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品質・安全性の確保

取り組み方針

NECは、1899年の創業当時、世界の一級品を提供し責任を持ったアフターサービスも行う「ベタープロダクツ・ベターサービス」をお客さまに約束しました。この創業の精神には、まだ社会からの信頼が得られていなかった当社が、しっかりとした基盤を社会に築いていくために、「ベタープロダクツ・ベターサービス」を従業員が理解し実践することで、お客さまに信頼していただけるようになりたいという思いが込められています。

この思いを実現するために、当社は、1946年に品質管理を導入し、1965年のZD(Zero Defects)運動*1、1972年全社で7つのQを高めていくクオリティ作戦*2、1981年SWQC*3をはじめ、全社を挙げて品質向上に取り組んできました。

そして現在、創業の精神である「ベタープロダクツ・ベターサービス」は、NEC Wayの中に、Principlesの1つとして引き継がれています。これからも、社会価値創造型企業として、すべての従業員が、自らの業務の質、製品・サービスの質を上げることで、「品質のNEC」として信頼していただき、愛されるNECでありたいと考えています。

こうした考え方のもと、「品質・安全性理念」と「行動指針」を次のように定め、取り組みの徹底を図っています。

  • *1:
    ZD(Zero Defects)運動:従業員一人ひとりの自発性・熱意を喚起させ、創意工夫により仕事の欠陥をなくし、コストの低減、製品・サービスの向上を目的とする運動
  • *2:
    クオリティ作戦:マネジメント、製品・サービス、人間のbehavior、職場環境、地域社会との関係、業績、企業イメージの7つのクオリティについて、全社で高めていく取り組み
  • *3:
    SWQC(Software Quality Control):ソフトウェアの総合的品質管理活動

品質・安全性理念

NECは、NEC Wayの創業の精神「ベタープロダクツ・ベターサービス」をはじめとする Principlesに基づき、品質・安全性を確保し、さらなる向上に努める。

行動指針

  1. 品質マネジメント
    • 1.
      顧客や社会の新たな価値を考え、行動する。
    • 2.
      NECブランドを維持し、発展させる。
    • 3.
      一人ひとりが品質の重要性を認識し、その向上に努める。
    • 4.
      製品およびサービスの品質を確保し、関連する法令および規制等を遵守する。
    • 5.
      製品およびサービスの品質に関する問題に対して誠実に対応する。
  2. 安全性管理
    • 1.
      一人ひとりが製品およびサービスの安全性の重要性を認識する。
    • 2.
      製品およびサービスの安全性を確保し、関連する法令および規制等を遵守する。
    • 3.
      製品およびサービスの安全性に関わる問題に対して誠実に対応する。

品質マネジメントシステム

「ものづくり」から「ことづくり」へと変化している現在、品質管理の在り方も変わってきています。NECでは、お客さまのご要望やご期待に応える品質のよい製品・サービスを実現するために、品質マネジメントシステムを構築し、運用しています。「品質はプロセスで作りこむ」という基本姿勢で、よりよいプロセスにするため、継続的に改善を図っています。

受注前審査

新規プロジェクトの開始にあたっては、プロジェクト遂行上のリスクを把握し、十分なリスク対策が取られているかを確認しています。与信リスクや契約リスクに加えて、プロジェクト遂行者の安全衛生リスクも検討の対象としています。

推進体制

品質・安全性推進体制/品質・安全性リスク管理体制

製品やシステム、サービスの品質・安全性の確保とそのリスクに対する備えは、当社にとって重要な経営課題の1つです。

NECでは、環境・品質推進本部、ビジネスユニット(以下、BU)と連結子会社に設置されている品質推進本部、およびBU配下の事業部門と連結子会社でそれぞれ任命された品質・安全性管理責任者が核となり、全社規程や基準を定めて活動体系を明確にするとともに、品質と安全性の向上に取り組んでいます。具体的には、「品質・安全性活動方針」を定め、製品の品質・安全性に関わる法規制遵守、安全性・信頼性技術の向上、重要部品の標準化、ノウハウの共有化、不具合の未然防止・再発防止活動などを行っています。

品質・安全性に関するリスク管理についても、全社的な体制を構築し、運用を徹底しています。万一、お客さまのシステムや社会的に影響の大きいシステムで重大なトラブルが発生したり、重大製品事故、技術法規制違反などが発生したりした際は、経営者層へ迅速なエスカレーションを行うとともに、緊急対策会議を開催します。この会議では、当該事業部門だけでなく専門スタッフ部門も参加し、お客さま対応、所轄官庁対応、広報対応などについて迅速に協議を行い、当該案件に対する全社方針を決定します。

建設工事の健全性確保

NECは、働く人の安全と健康を確保するとともに社会価値創造型企業として、自社の開発した製品・システムを関連する法令および規制などを遵守した上での安全施工への取り組みを通じて信頼を積み重ね、より快適な社会の実現に貢献しています。

建設工事に関わる人だけでなく、全従業員および関係作業員が健康管理を含む「安全衛生がすべての仕事に優先する」という安全衛生の思いを胸に、豊かで安全・安心な社会づくりのため、優れたテクノロジーをお届けすると同時に関連する法令および規制などを遵守したうえでの安全施工を常に進化させて、建設工事の健全性確保に取り組んでいます。

NEC全社の建設工事において、建設業法、労働安全衛生法などの法令を遵守・統制するとともに、安全衛生を推進し、お客さまに社会価値を確実に提供するための現場工事の遵法かつ安全衛生文化を構築することを理念とし、以下を行動指針としています。

  • 1.
    一人ひとりが建設工事の健全性を認識し、その向上に努める。
  • 2.
    法令および規制等の遵守推進、教育・人材育成、啓発活動、安全衛生の重要性の浸透に努める。
  • 3.
    安全衛生マネジメントシステムの維持と改善、およびPDCAサイクルの推進に努める
  • 4.
    法令および規制等の遵守状況、および安全衛生活動に関するモニタリングと是正を行い、法令・安全・品質問題の未然防止推進に努める
  • 5.
    リスクアセスメント実施を推進し、法令・安全・品質問題発生の未然防止に努める
  • 6.
    安全大会等を通じた、安全衛生モチベーションの向上に努める
  • 7.
    法令・安全・品質問題発生に対して誠実に対応する。
  • 8.
    法令・安全・品質問題の情報収集と再発・未然防止推進に努める

施策と2020年度の主な活動実績

関係法規制の遵守

NECでは、各製品が遵守すべき技術法規制の見える化を目的に、どの事業体の製品にどのような法規制があるかが一目でわかる「技術法規制マップ」を作成しています。同マップを活用することで、電気用品安全法や電波法・電気通信事業法など国内の各種法規制および海外向け製品に対する各国の法規制などにきめ細かく適合し、技術法規制の遵守に努めています。

製品・サービスの品質および安全性に関する表示やラベリングについても、関連法令や社内規程の遵守徹底を図っています。違反があった場合やその恐れがある場合には、関係省庁の指導に基づいて適切に対処しています。

製品・サービスの品質および安全性について、2020年度に罰金または処罰の対象となった規制違反は、ありません。

製品の安全性確保

NECでは、お客さまに安全・安心な製品を提供するために、情報技術機器/マルチメディア機器の国際標準であるIEC 60950-1(JIS C 6950-1)/IEC62368-1(JIS C 62368-1)に適合することはもとより、それを補完する独自の安全対策を追加した「グループ安全規格」を制定し、さらにリスクアセスメントを実施することで、製品の安全性を確保しています。

製品安全に関する問題が発生した場合は、NECホームページに情報を開示し、速やかにお客さまにお知らせしています。

AI品質ガイドライン

近年、AIを活用したシステム・サービスが普及しています。しかし、AIエンジンの仕様や分析結果を出すまでの過程については、人間による解釈が困難な場合があり、従来のソフトウェア品質保証に関するガイドラインだけでは対応が困難でした。

そこで2019年4月に、NECは、従来型のソフトウェア品質保証だけでは対応できない、AIシステムの品質を担保することを目的に、「AI品質ガイドライン」を策定し、主要なAIシステムの開発に適用しています。

NECライフサイエンス倫理審査会議

当社は、ライフサイエンス領域における事業化に向けて研究開発を行っています。人および人に関する情報やデータを取得して実証実験や研究を行う場合には、文部科学省などの指針に従い、研究の目的および対象者の人権や尊厳への配慮などに関する倫理的妥当性について、外部有識者をメンバーとしたNECライフサイエンス倫理審査会議で審査しています。

医療機関等との関係の透明性確保への取り組み

医療機器産業がライフサイエンスの発展に寄与し、高い倫理性を担保した企業活動を実践していることについて広く理解を得るため、NECは医療機関等との関係の透明性および信頼性の確保に向けた取り組みを行っています。

医療・ヘルスケア領域への対応

当社は、医療・ヘルスケア領域の事業化に向けてマネジメント体制の確立・関連法規制の遵守・QMS(Quality Management System)活動を推進しています。

2019年4月に第一種医療機器製造販売業を取得し、マネジメント体制を構築しました。

関連法規制の遵守に関しては、薬機法*4広告遵守ガイドラインおよび対象・非対象判定チェックシートを策定し、関係する事業体のプロセスに取り入れています。

また、QMS活動においてはQMS省令およびISO13485 2016年版に準拠したプロセスを整備し運用を開始するとともに、各国の医療機器関連法規制(日本の薬機法や欧州のMDD*5など)への対応を推進しています。

  • *4
    薬機法:医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律
  • *5
    MDD(Medical Devices Directive):欧州医療機器指令

安全・安心を実現するための人づくり

製品の安全性や品質を向上させるためには、人材の育成やスキルの向上が非常に重要です。このため当社では、品質・安全性管理標準や技術基準などに関する基礎知識・専門知識の習得、設計・製造における実践力向上などを目的に、役割別・専門分野別に研修を実施しています。例えば、製品安全の専門研修「安全レビュー実践道場」では、実際の機器を使って安全性設計を習得させ、多くの安全技術専門家を育成しています。

プロジェクトマネジメント表彰

困難なプロジェクトに取り組み、特に顕著な成果を上げたプロジェクトチームや、有益なプロジェクト支援を行った組織・グループを対象とした「プロジェクトマネジメント表彰」と「優秀事例発表会」を毎年開催しています。

この表彰には、NECグループ全従業員に対して、プロジェクトリスクマネジメントの重要性を意識づけるとともに、リスクの高いプロジェクトに挑戦し完遂・リカバリーすることの意義を浸透させるねらいがあります。また、表彰事例を発表し、リスク・マネジメントのベストプラクティスをグループ内に水平展開することによって、新たなプロジェクトリスクの発生防止に役立てています。

品質月間活動による啓発

11月の品質月間には、従業員が品質・安全性への高い意識を常に保って業務に取り組むよう、経営トップおよび社内外の有識者による講演会や対話会を行っています。2020年度は、事業や技術の変化を見据えたこれからの品質のとらえ方、コロナ禍における効果的なリモート品質監査などをテーマに議論し、従業員の意識啓発を図りました。