2015年1月27日
日本電気株式会社
NECは、タイの自動車部品・工作機械メーカーであるCLP Engineering Co., Ltd.(本社:タイ・パトゥムターニー県、President & CEO: Manop Leegomonchai、以下 CLPエンジニアリング)に、PLM(注1)クラウドサービス「Obbligato for SaaS(オブリガート フォー サース)」を提供しました。
本サービスの導入によりCLPエンジニアリングは、従来は紙で管理していた部品表や設計図面、仕様書、見積書などのドキュメントをシステム上で一元管理することが可能となり、業務の効率化・高度化を実現します。
NECは、注力する「社会ソリューション事業」を通じて、今後もグローバルでのものづくりのインフラやプロセスの変革に貢献するソリューションの提供・拡販に取り組んでまいります。 |
背景
昨今、タイの製造業では、海外メーカーのOEM事業に加えて、自社製品の製造・販売により事業拡大を図る動きが加速しています。
CLPエンジニアリングは、自動車部品の製造に加えて、自社製品として農業用工作機械や小型船舶用エンジンなどの製造・販売を行っています。しかし従来は、同社で扱う1,000種以上の部品の情報管理を紙で行っていたため、管理・メンテナンス工数が増大するとともに、業務プロセスも複雑になっていました。このためICTを導入し、業務の効率化・高度化・標準化を実現することが求められていました。
「Obbligato for SaaS」の特長と、CLPエンジニアリングへの導入の成果
「Obbligato for SaaS」は、日本国内トップシェア(
注2)であり、グローバル750社以上への導入実績を有するPLMソフトウェア「Obbligatoシリーズ」で培ったノウハウを基に、「製品構成(BOM)管理」「ドキュメント管理」「設計変更情報管理」に関する業務機能を標準定義しサービスとして実装しています。これにより利用者は、PLMに必要な各機能を、パッケージ製品を導入する場合と比較して短期間・安価に利用開始できます。また、利用者によるソフトのバージョンアップやサーバ保守作業などが不要となり、システム運用業務の負荷を低減することで、少ないIT要員でも運用可能です。
タイにおいては、2013年12月から同国のデータセンターよりサービス提供を開始しています。
このたび、NECはCLPエンジニアリングに「Obbligato for SaaS」の提供および初期導入作業の支援に加え、業務プロセス標準化に関するコンサルティングを行いました。これらにより、部品表や設計図面、仕様書、見積書などのドキュメントの一元管理が可能となり、業務の効率化・高度化・標準化を実現します。また、CLPエンジニアリングが従来から活用しているERPシステム(生産管理システム)でも「Obbligato for SaaS」で管理している各種データを利用可能としました。
今後の展開
NECは今後も本サービスを、タイに進出する日系製造業や現地の製造業向けに拡販し、2018年度までに100社への導入を目指します。
NECは、リテール・物流・製造などのエンタープライズ領域において、グローバルで提供するソリューションおよびサービス「NEC Global Enterprise Solutions」の拡充を進めています。「Obbligato for SaaS」はその一つであり、今後も顧客の事業成長に貢献するソリューション・サービスを提供してまいります。
NECグループは、「2015中期経営計画」のもと、安全・安心・効率・公平という社会価値を提供する「社会ソリューション事業」をグローバルに推進しています。当社は、先進のICT技術や知見を融合し、世界の人々と協奏・共創しながら、人々がより明るく豊かに生きる、より効率的で洗練された社会を実現していきます。
以上
(注1) PLM(Product Lifecycle Management):製品開発の過程で発生する膨大かつ多種多様な技術情報を製品構成情報(BOM:Bill Of Materials)に紐付け、製品ライフサイクルにわたって統合管理することで、製品開発力の強化を目指す改革・取り組み。
(注2) 出典:(株)テクノシステムリサーチ「2014年機械系CAD/PLM関連ビジネス市場分析調査」(2014年3月)
Obbligato for SaaSについて
本件に関するお客様からの問い合わせ先
NEC 製造・装置業システム開発本部
TEL:03-3456-7474