2012年6月22日
日本電気株式会社
NECは、ビッグデータに隠れた、人間では発見が困難な多数の規則性を自動で発見し、高精度な予測や異常検知に役立てることが可能な、異種混合学習技術を開発しました。
近年、インターネットやセンサなどから集まるビッグデータを分析し、現状の問題を明らかにしたり、将来の予測に役立てる技術への期待が高まっています。そのために、データに存在する規則性を自動抽出する機械学習技術(
注)が広く用いられています。
このたび開発した異種混合学習技術は、ビッグデータに混在するデータ同士の関連性から、特定の規則性を自動で発見するとともに、分析するデータに応じて参照する規則を自動で切り替えるものです。これにより、単一の規則性のみを発見し参照する従来の機械学習では分析が困難な、状況に応じて規則性が変化するデータでも、高精度な予測や異常検出が可能になります。
本技術を、例えばビルの電力需要の予測に活用した場合、外気温・曜日・時間帯などと電力消費量の関係が一定していないビルにおいても、収集したデータに混在する様々な規則性を発見し活用することで、高精度な予測を行うことができます。また、医療領域に活用した場合、日常生活において収集しているデータから異常パターンを発見することで、見つけるのが難しい病気の早期発見に貢献することが期待できます。
NECは今後も本技術の開発を進め、ビッグデータをより有効活用するシステムを実現してまいります。
なおNECは本成果を、6月26日から7月1日まで、英国スコットランドで開催される機械学習技術に関する国際学会「The 29th International Conference on Machine Learning(ICML2012)」において、6月28日に発表を行います。
【別紙】 異種混合学習技術
以上
(注) 機械学習技術
データから有用な規則、ルール、知識表現、判断基準などを抽出する技術。
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