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なぜ働き方改革にデスクトップ仮想化とHCIが最適なのか。
NECの取り組みから詳しく解説

導入・運用の視点から迫る「HCIの今、HCIの進化」インタビュー特集記事

働き方改革関連法が施行され、働き方改革はすべての企業が取り組むべき重要課題となった。NECは、柔軟な働き方を実現するテレワーク環境の整備に対して、デスクトップ仮想化とHCIの導入を提案する。なぜ、この2つが働き方改革に結びつくのか。その理由を、約4万5000台の仮想マシンを運用するNECの取り組みから追う。

デスクトップ仮想化の導入で4つの目的が実現する

デスクトップ仮想化(VDI=Virtual Desktop Infrastructure)は、サーバ上にそれぞれのクライアント端末の環境を「仮想化されたデスクトップ環境」として生成。クライアント端末からは、キーボードやマウスで操作し、処理結果をディスプレイに表示させる。

デスクトップ仮想化は、主に4つの目的を実現するため導入されるケースが多い。「セキュリティ強化」「事業継続」「TCO削減」「働き方改革」だ。「セキュリティ強化」に関しては、端末にUSBメモリなどの外部記憶メディアを利用できない設定が可能なので、データの漏洩・盗難・紛失などを防ぐことができる。また、システム全体の集中管理が可能になるため、OS・ソフトウェアのアップデートやセキュリティパッチ適用を迅速に徹底し、システムを常に最新状態に保つことができる。

「事業継続」は、オフィスの被災やパンデミックで社員が出社できないなど不測の事態に、サテライトオフィスや自宅から仮想デスクトップ環境にアクセスして、従来通り業務を継続できるようにする仕組み。「TCO削減」のTCO(Total Cost of Ownership)とは、システム構築時のハードウェア・ソフトウェア導入費用から運用時の維持費・管理費・人件費などすべてを含むシステムの総所有コストのこと。従来端末ごとに行っていた管理や修復などをサーバ側でまとめて処理することで、管理者の工数削減、ユーザの利便性向上を実現する。

NECは2006年度から導入を始め、現在約4万5000台の仮想マシンを運用

NEC プラットフォームソリューション事業部
マネージャー 冨川 祥瑞

そして「働き方改革」は、デスクトップ仮想化基盤によってセキュリティを確保しながら、ユーザが利用デバイス、場所、時間を選ばずに作業をするテレワークを実現することを意味する。NECプラットフォームソリューション事業部マネージャーの冨川祥瑞は「デスクトップ仮想化環境は一見パブリッククラウドやテレワークサービスの活用でも実現できそうですが、会社の基幹業務全般との親和性がよくありません。社外でもオフィス同様に業務を行いたいというエンドユーザのニーズを満たすには、デスクトップ仮想化基盤が圧倒的に便利です。近年、働き方改革を主目的にデスクトップ仮想化基盤を構築する企業が増えています」と話す。

NEC自身も2006年度から、自社業務にVDI型デスクトップ仮想化の全社導入を推進しており、現在約4万5000台の仮想マシンを運用。これは国内企業で最も歴史があり、大規模の自社導入構築・運用ノウハウを顧客に提案できるソリューションだという。冨川は「当社のデスクトップ仮想化基盤導入は、最初はセキュリティ強化の目的でスタートしました。ノートパソコンやタブレットの社外持ち出しに伴うリスク防止などです。そして安全・安心な環境を確立し、会社と社員が一体となって浸透させていくことで、目的の主軸が在宅勤務やテレワークによる通勤・移動時間の短縮など、真に働き方改革へ貢献できるシステムに進化させてきたのです」と導入の経緯を振り返る。

Windows10のアップデートに伴うディスク容量増にも柔軟に対応

現在、ほとんどのVDIで使われているクライアントOSはマイクロソフト(Microsoft)のWindowsだが、Windows10をVDIで使用する場合には注意すべき点がある。同社はOSのアップデートモデルとして主に「半期チャネル(Semi-Annual Channel=SAC)」と「Long Term Servicing Channel(LTSC)」の2サービスを用意しており、企業向け端末の利用ではSACの導入を推奨している。

SACのアップデートには機能更新プログラム(Quality Update(QU))と品質更新プログラム(Feature Update(FU))がある。このうちFUは従来のバージョンアップに相当し、OSの機能を拡張する更新が実行されるが、Windows10ではFeature Update(FU)に必要なディスク容量が多くなってしまう。これは、システム自体を必要最小限の容量で運用するのが基本のデスクトップ仮想化基盤にとって、過剰な容量確保が必要となり、顧客の導入費用の増加になりかねない。

この問題の解決策の1つとして有効なのがハイパーコンバージド・インフラストラクチャ(HCI=Hyper Converged Infrastructure)の活用だ。冨川は「HCIのAllFlash構成であれば『重複排除』機能を使うことができ、システム全体で必要なディスク容量を削減できます。それでも容量が足りなくなった場合には、HCIサーバを増設していくことで、必要な分のディスク容量を簡単に確保していくことができます」と、HCIの有効性を説く。

また、企業はパソコンの更新を毎年計画的に実施しているケースが多いが、HCIはVDIの計画的な移行にも向いているという。「共有ストレージを使う場合、最終的に利用するストレージ容量を算出し、あらかじめストレージ構成を決めておく必要がありました。HCIであれば、サーバを追加するだけでストレージ容量拡張にも柔軟に対応できるため、VDI環境の増設を容易に行うことができます」と冨川は話す。

HCI(All Flash)複数台の仮想PCを1台分の容量に格納可能