IP8800/S8300 特長

シャーシ型コアスイッチ
IP8800/S8300

特長

スマートフォンやタブレットといったモバイル端末の急速な普及と、様々なモノがネットワークに接続されるIoT技術の進展により、多様で大量の端末を収容する拡張性のニーズが高まっています。
また、大規模自然災害に備えたDR/BCP対応や、頻発する標的型攻撃/ゼロデイ攻撃などに対応するセキュリティ対策は、避けることのできないものとなっています。
IP8800/S8300シリーズは、これらIoT時代のニーズに対応するため、拡張性、安全性/信頼性、セキュリティ機能を備え、エンタープライズネットワークにおけるコアスイッチの信頼性を大幅に向上させます。

モバイル/IoT環境に対応した収容条件

  • 端末が増加するモバイル/IoT環境で重要になる、端末数に比例して必要になるリソースを強化。
  • 【端末毎のMACアドレス対応リソース強化】最大24万のARPエントリ数、最大45.8万のFDB エントリ数。
  • 【端末毎のフィルタ/QoS対応リソース強化】最大12.8万のACL エントリ数。
  • 加速するIPv4アドレスの枯渇に備え、IPv4/IPv6デュアルスタック環境に耐えられる拡張性も提供。

ニーズの多い1G主体の環境にチューニング

  • 最大800Gbpsのスイッチング容量。
  • 8Uの筺体サイズで最大192本の1Gイーサネット回線を収容可能。
  • キャリア向けハイエンドスイッチ(IP8800/S8600)のアーキテクチャはそのままに、エンタープライズコアとしての性能・コスト要件をクリア。

ポリシーベースミラーリング(PBM)

  • 特定ユーザ/アプリのフローのみを抽出してミラーリングするPBM機能をサポート。
  • セキュリティ装置の帯域や性能を最適化することで、システム全体のコストを低減。
  • ネットワークフォレンジックなど、大容量通信の環境に導入が困難なセキュリティ装置に最適。

フィルタリング機能

  • L2/L3/L4のACL(アクセスコントロールリスト) により、不正トラフィックを排除。

フォールト・トレラント・ネットワーク

  • STPが不要なオールリンクアグリゲーションの冗長システムにより、システムの複雑さがもたらすトラブルを回避でき、ネットワークの安定性が大幅に向上。

フォールト・トレラント・アーキテクチャ

  • 1台で2台分の機能を装備しているため、障害発生時でも動作の継続が可能。
  • 装置の可用性を高めたアーキテクチャにより、最短50ミリ秒での切替が可能。

プロトコルアクセラレータ

  • 従来ソフトウェア処理で行っていた冗長切り替え処理の一部をハードウェアでオフロードする、プロトコルアクセラレータ(PA)を搭載。
  • PAでリンクダウンを検出することで、リンクアグリゲーションの高速な切替が可能。
  • PAで高速なBFDパケット送信を行うことで、BGP/OSPFの障害を高速に検知可能。

シンプルで低コストなネットワーク仮想化

  • VRF(Virtual Routing and Forwarding)機能とVLAN(Virtual LAN)機能により、ネットワークを論理的に分割。
  • 安全で信頼性の高いセキュアな仮想ネットワーク(パーティション)を、低コストで構築可能。

仮想ルータ(VRF機能)

  • 単一の装置内で、独立した複数のルーティングテーブルを管理することで、仮想ネットワークを構築。

リングプロトコル

  • 最短1秒での高速切替が可能な独自のL2冗長プロトコルにより、リングトポロジのネットワークを実現。
  • 複数のリングを組み合わせたマルチリング構成により、柔軟なネットワークトポロジーをサポート。

高信頼化機能

  • リンクアグリゲーション、STP/VRRP、Graceful Restartなどの機能により、回線や経路の信頼性を向上。
  • モジュールを冗長化することで、サービス無停止でのソフトウェアアップデートが可能。

ループ障害の防止

  • 接続ミスによるループ障害を自動的に防ぐ、ループ検知機能を装備。

QoS機能

  • 重要パケットや遅延に弱い音声パケットの優先制御、ポートに一定の帯域を付与する帯域制御機能など、きめ細かなQoS制御が可能。

電源ホットスワップ対応

  • 電源故障時の交換作業が無停止で可能な、ホットスワップ対応の内蔵冗長化電源をサポート。

大容量経路に対応したパケット中継機能

  • 多数の通信事業者で実績のある、高信頼なルーティングソフトウェアを搭載。
  • マルチキャストのNon Stop Forwardingに対応。
  • ノンストップルーティング機能により、キャリアグレードの高信頼なL3ネットワークを提供。

ポリシーベースルーティング

  • トラフィック毎に最適な経路を選択できる、ポリシーベースルーティングに対応(IPv4/IPv6)。
  • ネットワーク・パーティションとの併用も可能。

高速なIPv6ルーティング

  • IPv4ルーティングと同様、ハードウェアによる高速なIPv6ルーティングに対応。
  • スタティック/RIPng/OSPFv3/BGP4+/マルチキャストのサポートで、多種多様なIPv6ネットワークが構築可能。

省電力・環境対応

  • 低消費電力を志向したアーキテクチャ/回路設計や、省電力部品の使用などにより低消費電力を追及。
  • データセンタの冷却設計に配慮した、前面吸気・背面排気に対応。

運用管理・保守機能

  • 日々の運用管理業務を効率化/省力化する、運用支援スクリプト機能。
  • 装置にスクリプト言語(Pythonベース)の実行環境を搭載、 装置オペレーションのカスタマイズや自動化が可能。
  • コンフィグテンプレート機能により、定型コンフィグ操作を装置内でマクロ化可能。

将来に渡る設備マイグレーションを効率化

  • 既存設備で使用されている1Gイーサネット回線と、今後の増設や大容量化のための10Gイーサネット回線など、異なるインタフェースを効率よく混載して収容可能なマイクロラインカード構造を採用。
  • 物理的に2台のシャーシを、論理的に1台のシャーシとして扱うことで、冗長システムの設計や運用管理をシンプル化。 1/4スロットサイズのネットワークインタフェースカード単位で増設が可能なため、混載による無駄が少なく、段階的な容量増設の際にも、設備投資効率が改善。