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土肥研磨工業株式会社
管理部 管理グループ
供田 浩明氏
旋廻軸受けで80%のシェアを誇る土肥研磨工業様は、従来より基幹業務をシステム化されていましたが、受注関連システム・発注システム・帳票・レポートシステムの3つのシステムに分かれ、利便性の欠如や人的ミスが発生する等、問題が発生していました。当時の状況について供田氏は次の様に語ります。
「システム面の課題もありましたが、当時の業務に於いて、生産量の増加も大きな影響がありました。受注ロットの大小・ライフサイクルの長短、多種多様な製品の生産量が増加した事により、納期管理が非常に困難になっていました。 また、材料価格の上昇もあり、在庫管理と進捗管理を徹底する事が必要になりました。不良の発生は損益計数を直撃しますから。 当時は、それらの課題に対する為、小林取締役(当時)自らが現場を回り、全体の「仕掛進度表」を作成した上、現場をコントロールするというやり方を取っていました。取締役しか出来ない為、毎日半日近くの時間を費やす作業となっていました。」
現状の仕組のままでは限界が来る。そこから経営主導のプロジェクトを発足し、業務の見直し、システムの再構築が始まりました。 その時点で挙げられた課題は二つありました。
「在庫と進捗が見えないと納期厳守が出来ない為、業務が分かる小林取締役自らが現場に入って対応をしている毎日でした。それは同時に、小林取締役しか分からない為、それを誰かに引き継いでいかなければならないという課題と表裏一体でもありました。 2007年問題などと言われていますが、当社にとって2007年には問題にならなくとも、今後の課題として間違いなく出てくる問題です。 そうした中、現場で指揮を執っていた小林取締役が総責任者、私が実行責任者として、全社を挙げてのプロジェクトが発足した訳です。 営業部・購買部・製造部・生産管理課・品質保証部、そして今回の提案をしてくれた石川コンピュータ・センターさんと、Factory-ONE電脳工場の開発元であるエクスさんにも入って貰い、プロジェクト体制を構築しました。」
プロジェクトを進める上で問題は無かったのでしょうか?供田氏に振り返って頂きました。
「まずはプロジェクト体制に入っている各部門から責任者・メンバーを選出し、導入への意識の共有を行いました。 そして、メンバー毎に新システムへの要望を出して貰い、問題点の洗い出しを行いました。 ここで出て来ない事もあったのですが、取締役からの一喝でスムーズに進みました。トップダウンでのプロジェクト体制ならではですね。 それと、プロジェクト発足に当たり、小林取締役自ら方針を明確に説明し、導入に向けての指導を行った事が、スムーズにプロジェクトが進んだ大事なポイントだと思います。」
生産管理パッケージの選定において、複数のパッケージを検討されていた中、石川コンピュータ・センター(NEC販売特約店)・NECからの提案であるFactory-ONE電脳工場の採用を決定しました。
「数社検討していました。機能・実績・導入概算費用等を総合的に検討し、比較一覧の作成もしました。 その中からFactory-ONE電脳工場を選択したのは次の4つの理由からです。
1つ目は、パッケージ標準機能で、要望の多くを実現出来る点です。要件は色々上がっていたのですが、パッケージ側でそれらを標準機能として持っていたので、カスタマイズが少なく済みました。
2つ目は、カスタマイズ概算費用に関しても、納得のいく見積の提示があった事です。何故、これらの費用がかかるのかをきちんと説明して貰い、どの作業に対してどれだけの費用がかかるか、納得のいく内容になっていました。
3つ目は、量産品目(MRP)に加え、個別受注品に対応した製番管理機能も標準で実装した点です。当社では両方作っているだけに、片方だけのシステムでは上手く回らない為、どちらにも対応しているという点が魅力でした。
4つ目は、600本以上(2006年当時)の導入実績とソース公開も含めたカスタマイズ性への評価です。導入実績が多いという事は安心感にも繋がりますし、同時にパッケージの機能をどう使えばどういう業務に使えるかというノウハウも持っていると考えました。これはカスタマイズも同様です。ソース公開されているので、いざとなれば自社での対応も可能ですしね。
以上の理由から、Factory-ONE電脳工場のハイブリッド版を選定しました。」
新システム構築後の導入効果として供田氏は次の8つを挙げられています。
1.工程毎の進捗が一覧で確認可能に
「以前のシステムでは、社内工程・社外工程が別管理だったので、加工の進捗確認が出来ていませんでした。今回は進捗管理の確認を一画面で行えるようにカスタマイズをした他、在庫の引き当てによる納期に対する加工遅れの確認や、Factory-ONE電脳工場の標準画面にリンクし、詳細な加工履歴情報の確認をする等、進捗管理の大幅な強化を実現しました。」
2.詳細な在庫管理の実現
「外注先への仕掛品の移動も支給入力として行い、社内の在庫数及び社外の在庫数の把握が可能になりました。」
3.繰り返し製品・個別生産品の明確な運用
「従来は、個別生産品の一部については、注文書を独自のシステムから発行していました。しかし、今回のFactory-ONE電脳工場の導入により、一元管理が可能となりました。」
4.システムによる資料作成が可能に
「従来は手書きで資料を作成していました。
しかし、Factory-ONE電脳工場導入後は、システムより資料作成が可能になり、それを出力する事で、資料作成工数の削減が図れました。」
5.システムによるロット管理の実現
「海外材料についてロット管理を行う必要があり、旧システムでも行っていました。しかし、ロットNo.管理が行えないため、Excelにそれぞれの加工日・数量を作業日報より転記して管理を行うというやり方をしていました。
Factory-ONE電脳工場では、ロットNo.管理機能があり、転記作業が軽減された他、システムでの管理が可能となりました。」
6.既存WEB発注システムとの密な連携
「旧システムでは、一旦テキストデータを作成しWebへのデータ出力を行うという、2つの処理を行わなければいけなかった為、Webへのデータ出力を行わなかったという人為的ミスが発生していました。
Factory-ONE電脳工場では、Webへの抽出処理を行えば、新規・更新・削除されたデータがWebへ即反映されるように改善され、作業の効率化・ミスの軽減という効果がありました。」
7.帳票類への要望を自社で対応可能に
「以前から帳票に関して並べ替えやレイアウトに対する改善要望が上がっていたのですが、カスタマイズが大変でした。
Factory-ONE電脳工場では、帳票類のレイアウトが豊富な他、Excel等に出力する機能もあり、カスタマイズはほぼ発生しませんでしたね。簡単なレイアウト変更であれば、レイアウトツールを使って自分達でもカスタマイズが可能でしたし。
導入時の費用削減だけではなく、今後も自分達で対応していけるので、ランニングコストの削減にも繋がっています。」
8.データ活用の促進
「旧システムでは一旦テキストデータを出力してからAccess等に取込を行い、それから資
料を作成していた為、リアルタイムでのデータ
確認が出来ませんでした。
Factory-ONE電脳工場では直接データの参照が可能ですし、更にはより簡単に参照する為のオプションも準備されており、資料作成が容易になりました。データ活用への敷居が低くなった事で、これまで以上にデータ活用が進むと思います。」
「やはり導入実績が多いだけの事はあり、システムでの不具合はありませんでした。最初の目的であった在庫・進捗の管理も、一覧で詳細に確認出来るようになりました。
また、リアルタイムのデータ参照が可能となり、独自資料の作成工数が大幅に削減できた事は大きかったですね。
マスタや発注データ登録も、Excelで作成したデータの取込が可能で、入力作業の軽減ができ、スムーズに進みました。
導入後の社内評判も上々で、大成功プロジェクトと言っても差し支えないと思います。」
Factory-ONE電脳工場の導入が無事終わり、プロジェクトが成功に終わった供田氏に今後の課題や展望を伺った。
「良いシステムを導入した訳ですが、人間系のミスの削減を図らなければ、システムが生きていきません。その為の仕組み作りをしていきたいと思っています。 また、現在は材料のみを海外調達していますが、今後一次加工・二次加工完了の調達品が増加していく為、価格・工程等のマスタメンテナンスをいかに効率よく行うかといった事を課題に挙げつつ、対応を取っていきたいと考えています。」
会社名 | 土肥研磨工業株式会社 |
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設立 | 1964年3月 | |
住所 | 〒924-0011 石川県白山市横江町1477番地 | |
従業員数 | 168名(2007年9月現在) | |
事業内容 | 建設機械・鉱山機械製造業 | |
URL | https://dohi.co.jp/ |
※掲載されている会社名および商品名は、一般に各社の商標または登録商標です。
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(2008年8月7日)