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越谷化成株式会社
常務取締役
澤田 英雄 氏
真空成型を得意とするプラスチック成型加工専門メーカーである越谷化成様は、DOS上に自社にて生産管理システムを構築されていました。しかし、ハードウェア・ソフトウェア共に老朽化し、早急の見直しが必要となっていました。 当時の状況について、常務取締役の澤田氏に伺いました。
「当時のシステムで、業務としてやりたい事は大体出来ていました。しかし、専門家がいる訳ではなく、関係会社の人に作って貰っていた事もあり、その人がいないとメンテナンスも大変でした。 更に、当時既にDOSが動くハードウェアも無くなりつつあり、今後どうするかという問題が発生していました。つまり、ハードウェア・ソフトウェア共に老朽化していて、システムの切替を検討せざるを得ない状況でした。また、システム内に蓄積したデータを活用したいと思っても、誰でも簡単に思うように取り出し、加工するという事が出来ませんでした。その結果、生産・経営の判断材料として活用が出来ていませんでした。」
この様な状況の中、生産管理システムの見直しが急務となっていきます。
「当時ISO9001の認証取得を検討しており、併せて工場の仕組の見直しを行い、課題を 整理しました。」
整理の結果次の5つが課題として挙がりました。
「個々の課題として5つ挙がりましたが、それらを通じて我々が考えていたのは、まず第一 にシステムの「整理・整頓・清掃」の3Sを行うという事でした。それにより、データを利用し易くしようと考えました。同時に、システムを通して会社全体の仕組を見直し、顧客ニーズに合った生産体系作り、つまり仕組の再構築を行う、それがシステム導入の目的であり、方針でした。その為、早期稼動が可能で、低価格、更に維持管理システムにも優れ、将来の拡張性を備えているといった点に焦点を合わせて、パッケージ選定を行いました。」
検討に際し、幾つもの生産管理パッケージを見た上で、最終的には日本コンピューター・シ ステム(NEC販売特約店・電脳工場サポートパートナー)・NECより提案のあった『電脳工場 MRP版』の採用を決定しました。
「理由としては3つあります。
1つ目は価格が妥当だと判断した点。これは カスタマイズを出来る限り抑える提案を頂いた事で可能になりました。
2つ目は、導入事例が非常に多い上に、電脳工場が対象とする事業規模と当社の規模が あっていたという点。これは我々に適切なパッケージであると判断しました。
3つ目は、価格にも関連してきますが、EUCでのデータ活用がし易いという点。
これにより、自社での管理・分析が可能という点が我々の目的と非常に合致していました。
これならばカスタマイズを抑え、現場で自由にデータ加工や分析が可能であると判断しました。
また、その時点で検討していた他パッケージはEUCを実現出来る仕組になっておらず、
それも大きな決め手となりました。
社内データの活用も目的の一つでしたから。
大きくはその3つですが、その他にも、現場を知るSEの方にも入って頂いて、先程のEUCやオンラインによるサポート等、当社の課題を解決する為の様々な提案を頂きまし た。」
新システム導入後、現段階で現れている効果について、工場長の竹内氏に伺いました。
越谷化成株式会社
工場長 竹内 広氏
「幾つか効果が出ていますが、最大の効果はEUCによるデータ活用ですね。初期に12分類24帳票作成しましたが、そこから随時追加しています。 勉強は必要でしたが、分かってくると、自分達で新しい帳票を作る事が出来るようになりました。今では、事務の女性にお願いして作って貰う事もあります。また、自分達で試しに作ってみる事も出来るので、あれば便利ではないかという帳票を作り、使えそうであれば残す、といった事も可能になりました。必要な情報を必要な形で纏める、この作業を自分達で迅速に行えるようになった事が非常に大きいですね。」
やはりそれはシステムが変わったからという事もあるのでしょうか?
「前のDOSのシステムでもデータはありましたが、自分達で自由に使う事が出来ません でした。電脳工場を導入した事で、老朽化からの脱却だけでなく、誰でも使い易い環境が 出来ました。 何か欲しいデータがある時に、自分達で取ってこれるという点が大きいですね。また、蓄積してきたデータを使って過去との対比を行うなど、これからは更なるデータ活用を進めていく予定です。EUCでそれが可能であると考えています。」
「以前は注文状況を見ながらEXCELで生産計画を作成していたのですが、多品種少量ロット化が進む中で対応が厳しくなってきていました。システム導入に際して、製品毎の詳細情報を基準情報として登録出来る様に、カスタマイズしました。こちらに、製品毎の仕様情報を詳細に登録しています。こちらを品目構成情報と連携させる事で、製造リードタイムがシステム上で簡単に分かるようになりました。それによって受注後の生産計画が立て易くなりました。更に、これらの情報を元に、「仕様情報」「品質管理情報」「受注情報」が一枚で分かる帳票を作成し、出力しています。この帳票では、必要な情報を纏めて見る事が出来るので、的確な生産指示が出せるようになり、納期管理を強化出来ました。また、この基準情報に金型の情報も入れたので、金型管理もある程度可能になりました。」
「元々、製品在庫は管理していましたが、材料在庫は管理出来ていませんでした。システム導入に合わせて材料にも品番を割り振りました。それによってシステム側で所要量計算処理をした際に、在庫自動引き当てが出来るようになったので、材料在庫についても、きちんと管理出来るようになりました。在庫の見える化が進んだ事で、在庫精度が向上し、在庫削減も進んでいます。」
「電脳工場の品質管理オプションを使っているのですが、こちらに毎日、成型ロスの情報を皆で入力しています。その情報を元に、次回成型時には生産日報に、注意点(内容・対処方法・要因等)として印字するようにしていますので、作業者はその点に注意して、ロスを減らすようにしています。この入力を皆で行っているので、生産性向上の為の情報共有化も図れています。」
「パッケージを導入する際、カスタマイズを出来る限り減らし、パッケージに合わせた運用を行う事を決めました。実際には多少のカスタマイズは行いましたが、それ以外は合わせるようにして、業務標準化を進めています。それに伴って、既存業務の見直しも行いました。また、帳票や必要資料等も、先程お話したEUCで自分達で作成するという方針で進めています。業務標準化を進める中で、工場全体の仕組の再構築が進んでいます。」
「以前の仕組では、受注・仕入・売上・出荷の仕組みがそれぞれ連携出来ていませんでした。ですから、伝票も個別発行でしたし、納品書・送り状は手書きで作業がかなり大変でした。ですから、当時は受注・仕入・売上・出荷のそれぞれに専任の要員(計4名)を置いて、対応をしていました。しかし、電脳工場は受注・仕入・売上・出荷の仕組が連携しています。また、システム側で伝票や帳票も用意されています。足りない物はEUCで用意する事も出来ましたしね。更に業務の標準化により、3名で処理が可能になりました。売上が前月の倍もあるような月でも、3名でそれぞれの業務を手伝う事で増員無しで対応する事も出来ました。これは大きな導入効果だったと思います。」
最後に、今後の課題や展望について、澤田氏に伺いました
「電脳工場を導入した事で、業務の標準化やEUCによるデータ活用等、効果は出ていると思います。しかし、そこで終わるのではなく、更に効果が上がるよう、年に一回、業務・システムの見直しをかけています。直近では原価管理やロットトレース等、更にこれから先も課題を挙げつつ、見直しをかけ続けていく予定です。」
会社名 | 越谷化成株式会社 |
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設立 | 1965年9月 |
住所 | 〒344-0063 埼玉県春日部市緑町5町目3-1 |
従業員数 | 100名(2008年4月) |
事業内容 | プラスチック製品製造業 |
※掲載されている会社名および商品名は、一般に各社の商標または登録商標です。
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(2009年1月30日)