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NEC、ベクトル型スーパーコンピュータ「SX-ACE」を東北大学、大阪大学、国立環境研究所から受注

2014年5月29日
日本電気株式会社



NECは、国立大学法人東北大学サイバーサイエンスセンター、国立大学法人大阪大学サイバーメディアセンターから2013年11月に発売した新型ベクトルスーパーコンピュータ「SX-ACE」をそれぞれ受注しました。そして、独立行政法人国立環境研究所に「SX-9」システムの後継機種として「SX-ACE」を導入します。

新製品は、超高速な並列処理を要する科学技術計算や大規模なデータ解析に最適で、NECはこれらを研究機関や企業に提供することで、社会の発展やイノベーションを支えるICTインフラの高度化に貢献します。

SX-ACE(最大8ラック)SX-ACE(最大8ラック)

SX-ACEの特長


「SX-ACE」は、マルチコア型ベクトルCPUを搭載し、64ギガフロップスのコア性能および64ギガバイト/秒のコアメモリ帯域を実現した新しいベクトル型スーパーコンピュータです。単一ラック当たりの性能は前機種に比べ10倍(注1)のラック演算性能16テラフロップス(以下、TFLOPS)、メモリ帯域16テラバイト/秒で、科学技術計算や大規模データの高速処理を得意とし、気象予報、地球環境変動解析、流体解析、ナノテクノロジーや新規素材開発などのシミュレーションにおいて高いアプリケーション性能を実現しています。
また、NEC独自の最先端LSIテクノロジ、高密度設計、高効率冷却技術などにより、従来機種と比較し、消費電力を10分の1、設置面積を5分の1に低減(注1)しています。



東北大学サイバーサイエンスセンター 2014年10月 稼働予定


東北大学サイバーサイエンスセンターは、全国共同利用施設として高性能計算やネットワークなど先端学術情報基盤の整備・運用と、これら先端学術情報基盤を活用した新しい科学(サイバーサイエンス)の創造に関する教育・研究を推進しています。東北大学サイバーサイエンスセンターでは従来からベクトルスーパーコンピュータ「SXシリーズ」が採用されており、ベクトルスーパーコンピュータの特長である高いメモリ性能を活かして、地震・津波・気候変動シミュレーション解析などの防災減災に資する研究開発や、最新の航空機開発のような最先端のものづくり分野など、国内外の幅広い分野において多くの成果をあげています。システム規模は、40ラック、2560ノードのシステムで理論最大演算性能は現行システムの25倍以上となる706TFLOPS(注2)へ大幅に増強されます。東北大学サイバーサイエンスセンターの小林広明センター長から「東北大学サイバーサイエンスセンターは1986年に「SX-1」を導入して以来、ベクトル型スーパーコンピュータを採用しており、歴代のシステムはいずれも高い利用率を誇っています。これは「SXシリーズ」の高い実効性能とプログラミングの容易性に加えて、本センターによるプログラム高速化支援などの活動がエンドユーザに評価されているためと考えています。このたび導入が決定した新しいスーパーコンピュータシステム「SX-ACE」の潜在性能を最大限に引き出すためのユーザ支援、およびユーザ・ベンダー技術者・センター教員の密接な連携によるシミュレーションの高速化・高度化に関する共同研究をより一層進め、文科省の支援を受けて行われた「高メモリバンド幅アプリケーションのための将来のHPCIシステムのあり方の調査研究」で得られたエクサスケールコンピューティングに向けた成果も生かして、萌芽的研究から実用研究に至るまで多様な分野の最先端の学術研究の推進、および我が国のHPCIシステムの高度化に貢献していきたいと考えています。」とコメントを頂いています。



大阪大学サイバーメディアセンター 2014年12月 稼働予定


大阪大学サイバーメディアセンターは、大阪大学内における先端的な大規模計算、情報通信、マルチメディアコンテンツ、教育に関する多様な知識や成果を集積し、学内外の教育・研究組織や産業界と密接に連携し、先端的技術移転を行うとともに、国際化・高度情報化社会に対応した、地域に開かれたセンターとして機能することを目指しています。今回導入する「SX-ACE」1536ノード(最大理論性能423TFLOPS(注2))は、スカラマシンとの運用連携を図り、幅広い分野での利用を予定されています。大阪大学サイバーメディアセンターの西尾章治郎センター長からは「大阪大学サイバーメディアセンターでは、1986年に「SX-1」を導入して以来、利用者の利便性を最大限に考慮した高い運用技術の開発をNECと共同で行ってきました。その開発した運用技術の顕著な成果として、当センターで運用しているフェアシェアースケジューリングシステムにより実際に高い利用率を誇っています。最近、スーパーコンピューティングの世界は、伸び続ける電力需要、ビッグデータ等の新たな要求への対応というさまざまな課題を抱えています。当センターでは、これらの課題に対応すべく、今年度にITコア棟を建造し、空調効率とスパコン運用を連動させた「世界一エコなスパコンセンター」を目指し、今後ますます要求が増大する科学技術計算の処理能力向上への期待と一方で消費電力が増大することとの相反する難問の解決に挑戦していきます。また、昨年度は再構成可能PCクラスター及び大規模可視化システムを導入し、今年度に導入するベクトル型スパコン「SX-ACE」との連動を行うことで、大規模な計算結果のリアルタイム可視化等の将来の科学技術計算を支える情報技術の高度化・深化とともに、第4の科学の方法であるe-サイエンス研究の推進と次世代の科学技術計算を支える人材育成に積極的に取り組んでいきたいと考えています。」とコメントを頂いています。



国立環境研究所 2015年6月 稼働予定



国立環境研究所は、設立以来、大気汚染や水質問題などの地域的な環境問題から化学物質による環境影響、さらには地球温暖化をはじめとする地球環境問題に至るまで、最先端の専門知識と設備を駆使して研究を続けています。今回導入予定のスーパーコンピュータは、昨年第一段階として導入した「SX-9」 8ノードの後継機種で、今後「SX-ACE」384ノードにグレードアップされ、地球環境研究をはじめとする各分野の環境研究に利用されます。「SX-ACE」の稼働は2015年6月の予定です。

NECは、今後もベクトル技術を活かし、従来のスーパーコンピュータ領域に加え、産業応用領域やビッグデータ解析をターゲットとした次世代高性能サーバの開発を検討し、最先端開発に貢献していきます。

NECグループは、「2015中期経営計画」をもとに、人が豊かに生きるための安全・安心・効率的・公平な社会の実現に向け、ICTを活用した高度な社会インフラを提供する「社会ソリューション事業」をグローバルに推進し、「社会価値創造型企業」として、社会の様々な課題解決に貢献していきます。



以上



(注1) 従来機種「SX-9」と新製品との比較、NEC調べ。

(注2) コアのベクトル演算能力にスカラ演算能力を加えた理論値


参考

・ベクトル型スーパーコンピュータ:
ベクトルプロセッサという科学技術計算向きの高速プロセッサを搭載し、一つのベクトル命令で配列要素を一括処理することにより大規模・複雑な計算を高速処理できるスーパーコンピュータ。気象、航空宇宙、環境、流体解析、物性計算などに適している。

・スカラ型スーパーコンピュータ
汎用的なプロセッサを多数並列接続することで高速処理を実現する方式のスーパーコンピュータ。遺伝子解析など多数の業務の同時処理や粒子計算など並列化が容易な計算に適している。


SX-ACEに関する情報


本件に関するお客様からのお問い合わせ先

NEC ITプラットフォーム事業部
TEL:03-3798-7229
E-mail: info@hpc.jp.nec.com

私たちNECグループは、
「人と地球にやさしい情報社会をイノベーションで実現する
グローバルリーディングカンパニー」を目指しています。

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