2012年11月6日
日本電気株式会社
NECは、現在、自動車開発において適用が迫られている機能安全規格"ISO26262"について、顧客企業の開発プロセスや製品設計を当規格に則したものに変革する「機能安全規格(ISO26262)適用コンサルティングサービス」のサービスメニューを拡充します。
NECはISO26262のIS化(国際標準化)に先駆け、2009年からコンサルティングサービスを提供しています。このたびのサービスメニューの強化は、これまでの20社以上におよぶコンサルティングサービス提供の実績・ノウハウを凝縮し、また「ものづくりのNEC」としての特長を活かして、昨今の市場ニーズに対してより最適な内容へと進化させるものです。NECは今後3年間で新たに50社への提供を目指します。
NECは本サービスを、「C&Cユーザーフォーラム&iEXPO2012」(会期:11/8(木)~9(金)、会場:東京国際フォーラム(千代田区丸の内))において展示予定です。また、ホンダエレシス様によるご講演を予定しています(
注1)。
http://jpn.nec.com/uf-iexpo/NECでは、ホンダエレシス様の、早期の自己認証取得に向けた取り組みを、本サービスの提供を含め継続的に支援しています(注2)。
"ISO26262"とは、安全な自動車を開発・生産するために有効と考えられる開発手法や設計基準、管理方式等を体系化した国際標準規格です。自動車の電子化が進み、システムが大規模化・複雑化する中で、安全に関する各社共通基準の必要性が高まり、2011年11月にIS化されました。
IS化されたことにより、業界全体における規格への対応機運は益々高まっています。取り組みの裾野は自動車、システムメーカーからECU(
注2)サプライヤ、デバイスベンダ等、多業種へ広がり、様々な企業が一斉に取り組みを進めています。各社の成熟度は様々であり現状の設計課題も多種多様、取り組むべき範囲も異なります。規格対応を確実に進めるには、それら各社の特性に合った改善の進め方、検討アプローチが必要です。
これら市場の状況、ニーズに応えるべく、NECは、コンサルティングサービスメニューを強化しました。
- ISO26262プロセス構築コンサルティング(業務テンプレートの強化)
- 今後ISO26262への取り組みを開始される、もしくは開始された直後段階の顧客企業に向けたソリューションです。
- これまでのコンサルティング経験に基づき、ISO26262に対応するために必要な開発業務、開発遂行手順の留意点、勘所をまとめ、成果物テンプレートとしてコンサルティングと共に提供します。
- 経験豊富なコンサルタントが、顧客企業の個々の特性を踏まえて、規格に則し且つ最適な形に業務テンプレートをカスタマイズします。これにより、短期間での規格理解と制度立ち上げが可能です。
- 価格は、500万円~(税別)となっています。
- ISO26262設計支援コンサルティング
- 今後、ISO26262を実製品開発プロジェクトに適用される、もしくは既にされている顧客企業に向けたソリューションです。
- 個々の顧客の現状設計資産、設計方針を踏まえ、且つISO26262が求める特性や設計基準に合致できるよう、設計内容に踏み込んだ改善提案をします。
- 規格に長けたコンサルタントと、安全設計、組込み設計に長けたNECの開発スペシャリストがチームを組んで支援に当たる、「ものづくりのNEC」ならではのコンサルティングメニューです。
顧客企業においては、実製品のISO26262対応を短期間に実現するのみならず、安全設計に関する実践的なノウハウの拡充、製品コスト最適化に向けた一助としての効果が期待できます。
- 価格は、個別見積となっています。
- ALM導入支援コンサルティング
- 今後、ISO26262の適用を組織全体に拡大展開していく、もしくは既にされている顧客企業に向けたソリューションです。
- 規格適用を契機に、製品開発における工程情報、技術情報の管理ニーズが高まっています。ISO26262が求める膨大な情報を漏れなく管理し、第三者に対して説明可能な状態を保つ上では、専用の情報管理基盤(ALM:Application Lifecycle Management)ツールの活用が有効です。
- NECはISO26262の専門家として、またこれまでの自動車業界における数々のSI実績を背景に、顧客企業の特性、現状保有するITシステムを踏まえた最適な環境構築を提案、実装を支援します。
- 価格は、個別見積となっています。
ISO26262の国際標準化後、各社の取り組みは益々加速しています。今後は欧州、アジア等海外メーカーやサプライヤとの規格適用に関する競争も激しさを増していくものと考えられています。NECは、自らが製造業である知見、経験を活かし、またISO26262に関するコンサルティングサービスを通して、顧客企業の製品開発力向上、競争力強化へ貢献していきます。
以上
(注1) 株式会社ホンダエレシス
所在地:神奈川県横浜市、代表取締役社長:武部克彦
ご講演の詳細:
日時:11月8日(木)13:30-14:15
題目:「ISO26262適合と車載制御システム開発力向上に向けた取り組み」
講演者:株式会社ホンダエレシス 開発本部 開発1部 上席主幹 東俊幸氏
(注2) ECU:Electronic Control Unit(電子制御ユニット)
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