2012年9月25日
日本電気株式会社
 |
 |
GRAでの利用シーン |
画面イメージ |
NECは、農業生産工程管理「GAP(Good Agricultural Practice)」を支援する「営農支援クラウドサービス」を提供開始します。
営農支援クラウドサービスは、適正栽培基準や前年実績に基づいて作業計画を立案し、タブレット端末を利用して日々の農作業実績を登録することで、生産工程の見える化を行い、今までの経験と感覚による農業から定量的なデータに基づいた農業により、生産性の向上に貢献するサービスです。
NECは、生産者に対し、作業予定を入力する「計画入力」、圃場別(
注1)の作業実績を登録する「作業入力」などの機能を提供し、生産者は、タブレット端末を利用し、作業進捗を入力します。また、管理者は、PCで、品種、肥料、農薬などの情報を登録・管理する「マスタ管理」機能や、産地や圃場における作業状況を一覧表示できる「作業状況」、生産者の入力した日報を参照する「作業日報」などを利用できます。
データセンターには、農薬情報が入ったデータベースが保管され、その情報を元に、タブレット端末上で化学合成農薬の使用量に合わせた希釈倍率・散布量等が自動計算されるため、生産者は、基準量に基づく農薬を正確に使用することが可能になります。
管理者は、圃場単位で農産物の生産工程が把握でき、また、作業履歴データの定量的な収集や、生産履歴と収穫結果情報を結びつけて分析することで、各農家の経営課題が明確化され、品質・生産性の向上に向けて、改善指導が可能となります。
NECは本サービスを、農業法人やJAを中心に拡販し、今後3年間で20,000人の利用者への提供を目指します。今後、販売ターゲット領域の拡大と機能拡充をはかりながら更なる導入促進を目指します。
なお、本サービスは、農業生産法人 株式会社ローソンファーム千葉で4月から運用されています。また、農業生産法人株式会社GRA(宮城県亘理郡、代表取締役CEO:岩佐大輝)の苺とトマト栽培において8月から活用されています。
営農支援クラウドサービスの概要は次のとおりです。
- タブレット端末から、簡単な操作で作業進捗を登録
- これまで、紙を使い記録していた種・農薬・肥料などの仕入、土壌改良/施肥(注2)、播種/定植(注3)、防除(農薬散布)、収穫までの生産に関する一連の作業を、タブレット端末で簡単に入力可能。
- 肥料や農薬については、予め登録されており、その中から使用資材を選択。化学窒素など化学肥料の投入量チェックや化学合成農薬の使用量に合わせた希釈倍率・散布量等がタブレット端末上で自動計算されるため、間違いを未然に防止し、栽培基準・使用基準に沿った正しい作業が実施可能。
- 圃場単位で、農産物の生産工程を管理
- 管理者は、PCで生産者により入力された作業進捗を圃場単位で把握でき、適正栽培の確認が可能。
- クラウドで管理された生育状況から、農家別の課題に対する適切な営農指導ができるため、農業技術の底上げや、品質向上に貢献。
- 販売戦略への活用
- 産地全体の作付面積と、収穫量・収穫時期の見込みが把握できるため、より精度の高い出荷予測が可能となり、市場や取引先との有利販売に貢献。
昨今、食の安全への要求が高まる中、安心・安全な農作物の出荷のための、生産履歴記帳の推進、残留農薬自主検査の実施、さらには持続的な農業を実現するための農業生産工程管理(GAP)への取組みが必要とされています。また、農業の生産現場においては、様々な病害虫防除の実施、化学肥料の適正使用、減農薬の実践による化学合成農薬の使用基準の厳守など、確実な農作業の実施とその正確な作業記録が求められています。
NECは、営農支援クラウドサービスを提供することで、今までの経験と感覚による農業から定量的なデータに基づいた農業を支援し、農産物の品質および生産性を向上させ、安全性の確保に貢献していきます。
なおNECは、主に施設園芸などに有効な、センサネットワークを活用して、農業の生産性向上や農作物の品質改善などに貢献する、「CONNEXIVE/農業ICTソリューション」を提供しています。今後、営農支援クラウドサービスも合わせ、農業従事者を幅広く支援していきます。
営農支援クラウドサービスのサービスメニューは
別紙をご参照ください。
【別紙】 営農支援クラウドサービスのサービスメニュー
以上
(注3) 播種・・・種まき
定植・・・苗を苗床から田や畑に移して、本式に植えること
※ 記載されている会社名および商品名は、各社の商標または登録商標です。
本件に関する情報
本件に関するお客様からのお問い合わせ先
私たちNECグループは、
「人と地球にやさしい情報社会をイノベーションで実現する
グローバルリーディングカンパニー」を目指しています。
|