いのちのまなざし~Look of Life~

百塔の都を歩く ~プラハ~

(写真/文 小松 義夫)

百塔の都と言われるプラハの街は、モルダウ川沿いに発展してきた。それほど大きくない旧市街は歩いて回ることができる。

中世の面影がそのままが残されている旧市街広場を足裏で石畳を感じながら歩いてみる。旧市庁舎の時計塔には1時間ごとに動く機械仕掛けの天文時計があり、観光客の人気スポットだ。

しばらく歩くと「カフカ」という名前のカフェがあった。「変身」などの作品で知られる作家はプラハの出身だ。

モルダウ川にかかるカレル橋を渡る。橋の両端にある橋塔は典型的なゴシック様式で、プラハにはこの形の塔が多く見られる。
幅10m弱の橋の上では見世物や物売り、ジャズの演奏、大道芸をする人々も多く、まるで賑やかな広場のようだ。600年ほど前に造られた石の橋は長さが500m強もあり、対岸まで思いのほか時間がかかった。

カレル橋からモルダウ川沿いの道を南下すると目を引かれるのがナショナーレ・ネーデルランデン・ビル。
歴史的な建物が多いプラハで最初は人々から評判が悪かったが徐々に受け入れられてきているようだ。

次にプラハ城正門のフラッチャニ広場を目指すのだが、そこは川面から80メートルの高さにあるため、いつも広場で力尽き、城の中まで見学したことがなかった。そこで今回は路面電車で城の裏に回り込む作戦をとった。裏口はプラハ城の背後の高台にあるので、城まで坂を下ることになり心臓や足が楽だ。この作戦は成功し、今回は楽に城を訪れることができた。

城の敷地内には12世紀に造られたストラホフ修道院があり、そこの図書館は「世界で一番美しい」といわれる。図書館には2つの図書室がある。1つ目の「哲学の間」には何万冊もの書物が並ぶ重厚な本棚があり、その空間に触れていると心静かになる。2つ目の「神学の間」では、天井のバロック様式のスタッコ(化粧漆喰)やフレスコ画の美しさに息を飲んだ。
良いものを見ると心が満たされる。満足感を持って城を後にした。

このときには気づかなかったが、ストラホフ修道院の敷地には自家醸造のビアホールがあり食事もできると後から聞いた。次にプラハに挑戦するときには、また城の裏側の丘から入り、美味しいと思われる修道院ビールを味わいたいものだ。

旧市庁舎のシンボルの時計塔
旧市庁舎の壁にある天文時計
旧市街のカフカの顔写真があるカフェ
旧市街からカレル橋を渡ったところにあるマラー・ストラナ橋塔。
旧市街広場に集う人々。向こうはゴシック建築のティーン教会
ウルダヴァ川にかかるカレル橋。向こうは王宮のあるフラッチャニ城と聖ビート大聖堂の尖塔
昼間は人々で混雑するカレル橋に日の出前に行ってみたらすでに人がいてカメラを構えていた
1996年に建てられた通称ダンシング・ハウス。正式にはナショナーレ・ネーデルランデン・ビル
ストラホフ修道院の1万数千冊の本が並ぶ図書館「神学の間」。荘厳な感じがする
1499年創業、プラハ最古の老舗ビアホール「ウ フレクー」の黒ビール。次回は修道院ビールを飲んでみたい