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New Normalに向けて
変化をものにするためのビジネスモデルとは

新しく生まれた生活様式が定着したNew Normal社会を勝ち残ることができるのはどんな企業でしょうか──。過去の変化の後、社会はどう変わったのか。また、近年、社会にはどのような変化が起こりつつあったのか。それらを基に、これからの変化と企業が提供すべき価値を考えます。

コロナ禍の中で急成長を遂げるデジタル企業

──現在のビジネスを語る上で新型コロナウイルスの影響は無視できません。状況をどのように見ていますか。

NEC
デジタルビジネスプラットフォームユニット
戦略コンサルティングオフィス・リーダー
マネージング・エグゼクティブ
桃谷 英樹

言うまでもなく、世界中で多くの人が感染し、命を落とした人もいます。経済へのインパクトもすさまじく、IMF(国際通貨基金)の予測では、世界は2年間で1,300兆円のGDPを失うとされています。途方もない金額です。

しかし、経済の先行きを反映する主要な指標の1つである株価を見ると、感染拡大中にもかかわらず、ニューヨーク株式市場のダウ平均株価は史上最高値の30,000ドルを超え、日経平均株価もバブル崩壊以降の最高値に到達しています。このことが示すのは、株式市場は、いち早く需要の戻り、そして、新たな成長を織り込んでいるということです。

実際、経済活動も耐久消費財市場は、2020年の7~9月の段階で前年比並みに回復しています。また、特にデジタル企業の回復と成長は加速しており、デジタル化に先進的な中国や米国企業の一部は過去最高益の決算を発表しているほどです。ご存知のとおり、新型コロナウイルスが登場する以前から、破壊者とも呼ばれるデジタルネイティブな企業が市場を席巻したり、それをきっかけに多くの企業が自らのDX(デジタルトランスフォーメーション)に着手していました。当初、この動きは、さらに数年間をかけて進むものと見られていたわけですが、新型コロナウイルスが企業に半ば強制的にデジタル化を強いる形となり、時代を先取った変化が起こっているのです。

──具体的に、どのような変化が起こっていますか。

在宅勤務、テレワークの拡大はわかりやすい変化です。また、私もそうですが新幹線や飛行機に乗って出張に出る機会が激減した人は多いのではないでしょうか。さらに日常生活では、多くの人がこれまで以上にECで買い物を済ますようになっています。

いずれも対面での活動を制限せざるを得なくなった結果ですが、実際やってみると、移動しなくても会わなくても十分。むしろ、このほうが効率的と私たちは気付いてしまいました。気付いてしまった以上、次の社会は、このような高効率な社会となるのが自然です。いわば、これがNew Normalです。

どのような体験を提供できるかが、より問われる時代に

──そのNew Normalに、企業はどのように対応するべきでしょうか。

New Normal、ウィズコロナ、DXなど、現在の状況や企業の取り組みを示すさまざまな言葉がありますが、それらに踊らされすぎないように意識することが必要です。過去を見ても、例えば、約100年前に流行して数千万人が亡くなったスペイン風邪が収束した後は、自動車の普及が急拡大したり、女性の参政権が進んだりしましたが、それらにはきちんとした理由がある。今回も、そうです。何が起こっているのか変化のメカニズムを捉えれば、自ずと「変化をものにできるビジネスモデル」が見えてくるはずです。

──変化をものにできるビジネスモデルとは、どのようなものでしょうか。

数年来、言われ続けていることですが、スマートフォンのようなデバイスやネットワーク技術の進展で、企業と顧客は持続可能な接点を持つことができるようになりました。この接点を通じて、企業はモノだけではなく体験を提供できるようになり、消費者も新しい顧客体験を価値として求めています。

移動などのムダから解放され、消費者が自分のための時間を得られる高効率なNew Normal社会では、このようなニーズがさらに高まるでしょう。ですから、企業は、これから社会の中心を担うZ世代やミレニアム世代、そして、日本では高齢化社会の主要な消費者である団塊世代に対して、どのような体験を提供できるかが重要な視点になると考えています。

たとえば、スポーツアパレルブランドが提供するのは、もはやスポーツ用品ではありません。先行する企業は、スマホアプリを通じてトレーニングを楽しむためのサービスを提供する企業へと変化し始めています。その証拠に、その企業はモノの販売チャネルは店舗からECにシフトさせつつ、ビジネスのKPIを「モノがどれだけ売れたか」ではなく、「どれだけアプリを継続的に利用してもらえているか」にシフトさせています。

試行錯誤とアップデートを繰り返せる組織づくりが重要

──ほかには、どのようなビジネスモデルがありますか。

ソフトウエアや動画配信サービスなどのサブスクリプション型のビジネスは、体験を提案するわかりやすいビジネスモデルです。ただし、もちろんサブスクリプション型ビジネスのすべてが成功しているわけではありません。始めやすいということは、止めやすいということでもあります。米国で数多く立ち上がったサブスクリプションビジネスの約1割がすでに運用停止になっているという調査結果もあります。使い続けてもらうこと、そのための『ハマる体験』を提供できるかどうか、がサブスクリプションビジネス継続の前提です。そして、成功している企業ほど、利用を止めてしまった顧客について緻密な分析を行って戦略を見直したり、サービスを改善したり、体験を提供し続けるためのプロセスがビジネスの中に備わっています。

また、デジタルチャネルを通じたサービス提供だけが成功の道筋ではありません。長期的な視点で言うと、いま注目されるESG(環境、社会、ガバナンス)への配慮が必要です。例えば、私たちは地球環境に配慮してビジネスを行わなくてはなりません。CO2の排出規制、食品や衣類の廃棄の削減といったことに対応していくことも、変化をものにするビジネスモデルといえますし、そうしたポリシーを持つ企業の製品を選んで買うという選択肢を提供することも、消費者に提供する新しい体験となります。

利益至上主義を見直す、サプライチェーンを再構築する、国際協力の視点を強めたなど、コロナ禍をきっかけとして経営方針や哲学を見直している経営者も少なくないようです。そうした、経営者の新しい考え方の中からもNew Normal社会の新しいビジネスモデルが生まれてくるでしょう。
朝令暮改は、一般的にネガティブな意味合いを持つ言葉ですが、New Normal時代の経営者は朝令暮改を恐れずチームをリードすべき。同様に、チームのメンバーも失敗を恐れずに挑戦することが重要だと思います。

──NECは、New Normal対応を進める企業を、どのように支援できますか。

最初からデジタルビジネス成功への最短距離を歩けるわけではありません。目指すビジネスモデルは、どのテクノロジーで実現するべきかの複数の組み合わせを試行錯誤したり、失敗したらやり直したりする必要があります。また、ビジネスモデルにゴールも完成もなく、継続的にアップデートし続けなくてはなりません。失敗しないことではなく、それを繰り返すことができるアジャイル的組織や体制を作っておくことがなにより重要です。
さまざまな技術とその開発や提供に携わっている豊富な人材を擁し、多くのお客様のビジネスを支援してきた実績と経験に基づく組織作りやデジタルビジネスの実装ノウハウを持つNECは、それをサポートできます(図)。
ぜひ共に、「変化をものにするビジネスモデル」の構築と、New Normal社会への対応を実現していきましょう。

(図)NECができるデジタルビジネス支援
初期仮設・検討からアップデートまで、デジタルビジネス実現のプロセスを統合的にカバー。

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