2014年5月7日
日本電気株式会社
NECは、ストレージ製品「iStorage シリーズ」のラインアップを強化し、大容量データを安全に長期保管するアーカイブ専用モデル「iStorage HS6」を、本日から販売開始します。
新製品は、企業や公共団体の重要性の高い情報システムにおいて、ビッグデータの活用などを背景に、増え続ける大容量データの継続的な保管に最適です。NECは新製品を企業、団体へ提供することで、社会や企業活動を支えるICTインフラの高度化に貢献します。 |
 |
 |
「iStorage HS6」 ハイブリッドノード(上) ストレージノード(下) |
「ストレージの主な用途」 |
背景
昨今、顧客分析や需要予測などにおいては、テキストや数値情報に加え、画像や音声情報もデジタル化され、様々なシステムでのビッグデータの活用が進んでいます。一方、画像の高精細化や音声の高音質化が進むことでデータ容量は急激に増加し、1次ストレージに求められる容量は数年で何倍にも拡大しました。また、増え続ける大量のデータを保管するために、1次ストレージを随時増設していくことは、運用管理面、コスト面での負担増につながります。 このため、1次ストレージに保管するデータのうち、常時利用しないデータを、必要な際に即時に活用可能な状態で長期保存することが可能な安価なストレージに移動(アーカイブ、
注1)させ、1次ストレージの負担を軽減させる利用方法が拡大しています。新製品は、大容量データを高圧縮率で保存し、ユーザのデータ規模に応じて拡張が可能なアーカイブストレージであり、データの安全で効率的な保管を実現します。
価格、出荷開始日
名称 | 価格(税別) | 出荷開始日 | 主な構成 |
iStorage HS6 ベースノード |
530万円~ |
6月30日 |
ハイブリッドノード(容量48TB)x1 基本制御ソフトウェア |
iStorage HS6 増設用ハイブリッドノード |
530万円~ |
6月30日 |
ハイブリッドノード(容量48TB)x1 基本制御ソフトウェア |
iStorage HS6 増設用ストレージノード |
350万円~ |
6月30日 |
ストレージノード(容量48TB)x1 基本制御ソフトウェア |
特長
- スケールアウト技術により柔軟な拡張性と安全な長期保管を実現
「iStorage HS6」は、スケールアウト技術(注2)により、最小48TBから最大7.9PBまで容易に増設が可能なストレージです。ノード数に応じて性能と容量を拡張させるハイブリッドノードと、ノード数に応じて容量を拡張させるストレージノードの2種類のノードがあり、ベースノードに増設用ハイブリッドノードや増設用ストレージノードを追加することで、システム規模や要件に応じて、容量や性能を拡張できます。初期段階では必要分のノードを購入し、データが増大してからノードを追加する初期コストを抑えた導入が可能です。また、スケールアウト技術により、新しいノードを導入するだけで古いノードから自動的にデータ移行を行うため、ハードウェアの老朽化に伴うデータ消失などを回避可能で、データの安全な長期保管が可能です。
- 暗号化機能や改ざん防止機能、複数書き込みによりデータを保護
従来ストレージのRAID方式を超える分散冗長配置技術(注3)により、複数ノードを跨るHDDへの書き込みを可能としました。これにより、万が一ノード本体のハードが故障した場合でもデータが消失することなく、継続的にデータの利用が可能です。また、データ漏洩を防ぐための暗号化機能や、悪意のある改ざんや誤操作からデータを守る改ざん防止機能を備え、データを安全に保管できます。
- 大量の画像データを高速・高効率に圧縮
大量の画像保存に適したNEC独自の画像圧縮エンジン「StarPixel(R)」(注4)を搭載しました。本エンジンは、世界最高水準の画像圧縮規格「JPEG2000」と同等の圧縮率(典型的な写真画像で約50%)と高速な圧縮・復元処理を実現するもので、格納する画像を劣化なく高速に圧縮し、ストレージの利用効率を高めます。これにより、ビルの監視システムや医療画像のように大量の画像データをアーカイブし、不定期に閲覧する用途においても、格納効率とアクセス性を両立した利用が可能です。
なお、NECは「iStorage HS6」を企業のプライベートクラウド基盤やデータセンタ基盤のストレージとしても拡販予定です。昨今、クラウドストレージ利用の拡大に伴い、クラウドやデータセンタ事業者はストレージ増設を行っています。一方、増設やデータの移行に際して格納場所(ディレクトリやフォルダーといった階層構造)の経路情報変更など、データ管理コストの増大という課題がありました。「iStorage HS6」は、データの格納場所の指定を不要とし、データのIDや属性情報を指定してデータにアクセス可能とするオブジェクトストレージインタフェース(
注5)の対応強化を予定しています(
注6)。
NECは新製品を、「クラウドコンピューティングEXPO」(会期:5/14(水)~16(金)、会場:東京ビッグサイト(江東区有明)において展示する予定です。
http://www.cloud-japan.jp/ NECグループは、「2015中期経営計画」をもとに、人が豊かに生きるための安全・安心・効率的・公平な社会の実現に向け、ICTを活用した高度な社会インフラを提供する「社会ソリューション事業」をグローバルに推進し、「社会価値創造型企業」として、社会の様々な課題解決に貢献していきます。
新製品の主な仕様は
別紙をご参照下さい。
【別紙】 iStorage HS6
以上
(注1) アーカイブとは、アクセス頻度が低いデータを、一次ストレージから保管用のストレージに移動すること。バックアップとは、普段アクセスするデータを、障害時の復旧用に別のストレージにコピーしておくこと。
(注2) 複数のノードを連結する仕組みで、システムを止めずにノードを追加し自由に容量や性能の拡張が可能。
(注3) データを複数に分割し、データに特殊な冗長用コードを付加して複数のノードに分散格納することにより、ハードウェアの多重障害でもデータの復元を可能とする技術。
(注4) NECで開発した画像圧縮エンジン。JPEG2000と同等の高画質・高圧縮率と10~40倍の高速処理を実現。
(注5) オブジェクトストレージインタフェースとは、データの格納場所が分散するクラウドのような環境でのデータのアクセスのために、ディレクトリやフォルダーといったデータの格納場所の指定を不要とし、データのIDや属性情報を指定してデータにアクセス可能とするインタフェースのこと。
※その他文中に記載されている会社名、製品名は各社の商標または登録商標です。
新製品に関する情報
本件に関するお客様からのお問い合わせ先
NEC プラットフォームビジネス本部
TEL:03-3798-9740
私たちNECグループは、
「人と地球にやさしい情報社会をイノベーションで実現する
グローバルリーディングカンパニー」を目指しています。
|