多摩美術大学・NEC産学連携プロジェクト

今年度も、多摩美術大学とNECが産学連携プロジェクトを実施しました。
参加いただいたのは、多摩美術大学美術学部 生産デザイン学科 プロダクトデザイン専攻 2年の12名です。
テーマは「Design Future Empathy 未来の豊かな暮らしをデザインする」。
自分自身で目指したい未来の豊かな暮らしを想像し、その実現のために必要なプロダクトやサービスを生み出すプロジェクトです。
ユーザーのニーズや社会的な課題に焦点を当て、環境への配慮もしながら、住環境・モビリティ・ヘルスケア・教育など、私たちの暮らしを豊かにするために、テクノロジー・持続可能性・ユーザーエクスペリエンスの観点から、新しい価値を作り出すことをめざしました。
学生たちは、NECのインハウスデザイナーが実践している共感を生むデザインのプロセスをこのプロジェクトへの参加を通して学び、起こるであろう将来(Outside-In)だけではなく、学生自身の内なる想いや関心から、ありたい将来(Inside-out)を発想し、グループワークの中で個人の作品へ昇華していきました。
総評

- 井手 裕紀
NEC 経営企画部門 コーポ―レートデザイン部 統括部長
昨年に引き続き、多摩美術大学とNECとのサービスデザインをテーマとした産学共同プロジェクトを実施しました。
なぜ、プロダクトデザインの学生がサービスデザインを学ぶのか?という点について学生にも考えてもらいながら、目指したい豊かな将来社会を想像し、その社会での持続的な仕組みも含めて素晴らしい提案にまとめていただきました。
改めて次世代のプロダクトデザイナーの大いなる可能性を感じました。
- 井手 裕紀
NEC 経営企画部門 コーポ―レートデザイン部 統括部長
昨年に引き続き、多摩美術大学とNECとのサービスデザインをテーマとした産学共同プロジェクトを実施しました。
なぜ、プロダクトデザインの学生がサービスデザインを学ぶのか?という点について学生にも考えてもらいながら、目指したい豊かな将来社会を想像し、その社会での持続的な仕組みも含めて素晴らしい提案にまとめていただきました。
改めて次世代のプロダクトデザイナーの大いなる可能性を感じました。

- 中田 希佳
多摩美術大学生産デザイン学科 プロダクトデザイン専攻教授
2年次の学生にとっては、初めてのサービスデザインの学びであった為か、最初は戸惑いながらのプロセスでしたが、自らのデザイン行為がビジネスの一端を担い、未来への壮大な夢や可能性に繋がる事が最終的には実感できたと確信します。ご指導に感謝いたします。
- 中田 希佳
多摩美術大学生産デザイン学科 プロダクトデザイン専攻教授
2年次の学生にとっては、初めてのサービスデザインの学びであった為か、最初は戸惑いながらのプロセスでしたが、自らのデザイン行為がビジネスの一端を担い、未来への壮大な夢や可能性に繋がる事が最終的には実感できたと確信します。ご指導に感謝いたします。
学生の提案

「COSMOS」
自由に外出できない高齢者に向けて生き生きとした外出を促すサービス

「ケンコロ」
学生の食生活を改善するためのサービス

「nomu」
健康診断をもっと気軽に

「SLINK」
配達員の連携で質の高い運送の未来を

「planoma」
五感で体験する未来の旅行プランニングサービス

「Air Clock」
時感を表す時計「Air Clock」

「Horzis」
音楽との出会いと、声が集う場所

「Apis」
デジタル社会に疲れてしまった人に向けたスマホを持たない旅行サービス

「Mirapika」
親子のコミュニケーションをデンタルケアを通じて促すサービス

「CURURU」
高齢者の食事に対する考え方を変えるサービス

「Clap」
VRでのスポーツ観戦をより楽しく!

「kokoroiro」
赤ちゃんの感情を共有し、親子の心を結ぶベッドメリーを提供するサービス
学生のコメント
- 【タイトル】
- nomu
- 【感想】
- サービスについて考えるのは初めてで、分からないこともありましたが、先生方やNECの方にたくさんのことを教えて頂きながら楽しく進めることができました。今回学んだサービスデザインの視点は他のデザインをする時にも大切になることだと思うので、これからのデザインにも活かしていきたいです。
- 【説明】
- カプセルを飲むだけで気軽にできる健康診断サービスです。nomu を申し込むと自宅に未来の自分から手紙とカプセルが届きます。健康診断受診へのハードルを下げることと、未来の自分について身近に考えることによって、今の自分の健康状態に危機感をもって向き合えるようにすることが目的です
- 【タイトル】
- SLINK
- 【感想】
- この課題が私に問いかけたのは、人とプロダクトが関わることで生まれるユーザー以外への本質的な意義の洞察だったと感じる。これまでの課題ではステークホルダーなどは考えず、ユーザーの価値に真摯に向き合い課題をこなしてきた。しかし、プロダクトと人の関係は一見して明快にも思えるが、極めて多角的で複雑な様相を伴う。その全てのポイントへ価値を見出し、デザインとして造形の筋を通す。諸条件を一貫させ、課題制作に取り組むことは困難を極めた。しかし、ここまでを課題の中で学びながら完遂し、認識を深める機会に巡り会えたことに非常に感謝している。ようやくプロダクトデザインの実践編第一弾に立てたとも感じる。今回得た知見を糧とし、次なる挑戦へと昇華させたい。
- 【説明】
- 2035年、“配達員不足”の問題はさらに顕著になる。そこで提案するのが、未来の自転車でのラストワンマイル配送を支えるサービス「SLINK」である。配達員同士の横連携をサポートするサービスで、マップには載らないような細かな情報を提供するARグラスで共有しあう。これにより効率的な配達の未来を実現し、問題解決へと繋げる。また、自転車による配達は更なる収入源の多様化と健康意識の拡大にもつながる。
※在籍大学・学科は掲載当時のものです。