2013年7月23日
日本電気株式会社
NECマグナスコミュニケーションズ株式会社
回線暗号装置 COMCIPHER XL2B
NECならびにNECマグナスコミュニケーションズは、広域イーサネット(
注1)回線上のデータを不正アクセスから保護するレイヤ2(
注2)回線暗号装置として、国内最速となる毎秒10ギガビットの転送速度に対応した 「COMCIPHER(コムサイファー)XL2B」を、本日から販売開始します。
新製品は、暗号アルゴリズムに、総務省及び経済産業省の電子政府推奨暗号方式で、かつ米国政府の標準暗号化方式であるAES(FIPS-197準拠)(
注3)を採用し、転送速度で毎秒10ギガビット(
注4)を実現しました。
昨今、官公庁や企業などでは、機密情報の伝送や情報漏えい対策に必要なセキュリティの高いネットワークの必要性がますます高まっています。また、映像などデータの大容量化による、ビッグデータの伝送も必要となってきています。
新製品を加えたCOMCIPHER(AES)シリーズは、毎秒2メガビットから 10ギガビットまでの多様なデータレートに対応し、ビッグデータの収集・配信に必要な高速・大容量通信にも対応可能な、セキュリティ・ネットワークを効率的に構築できます。例えば、テレビ会議など動画映像の配信などにより、データトラヒックの増加が見込まれる拠点間通信や、データセンタとバックアップセンタとの間のディザスタリカバリ用途への適用を見込んでいます。
新製品の主な特長は、下記のとおりです。
- 既存ネットワークへの組み込みが容易
ネットワークの終端装置とLAN側のルータやスイッチとの間に本製品を接続するだけで、回線区間の暗号化が可能。既存ネットワーク機器の変更や設定の変更が不要なため、スムーズな導入が可能。
- 通信速度の低下がなく、アプリケーションを選ばずに暗号化可能
毎秒10ギガビットの暗号化/復号処理においても、遅延時間が極めて少なく、通信速度の低下がないデータ伝送を実現(遅延時間は1msec以下)。また、暗号化データのプロトコルを選ばず、遅延が許されない音声通話や映像配信などのリアルタイムなアプリケーションにも適用可能。これらにより、ユーザがストレスを感じずに伝送データの秘匿化が可能。
- 導入後の機器移動やメンテナンスも容易
初期導入後にCOMCIPHERの構成変更(機器の追加や撤去等)があっても、稼働中のCOMCIPHERへの設定変更が不要。また、COMCIPHERは暗号化専用のハードウェア製品のため、ソフトウェアの更新に関わるメンテナンスも不要で、安心・安全な通信を経済的に運用可能。
「COMCIPHER XL2B」の希望小売価格は、12,500,000円(税別)からです。
NECとNECマグナスコミュニケーションズは、広域イーサネット上のセキュリティ需要の増加を鑑み、既存装置のデータレートアップグレードなどの販売も含め、今後3年間で「COMCIPHER(AES)シリーズ」について約10,000台の出荷を見込んでいます。また、今後、国際通信におけるセキュリティ需要の高まりに応じて、グローバル市場への適応についても、対応を検討して参ります。
なお、本製品の特長、ネットワーク構成例、仕様は別紙をご参照ください。また、製品情報は下記ページをご参照ください。
http://jpn.nec.com/comcipher.html【別紙1】 COMCIPHER XL2Bの特長、COMCIPHER(AES)シリーズ導入のポイント【別紙2】 アプリケーション構成例、装置外観図【別紙3】 装置仕様
以上
(注1) 広域イーサネット:離れた場所にある拠点同士をイーサネットインタフェースを介して接続する技術や通信サービスの総称。ひとつのLANとして管理できるのでビジネスのシームレスな連携と容易な管理を実現可。
(注2) レイヤ2回線:広域イーサネット接続サービスなどのOSIレイヤ2を用いる回線。
(注4) 双方向通信において10Gbpsのスループット(実効速度)を実現。
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「人と地球にやさしい情報社会をイノベーションで実現する
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