2013年1月16日
ネポン株式会社
日本電気株式会社
ネポン株式会社(以下、ネポン)と日本電気株式会社(以下、NEC)は、農業の生産性向上や農産物の品質改善に貢献する農業ICTクラウドサービス(ネポンブランド名:アグリネット(C))において、農林水産省が推進している、農業生産工程管理(GAP:Good Agricultural Practice)への対応などの機能強化を行い、本日より提供を開始しました。
温室用温風暖房機のトップメーカーであるネポンと、M2M技術を利用したソリューション「CONNEXIVE」を提供しているNECは、従来からセンサネットワークなどを利用して農地データの見える化を実現するサービスを提供しています。このたびの機能強化では、新たに営農日誌や農薬散布記録簿機能などのコミュニケーション機能を追加するとともにGAPに対応しました。これにより、圃場(ハウス)におけるセンサリングから生産にかかわる管理までの一連の農業活動を網羅し、農業の生産性向上に貢献します。
なお、JAやつしろ(熊本県やつしろ市)の郡築支所園芸部会(トマト部会とミニトマト部会約50農家)は、農薬散布記録を中心としたGAPマネージメントを実施するために、本サービスを導入しました。JAやつしろの郡築支所園芸部会では、従来から農薬散布管理業務を効率的に行うためにGAPの導入を検討してきました。このたび、農業ICTの導入により、これまでJA職員が個別で行っていた農薬散布の管理を、生産者がスマートフォンなどを通じて散布量や散布時期をインプットすることにより、同園芸部会ではリアルタイムで散布状況の把握が可能となり、一元的管理がし易くなります。これにより、JAやつしろとしては、生産物のトレーサビリティが担保でき、消費者に対しても生産物の安全をアピールできます。
農業ICTクラウドサービスの機能強化の概要、提供形態、価格は、以下のとおりです。
- 機能強化概要
- 営農日誌
農作業の計画と実績の記録により、圃場(ハウス)ごとに品目・品種、播種日、定植日、収穫日などの農作業管理が可能。記録できる作業項目は管理者が自由にカスタマイズでき、チェックボックスやドロップダウンリストによる簡単な選択型の記録から自由入力まで、生産者の利便性と管理者側の自由な管理形態に対応。
- 農薬散布記録簿
圃場ごとの作付けに対し、いつ何の農薬をどのくらいの量を散布したか、記録可能。農薬の散布回数および成分ごとの散布回数の上限や散布量の条件をチェックしており、制限を超えた場合警告を表示。
また、農薬散布基準の農薬リストからチェックボックスで農薬を選択し、散布方法・量などをプルダウンで選択するだけの簡単な2ステップ操作で、散布記録簿を作成可能。管理者は、農薬基準を自由にカスタマイズも可能で、さらに、管理者が、生産物を出荷する際、生産物に散布した農薬の記録を帳票の形で出力も可能。
- スケジュール機能
予定表を作成することができ、農作業の予定管理が可能。また、予定の比較機能があり、昨年の同時期の作業とも比較参照が可能。
- お知らせ機能
管理者が生産者にお知らせを一斉配信できるため、新たな農薬情報や害虫発生状況、急な天候の変化に対する注意喚起など、即時に一斉配信可能。会議開催や出欠確認もでき、部会などの招集にも利用可能。
- 提供形態・サービス提供価格(標準価格)
- 提供形態:初期及び月額費用によるクラウドサービス(2年契約)
- サービス提供価格(税別) 1,500円/月
ネポンとNECは、昨年7月に全国農業協同組合連合会(以下、JA全農)と、農業ICTクラウドサービス事業で協業することに合意しており、このたびのJAやつしろへの農業ICTクラウドサービス導入も本協業の成果の一つです。
ネポン、NEC、JA全農は、今後もICT及びクラウド技術を活用したサービスを農業生産者に提供し、合理的な農業経営の確立を支援していきます。
【別紙】農業ICTクラウドサービス 画面イメージ
以上
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