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中国ICCAD とAvant SoC Forum レポート

中国ICCAD レポート

EDAにおける著名な米国の学会として、「DAC」と「ICCAD」があります。ICCADが米国で開かれている同じ週、同じ「ICCAD」という名称の展示会&学会が11月16、17日の2日間、北京で開催されました。会場は、北京の広大な敷地のリゾートホテルでしたが交通手段は車かタクシーのみ。不便な場所にもかかわらず、3000人を超える参加者が集まりました。

学会発表や企業プレゼンはホテルの本館に近いホールで、展示会はホテル内の池や庭をみながら徒歩7、8分かかる展示ホールで開催されました。

学会のオープニングセッションは、非常に大きなスクリーンが設置された広い会場で実施され、多くの参加者の熱気で溢れていました。講演は主に中国語で行われたため、内容が理解できず大変残念でした。以前は、海外ベンダーは英語によるプレゼンや展示を行っていましたが、現地の販売員をリクルートしたようで、大手会社は発表も展示もすべて中国語で行っていました。中国の勢いを感じます。

イベント参加者全員に景品として丈夫でとても重たい折り畳み傘が配布されましたが、指定されたベンダーブースでの受け取り、スタンプラリー実施など各ブースへさまざまな方法で誘導を図っていました。

展示会は、半導体製造から設計サービス、EDA、IPと半導体にかかわる多くの企業が出展していました。EDA大手のSynopsys、Cadence、Mentorや半導体製造大手TSMC、UMC、 Global Foudries、サムソン、タワージャズなどはもちろん、設計・IPベンチャーがたくさん小さなブースを構えていました。
中国EDA関係のベンチャーは、政府指導もあり大きな一つの会社(Empyream:2009年設立)に徐々に集約しつつあるようです。

NECは、CyberWorkBench(CWB)の販売代理店であるAVANT Technology, Inc.展示ブースにてCWBをご紹介いたしました。中国ではRTL設計が中心ですが、AIやIoT等Time-to-marketが重要な分野が増えてきたため、C/C++から半導体設計が可能な高位合成への期待が膨らんできていることを感じました。

AVANT Technology, Inc.展示ブースAVANT Technology, Inc.展示ブース

 
CSIA-ICCAD 2017 Annual Conference & Beijing IC Industry Innovation and Development Summit(ICCAD 2017)

主催:China Semiconductor Industry Association IC Design Branch

Avant SoC Design Forum  レポート

CWB販売代理店であるAVANT Technology, Inc 主催のSoC DesignForumが11月15日北京で開催されました。各社ベンダーによるEDAやIPの紹介セミナーが7セッションあり、NECからはKeynote Speechとして、若林が「AI・IoTを不揮発で省電力のFPGA高位合成で設計することで高速かつ低電力なエッジデバイス、エッジ端末を開発する技術」について発表しました。不揮発で省電力なFPGAは、NECが長年研究してきた「ナノブリッジ」というナノデバイスを用いた新しいFPGAです。銅配線の間に電圧をかけると銅イオンが析出します。ナノオーダーの架橋(ナノブリッジ)ができることで配線が接続し、逆電圧をかけると架橋が消滅し、スイッチとして使えるものです。書き込み電圧にくらべて小さな電圧で動作させると架橋は消えずに導体としてふるまいます。このデバイスをFPGA上の回路を実現するスイッチとして用いると従来のSRAMとトランジスタを用いた通常のFPGAに比べ、非常に小型、低電力で、不揮発なFPGAを作ることが可能です。また、FGPAを従来通りRTLで設計した場合と高位合成CWBを利用した場合の違いについて議論しました。GPUは、多数の積和演算をパイプライン的に処理するのは得意ですが、条件分岐等があると並列度が出せません。高位合成を利用すると条件分岐等の制御が複雑な場合でも高速なFPGAを設計することができます。従来のRTL設計では、このような並列化を設計者が行うことになるため難しくなります。
他には、FPGAを使った通信(NFV)やAI(CNNや顔照合)、金融(HFT)のアクセラレーション事例についても紹介しました。

Microsoft社がすべてのDCサーバーにFPGAを搭載し、サーバー数を半減すると発表したことで日本ではクラウドやHPCのFPGA加速が注目されていますが、今回のフォーラム参加者は、IoT系の方が多く、エッジ系のAI推論のFPGA加速に関する内容に興味をもつ方が多く見られました。

会場の様子とキーノートスピーチの様子

展示説明ブース(各ベンダー1ブース)

このフォーラムは今回が初開催で会期1か月前からの募集でしたが、100人を超える参加者が集まりました。各社ベンダーが発表するセミナーはすべて英語で行われましたが、参加者は良く理解をされているようでした。しかしQ&Aは中国語でないと盛り上がらない、という感じでした。

フォーラムの最後に豪華な賞品が当たる抽選会がありました。賞品は、Dysonのドライヤー、GoProなど数万円のものが10個以上用意されており、参加者は抽選会終了まで会場に残っていました。多くの参加者を集め、最後まで聴講してもらう施策としては有効なのかも知れません。

中国は、世界の半導体消費の50%を占める最大のマーケットになってきました。半導体チップは海外からの輸入に依存していましたが、国策で半導体の国産化に乗りだしていると言われ、政府からの資金援助を背景に半導体メーカーが続々と誕生しています。

多くのASSP、ASIC、DRAM、CPU等の半導体製造工場が立ち上がり、多数のIP設計ベンチャー、EDA関連ベンチャーも設立されています。これに伴い世界中から半導体技術者をリクルートしており、特に台湾、韓国からの技術者が多く採用されているようです。日本の90年代の半導体業界と同様の活気を感じることができました。今後も、半導体業界における中国の動向、引き続き注目していきます。

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