2013年2月18日
日本電気株式会社
サービスモジュール用ファームウェア(IPsec)を搭載したカード
NECは、高性能・高品質・高信頼を実現したマルチレイヤスイッチ「UNIVERGE(ユニバージュ)IP8800/ S6700、IP8800/S6600」シリーズの強化として、IPsecによる高いセキュリティのVPNソリューションを実現する「サービスモジュール用ファームウェア(IPsec)」及び本ファームウェアを動作させるプラットフォームとなる「サービスモジュールカード」の販売を本日から開始します。
昨今、インターネットや広域イーサネット等の公衆網をビジネスで利用するシーンが増加しており、安全なデータ通信を実現するVPNソリューションを導入する顧客が増加しています。特に多拠点に展開してビジネスを拡大する金融業や流通サービス業においては、業務の継続性が重要視されており、可用性の高いVPNソリューションへのニーズが高まっています。
このたび発売する「サービスモジュール用ファームウェア(IPsec)」は、「サービスモジュールカード」上でVPNサービス機能を実現する専用ファームウェアで、データ通信をIPパケット単位で暗号化する通信方式の標準規格「IPsec」をサポートしています。本ファームウェアを組み込んだ「サービスモジュールカード」を「IP8800/S6700、IP8800/S6600」シリーズに搭載することで、高いセキュリティを実現したVPNソリューションを提供します。
新製品の主な特長は次のとおりです。
- 安全性の高いVPNを実現
「UNIVERGE IP8800シリーズ」で初めて、IPsecによる暗号化通信を実現する「サービスモジュールカード」と「サービスモジュール用ファームウェア(IPsec)」を提供。「サービスモジュールカード」は、装置当たり最大7枚搭載可能(注1)であり、搭載枚数を増やすことにより、最大28,000対地まで暗号化通信経路を拡張可能。IPsecの認証アルゴリズムは、より安全性の高いSHA-2(注2)を標準でサポート。
- 多拠点の展開に最適な、可用性の高い暗号化通信経路を実現
「IP8800/S6700、IP8800/S6600」シリーズをセンター装置として配備することで、各拠点におけるルータ装置とのネットワークの到達性を監視し、障害発生時にはバックアップ経路に自動迂回するトラッキング機能を搭載。また、通信経路ごとにQoS(Quality of Service)をサポートし、対地ごとに帯域制御が可能。装置あたり最大28,000対地の暗号化通信経路に対して、トラッキング機能とQoSを同時に動作可能なため、大規模で可用性の高いVPNソリューションを提供可能。
本「サービスモジュールカード」は、スイッチ本体の制御部とは独立したパケット処理部を搭載し、スイッチの処理性能に影響を与えることなく、暗号化などの高度な通信処理を実現します。また、突発的に発生し装置障害を起こすメモリエラーに対して、リアルタイムでエラー訂正を行う機能を搭載し、通信の安定化を実現しました。今後は、「サービスモジュールカード」上で動作する「サービスモジュール用ファームウェア」のラインナップを拡充し、様々なネットワークサービスに最適なソリューションを提供してまいります。
新製品の希望小売価格は、「サービスモジュールカード」と「サービスモジュール用ファームウェア(IPsec)」を合わせて、1,150万円(税抜)です。
なお、VPNのセンター装置を高さ2.5Uの省スペースで実現するシャーシモデルを2013年3月にリリース予定です。本モデルは、「IP8800/S6600」シリーズの基本制御部、インターフェースカード、及びサービスモジュールカード等を活用でき、AC電源二重化に対応しております。
NECは今後も、通信事業者、金融業、流通業、社会インフラ領域などの市場に向けて新製品を拡販するとともに、「UNIVERGE IP8800シリーズ」全体で、今後3年間で3万台の出荷を目指します。
新製品の仕様は、
別紙をご参照ください。
【別紙】 サービスモジュールカード諸元
以上
(注1)「IP8800/S6708」、「IP8800/S6608」に搭載した場合
(注2) IPsecの認証アルゴリズムで使用されるハッシュ関数の1つ。SHA-2 のハッシュ値は、従来のSHA-1 より長いため、より強固な安全性が確保可能。政府機関の情報システムで使用されている暗号化アルゴリズムについて、内閣官房情報セキュリティセンターにおいて、SHA-2 の導入が決定されている。
新製品の詳細について
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