2013年5月30日
日本電気株式会社
NECは、性能不足、メモリ不足によるシステムダウンを未然に防ぎ、耐障害性・信頼性を向上させるサービス実行基盤「WebOTX Application Server V9」を本日から販売開始します。
近年、社会的に重要な役割を担うシステムにおいても、クラウドの活用が進行しており、可用性や信頼性へのニーズがますます高まっています。
新製品は、NECの10年以上にわたる技術サポートで得た知見に基づく「予兆を検出し障害を未然に防ぐ診断サービス機能」や「インメモリデータグリッド(
注1)製品の活用」により、システムの耐障害性、信頼性を向上させます。
新製品の主な特長は、次のとおりです。
- 予兆を検出し障害を未然に防ぐ診断サービス機能
CPU負荷の上昇やメモリ不足によるシステムダウンの予兆を自動的に検出し、同時に実行する処理を抑制することにより、CPUやメモリの負荷を下げ、障害を自律的に回避。また、ユーザが問題発生箇所を自己診断するため、予兆検出時のシステム状況をレポートとして出力する機能も提供。
- インメモリデータグリッド製品の活用による大幅な性能・信頼性向上
分散メモリ技術をデータキャッシュとして活用したインメモリデータグリッド製品をバンドル(注2)し提供。頻繁に更新されるデータのキャッシュとして利用することで、システムの性能と可用性を向上。特に、複数のサーバでデータを分散保持するシステムでは、インメモリデータグリッドの活用により従来方式に比べWebアプリケーションのレスポンス時間を最大で1/7に短縮(注3)。また、本機能を効果的に活用するためにアプリケーション開発者向けのフレームワークとして、業務データを分散メモリに格納するためのJPA(注4)プロバイダを提供。
- クラウドシステムに最適でシンプルなライセンス方式に刷新
従来の、物理マシンのCPUコア数に応じたライセンスカウント方式から仮想サーバの総CPUコア数に応じたライセンスカウント方式に刷新。従来と比較して最大約67%(注5)の費用削減が可能。また、総CPUコア数が32以上のシステム向けに、通常より20%安価なボリュームディスカウントを新設。
- 最新のJava標準へ対応
新製品は、Java EE 6(注6)の「フルプロファイル」「Webプロファイル」に完全準拠。また、用途に応じて必要なアプリケーションサーバの機能を選択して構成を最適化できる「カスタム・プロファイル」を提供。Webサーバと運用管理基盤だけの最小構成では起動時間を従来の数十秒から、業界最速クラスの4秒未満に短縮。アプリケーションの更新やシステム構成変更時の再起動が必要な際の運用管理者の工数を低減。 そのほか、Java SE 7への対応やHTML5を利用するスマートデバイス向けWebアプリケーションの開発環境を提供。
新製品の価格は、次のとおりです。
製品名 | 価格 (税別) | 出荷時期 | 備考 |
WebOTX Application Server Express V9.1 |
240,000円~ |
2013年5月30日 |
Webベースのシステムを低コストで実現する小規模構成用モデル |
WebOTX Application Server Standard V9.2 |
1,200,000円~ |
2013年3Q (予定) |
基幹システム向けの高信頼モデル |
WebOTX Application Server Enterprise V9.2 |
2,800,000円~ |
2013年3Q (予定) |
大規模システム向けの高信頼・高可用モデル インメモリデータグリッド製品をバンドル |
WebOTX Application Server Standard V9.2 Volume License |
15,360,000円~ |
2013年3Q (予定) |
WebOTX Application Server Standard V9.2のボリュームライセンス製品。32CPUコア分の価格を安価(20%ダウン)で提供 |
WebOTX Application Server Enterprise V9.2 Volume License |
35,840,000円~ |
2013年3Q (予定) |
WebOTX Application Server Enterprise V9.2のボリュームライセンス製品。32CPUコア分の価格を安価(20%ダウン)で提供 |
NECはWebOTXを官公庁・流通・金融をはじめとする幅広い業界のお客様やデータセンター事業者に拡販し、今後3年間で合計8万ライセンスの導入を目指しています。
NECはオンプレミスからパブリッククラウドまで幅広く分散する業務システムの統合をサポートするWebOTXのサービスインテグレーション製品についても順次強化していきます。
以上
(注1) 仮想化した分散メモリ空間内にデータを展開することでメモリI/Oによるデータアクセスを可能にする技術。ディスクI/Oに比べてはるかに高速なアクセスが可能となる。
(注2) WebOTX Application Server Enterpriseの場合。
(注3) NEC調べ。WebOTX Application Server V8とインメモリデータグリッドを使用した新製品との比較。
(注4) Java Persistent APIの略。リレーショナル・データベースのデータを扱うアプリケーションを開発するためのJava用フレームワーク。
(注5) 物理サーバに1CPU2コアを搭載している場合の比較。
(注6) 現在最新のエンタープライズJavaコンピューティングの業界標準。Webアプリ開発の生産性を向上する拡張性機能、Webシステムの軽量化を実現するプロファイル機能などが強化されている。
※ 本文に記載されている会社名、製品名は各社の商標または登録商標です。
新製品に関する情報
本件に関するお客様からのお問い合わせ先
NEC プラットフォームビジネス本部
TEL: 03-3798-7177
私たちNECグループは、
「人と地球にやさしい情報社会をイノベーションで実現する
グローバルリーディングカンパニー」を目指しています。
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