いのちのまなざし~Look of Life~

伝統的な仮面祭り ~ブルキナファソ~

(写真/文 小松 義夫)

ブルキナファソとは「清廉潔白な人々の国」という意味だ。昔、サッカー日本代表の監督だったフィリップ・トルシエ氏は日本に来る前はブルキナファソ代表の監督をしていた。日本に来て指導した彼が言うには「ブルキナファソ人と日本人の心根は似ている」そうだ。サッカーは、時にはずる賢くなければならないが、両国民はそれが苦手、という意味だ。双方正しすぎる国民性なのだ。

この国が好きで30年以上前から何度も訪れてきた。今回初めて、以前から行きたかったフェスティマという仮面祭りを見に行った。祭りは首都ワガドゥグからバスで約5時間西に行ったところのデドゥグという町で二年に一度開催される。

仮面の踊りは本来、乾季の終わりに雨乞いなどのために行われる秘儀だ。しかし祭りでは普段見ることのできない仮面の踊りを鑑賞できる。集まる仮面の数は多く、国内だけで数十ある。それに加え西アフリカ諸国六カ国からも集まってくる。日中は40℃を超える暑さ。仮面をかぶった人間は神様や先祖と直接交信できると信じられていて、仮面に乗り移られてトランス状態(神がかった忘我、恍惚状態)になり、収拾がつかなくなる。それが行きすぎないように、太鼓などを叩く人間にコントロールされながら踊る。約一週間、夜も行われるが、日中の暑さの中で踊りを見ていたので、夜の部まで見る気力、体力が失せてしまった。

祭りには市が立ち、そこにブルキナファソの日常を見ることができるのも楽しい。いずこも変わらない祭りの日々の姿だ。

仮面や衣装をつけると、それに乗り移られてトランス状態になるので、リーダーが現実世界の太鼓を手で打ち、その音で動きをコントロールする
西アフリカでよく見かけるバオバブの木。神様が木を引っこ抜いて逆さに植えた木、などといわれる。葉は煮ものなどに使われ、オクラのようにヌメリがあって美味しい。実も食べられる
市場の石鹸売り。手で握ったような実用本位の丸い石鹸がおもしろい
全身に木の葉をまとって踊る木の精霊「葉っぱマン」

(コンセンサス 2018年9月-10月号 掲載)