2014年11月17日
日本電気株式会社
朝日放送株式会社
ハイブリッドキャストの展開イメージ
日本電気株式会社(本社:東京都港区、代表取締役執行役員社長:遠藤信博、以下 NEC)は、朝日放送株式会社(本社:大阪府大阪市福島区、代表取締役社長:脇阪聰史、以下 朝日放送)協力のもと、放送波によるコンテンツ配信が可能な「フェーズ1方式」に対応したハイブリッドキャスト(
注1)放送の送出設備を開発しました。
今回、2014年11月19日(水)~21日(金)に幕張メッセで開催される「国際放送機器展(以下、InterBEE2014)」において、本設備で送出した番組のコンテンツを録画視聴(
注2)するデモを参考出展(
注3)します。
近年、インターネット環境やスマートフォンの普及に伴い、テレビ放送と通信(ウェブサービス)の連携による、新たなテレビサービスの提供に向けた取り組みが進められています。その取り組みの一つとして、テレビ放送とHTML5(
注4)ウェブコンテンツの融合を実現する次世代テレビ放送サービスである、ハイブリッドキャストに注目が集まっています。
ハイブリッドキャスト「フェーズ1方式」は、通信だけでなく放送波を介したコンテンツ配信が可能になるため、万一の災害時など、インターネット回線が不安定な状況下でも、避難情報などの配信・受信を実現します。また、インターネットに接続されていないテレビでも、放送波によるリッチなコンテンツを視聴者が楽しめる事から、本方式は、視聴者への新たなサービスを創出する仕組みとして期待されています。
なお、NECと朝日放送は、2014年10月24日(金)深夜1時34分~深夜2時34分(関西ローカル)に放映された単発ゲーム番組「ゲーム王ハロウィン~そして悪魔は舞い降りた!?~」(
注5)において、ハイブリッドキャストの従来規格である「フェーズ0方式」(
注1)でのテレビ番組・CMの放映を実施しました。テレビCMにおけるハイブリッドキャスト放送は、業界で初めての取り組み(
注6)となります。今回のInterBEE2014の展示は本番組のコンテンツを利用して実施するものです。
NECは、今後も放送と通信を連携させたハイブリッドキャスト等のセカンドスクリーンサービスを促進し、放送・通信のインフラ事業とサービスの拡大に積極的に取り組んでまいります。
ハイブリッドキャストの展開イメージは、
別紙をご参照ください。
【別紙】 ハイブリッドキャストの展開イメージ
以上
(注1) ハイブリッドキャストは、テレビ受信機にHTML5対応の専用ブラウザを搭載し、テレビ放送と、HTML5で記述されたウェブコンテンツとを融合させる次世代テレビ放送サービス。ハイブリッドキャストの規格である「フェーズ0方式」はコンテンツを全て通信で配信するのに対して、「フェーズ1方式」では放送波と通信を組み合わせたコンテンツ配信ができる。今回の開発ではARIB規格の一部を実現した。
(注2) ハイブリッドキャストは既存のWEB技術との連携を可能とし、例えばハイブリッド録画対応端末でオンエア時とは異なるコンテンツを表示できる。番組本編に「この番組は◯月◯日に放送されたものです」と表記したり、CMにて「(イベント開始まで)あと○○日」が日付差分で表示される。
(注3) NECブースにて展示。(展示映像・放送関連機材部門、ホール2、2308)
(注4) Webページの記述などに用いるマークアップ言語、HTMLの第5版。従来よりもWebアプリケーションの開発を支援する機能が強化されている。
(注6) 視聴者から投稿された複数のコメントやスタンプが、ほぼリアルタイムにテレビ全画面の最前面にオーバーレイ表示で流れる展開を実施。さらにNECのCMではイベント情報の発信や、CMに対する視聴者から感想をスタンプや選択式アンケートで投稿できる試みを実施。
本件に関するお客様からのお問い合わせ先
NEC 放送・メディア事業部
TEL:03-3798-6366
朝日放送株式会社 東京支社コンテンツ事業部 久田
TEL:03-6278-1657