoLTE対応スマートフォン端末かつ全エリア一斉に開始した本格サービスであり、サービス開始後も安定した通信品質を実現しています。
なお、NECは、ドコモに提供しているVoLTE技術とNECのvIMSソリューションを連携し、VoLTEサービスの実験を行いました。
NECグループは、「2015中期経営計画」のもと、安全・安心・効率・公平という社会価値を提供する「社会ソリューション事業」をグローバルに推進しています。当社は、先進ICTや知見を融合し、人々がより明るく豊かに生きる、効率的で洗練された社会を実現していきます。
以上
- (注1) IMS：IP Multimedia Subsystem
- (注2) VoLTE：Voice over LTE
- (注3) IMS-AGW：IP Multimedia Subsystem access gateway
- (注4) QoS：Quality of Service
- (注5) SDN/NFV：Software-Defined Networking/Network Functions Virtualization
- (注6) vEPC：Virtualized Evolved Packet Core
vMVNO：Virtualized Mobile Virtual Network Operator
vCPE：Customer Premises Equipment - (注7) CAPEX/OPEX：CAPital EXpenditure/OPerating EXpense
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