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共創イノベーション


共創イノベーションとは

最近よく耳にするようになった「共創イノベーション」とは、共創とイノベーションを組み合わせた言葉です。
共創は、立場や価値観の異なる人々・組織と共に新たな商品やサービスなどを創出することを指し、英語では「Co-Creation(コ・クリエーション)」と表します。イノベーションは革新、変革、新機軸などと訳され、ビジネスシーンでは新しい価値の創造という意味合いで使われます。共創イノベーションは、共創によってイノベーションを生み出すこと、あるいはそのための活動を指し、企業では事業の創出や拡大、サービスの開発などを目的に実施されます。実施パートナーは社外の場合もあれば社内の場合もあり、いずれにしても立場の異なるステークホルダーとの連携が重要です。
これまで産業界では、企業が業界内でポジション争いを繰り広げていました。しかし、近年は業界の枠を超えて競合が出現するなど既存の枠組みが揺らいでおり、従来の考え方では優位性の維持が難しくなってきました。そこで、企業各社は部門、業種や業界の壁を越えた共創によりイノベーションを志向しているのです。
共創イノベーションを成功に導くために
共創イノベーションを成功に導くために必要な施策の一つが、新しい製品やサービスの試作品や簡易版を用いて計画の実現可能性を検証する「PoC(Proof of Concept、概念実証)」です。PoCの活用により次のようなメリットが得られます。
- ビジネスの成果予測
- ビジネスの可能性を客観的に提示
- ビジネスの立ち上げコスト削減

また、共創しやすい空間の構築も大切です。共創イノベーションは部門や組織の垣根を越えた対話が重要なことから、誰でも気兼ねなく集まれる環境を用意しておきます。そこには、普段から交流していないメンバーと接することのできる導線や対話を生み出すような仕掛け、そして特定のメンバーが集中して議論を交わせる場が必要です。
PoCにおけるアジャイル開発の適用

環境変化を敏感に捉えて柔軟かつ迅速に対応する手法として、アジャイル開発が脚光を浴びています。アジャイル開発とは、システムやソフトウェアを機能単位に分けて「計画・開発・実装・テスト」を重ねる手法で、昨今は幅広い意味合いで使われるようになりました。
アジャイル開発はPoCと好相性です。特にDXは絶対的な正解が存在しないので、PoCによる事前評価が欠かせません。評価には実際の製品やサービスの簡易版が必要なので、小さな単位で開発するアジャイル開発ならば、PoCをスムーズに実施できます。
なお、顧客にとっての機能価値を重視する「ユーザー機能駆動開発(FDD)」もアジャイル開発の一種です。顧客の価値観を製品やサービスに反映するには小さな単位で開発し、テストやフィードバックを通してブラッシュアップを図る手法が適しています。
共創空間におけるデジタル技術の活用

イノベーションや事業開発のヒントは正式な会議の場だけでなく、何気ない会話のなかにも隠れています。そのため、共創イノベーションを促進するにはコミュニケーションを活性化するための場づくりが必要です。市場にはさまざまなコミュニケーション支援サービスがありますが、リアルのオフィスに勤務する人とテレワークで勤務する人の間に垣根を感じさせないハイブリッド対応かどうかが、選ぶ際のポイントです。なかにはIoT技術を活用してさまざまな情報を取得し、ヒトやモノ、オフィス環境などをリアルタイムに可視化できるサービスもあります。働く時間帯やスケジュールを可視化し、リアルのオフィスでは人物をトラッキングすることで、格段に人を探しやすく声がけしやすくなるため、円滑なコミュニケーションの機会が増えます。トラッキング機能を備品に適用すれば、備品を探す時間を短縮できるので生産性が向上します。さらに蓄積したデータをもとに導線を解析すれば、共創空間として最適なフロアレイアウトを実現することもできます。