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人材開発・育成

取り組み方針

NECは、最大の経営資源を「人」と位置づけ、組織と人材の力を最大限に活かすための制度改革や環境整備を「人への投資」として進めてきました。市場やお客さまのみならず、働く人から選ばれ続ける企業「Employer of Choice」であるために、2019年に策定したHR(Human Resources)方針「挑戦する人の、NEC。」のもと、人材一人ひとりへの多様な挑戦・成長機会の提供やフェアな評価、挑戦する従業員がベストを尽くせるよう環境や風土の変革を進めています。

この変革の土台となるのがNECグループの存在意義や価値観をまとめたNEC Wayであり、安全・安心・公平・効率という社会価値を創造し、誰もが人間性を十分発揮できる持続可能な社会の実現を目指すことをPurposeとして掲げています。このPurposeの実現に向け、新たなビジネスを創出する情熱と志を持ち、また枠を超えて挑戦し最後までやり抜くことのできる人材の育成と組織風土・文化の醸成に取り組んでいます。

そしてこれらの取り組みの結果として、エンゲージメントスコアを2025年度に50%*まで上げることを目標としています。

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    グローバル人事コンサルティング会社のKincentric社サーベイによる。スコア50%は概ねグローバル上位25パーセンタイルに該当し、Tier1レベル

推進体制

NECでは、HR方針の実現に向けて変化にスピーディに対応し、「適時・適所・適材」を実現するための体制整備を加速しています。

NEC Wayの構造

変革を推進する人事の体制

事業戦略をサポートする人事戦略をリードする人事部門の役割を整理しています。HR(Human Resources)モデルを作成し、HRBP(Human Resources Business Partner)、SSC(Shared Service Center)、COE(Center of Excellence)ごとに役割と責任を定義しました。COE機能が中心となり人事戦略の立案、プログラムや制度、ポリシーなどを最適に策定し、全社への人材開発・育成の施策の展開をHRBPとともに行っています。

専門性を高める育成体制

NECグループのプロフェッショナルスキルの向上に資する施策の立案、実行、フォローアップは組織横断機能である職種別HRM(Human Resources Management)推進会議を基軸に専門性を高めるための人材開発・育成を実施しています。

One NECとしての人事基盤

HR方針を実現させるためにもNECグループ内(国内・海外含む)での人事基盤の統一が必要です。パフォーマンスディベロップメント(目標管理、1on1、業績とCode of Valuesによる9ブロックを活用したフィードバックによる育成と行動変容の促進)を2019年以降グループ会社にも展開し、人事評価の軸の統一を図っています。加えて、2020年度に新しいHRIS(人事システム)の一部機能を導入しました。2021年度以降にNEC全社、また2022年度以降にはNECグループ会社に展開する予定です。

HR方針「挑戦する人の、NEC。」

施策と2020年度の主な活動実績

人材の獲得

新卒一括正社員採用に加えた多様な人材獲得の取り組み

優秀な人材に対して学歴別初任給ではなく、本人が担う役割に応じた報酬水準で処遇をする新たな仕組み(新卒ジョブ型採用)を導入しました。

新卒を含む若手のトップ研究者を対象に、市場価値を考慮した報酬上限のない選択制研究職プロフェッショナル制度を開始しています。

キャリア採用の増加(2020年度約400人)とリファーラル採用の導入

「適時・適所・適材」を実現すべく、人材活用の在り方を大胆に変えようとしています。外部人材の活用もその1つで、ビジネス戦略を即実行するためにキャリア採用を拡大しています。2020年度には人材紹介会社のみならずNEC従業員の人脈を活用した採用制度(リファーラル採用)を導入しました。2020年度は5人がこの制度で入社しました。

人材の育成

次世代リーダーシップ育成

人材発掘

次世代リーダー像とポテンシャル要件を明確化し、グローバルレベルで有望人材を約1,000人リストアップ。役員間で有望人材について議論を行う「Talent Talk」や事業戦略に基づき組織設計と人材の配置について議論を行う「People & Organization Discussion」を展開し、ビジネスニーズと育成を両立させるホットポジションに有望人材をアサインすることで、ビジネス成果のスピード化と育成のインパクトの最大化を狙っています。

グローバルでの人材育成

リーダーシップポジションにグローバルで通用する人材をアサインするためにグローバルでのリーダーシッププログラムを開発しました。
「Senior Leader Program」では、9の地域と国から15人、「Rising Leader Program」では、10の地域と国から21人が参加しました。

役員を巻き込んだ育成プログラム

日本のみならず多様なバックグラウンドのある役員によるグループメンタリングを開始しました。2020年度は8人の役員メンターに対し、48人のメンティーが参加しました。

ピープルマネージャーの育成

HR方針「挑戦する人の、NEC。」を実現するためにはピープルマネージャーの役割が重要と考えています。従業員一人ひとりの主体性・創造性・情熱・自律的な行動やチームの力を最大限引き出し、パフォーマンスを最大化するためにマネジメントトレーニングを開始しました。2020年度には対象階層(マネージャー級)の20%が参加しました。参加後に取得した参加者・上司・部下からのアンケートでは、約70%が参加者の行動変容が見られたと回答しています。

デジタル人材育成

慶應義塾大学とデジタル人材育成に向けた育成プログラムを共同開発しました。DXに必要な思考・行動様式にフォーカスし、価値創造の方法論および技法の学習と、新事業のアイディア創出活動を組み合わせてプロジェクト型の育成を展開しています。2020年度は85人が参加しました。

多様な学習機会を提供する「LinkedIn Learning」

時間・場所を問わず多様な学習が可能なオンライン学習動画サービス「LinkedIn Learning」を導入し、従業員個人のニーズに合わせた学習機会をNEC全従業員へ提供しています。

社会課題体感型人材開発プログラム(SENSE)

社会課題の現場に実際に赴き、五感で「体感する」機会を伴うリーダーシップ開発プログラムです。社会課題・社会価値創造を深く理解し、社会価値創造への情熱を持ち、NECのPurposeの実現に向け自ら挑戦・成長しようとする人材を支援するプログラムを展開しています。2020年度は40人が参加しました。

人材の活用

NECライフキャリア(株)設立

従業員一人ひとりが事業環境の変化を積極的に捉えプロフェッショナルとして成長・成熟していくための基盤となる、従業員の主体的なキャリア形成を支援するサービスを専門的に提供するNECライフキャリア(株)を2020年10月に設立しました。従業員のキャリア形成やスキル開発などに関する各種施策の強化と事業戦略の実行力強化に向けた「適時・適所・適材」の人材配置を一層加速させていきます。

「My Career Design」と「Career Design Workshop」

従業員一人ひとりのキャリアオーナーシップを高め、その実現を支援するプログラムを「My Career Design」として機能強化を図っています。このコンセプトに基づく新たなキャリア研修プログラム「Career Design Workshop」を2020年12月に導入しました。従来の30歳から始まる世代別のキャリア研修を全面的に見直し、より早い段階からキャリア形成支援の機会と選択肢を提供することを目的に、20歳代から50歳代まで各世代を網羅する研修体系に再編しました。

「NEC Growth Careers」(従業員とポジションのマッチング制度)におけるAIレコメンドサービス稼働

従来は公開されているジョブディスクリプション(職務記述書)を見て興味を持った従業員が応募する、または公開されている職務経歴書を採用部門のピープルマネージャーが検索し、欲しい人材にアプローチするジョブマッチング制度でした。2020年度からNECの持つAIの技術を活用し、職務経歴書に記載された内容と公開されている募集ポジションの内容を機械学習を用いてマッチングさせ、レコメンド(おすすめ)として表示することを開始しました。従業員自らが気づいていない自分の可能性を発見し、より多くの挑戦・成長機会を獲得することができる一方、採用部門のピープルマネージャーにとってはオープンポジションにベストな人材を効果的・効率的に選出・確保・配置できるようになりました。

注力領域における人材育成

NECでは、社会ソリューションに有効なコア技術強化と将来にわたってそれを継続していくために、注力領域における人材育成を進めています。

情報セキュリティ人材の育成

NECではシステム・サービスのインテグレーションにおいて、システムの要件定義の段階からセキュリティを考慮する「セキュリティ・バイ・デザイン」(以下、SBD)を推進しており、セキュリティ人材の育成にも力を入れています。

SBDの重要性から、各事業部門でセキュリティ責任者を補佐し、SBDを実践する専門人材の育成を、2019年度より行っています。専門人材を中心にシステム開発に関わる全プロセスを俯瞰し、抜け漏れなく適切なセキュリティを実装することで、安全・安心なシステムをお客さまにお届けします。

また、実践的なセキュリティ対策訓練の場として、ECサイトを模した専用の仮想環境を用い、システム構築フェーズでの堅牢化技術を習得します。2020年度はリモート化の対応を行い、新型コロナウイルス感染症の影響下でも、エンジニアがお客さまのシステムを担うセキュリティ技術を強化しています。

さらに、高度なセキュリティ人材の育成にも取り組んでいます。従来のNEC CISO(チーフインフォメーションセキュリティオフィサー)補佐官トレーニングに対し、より実践的な内容に強化したNCSA(NEC Cyber Security Analyst)プログラムを2020年度から開始しました。トップセキュリティ人材の強化を目的とし、セキュリティ技術の知識を持つ人材を対象に、CSIRT(Computers Security Incident Response Team)業務やリスクハンティングなど高度なセキュリティサービスに必要なテクニカルスキルを、半年間の集中プログラムで習得します。

セキュリティ人材の裾野拡大にも力を入れており、営業・SEに必要なセキュリティ基礎知識をWeb研修形式で提供し、NECグループ全体のセキュリティスキルの底上げを図っています。2015年度より全従業員を対象に、社内CTF(Catpture The Flag)「NECセキュリティスキルチャレンジ」を開催しています。のべ5,000人以上が自主的に参加し、セキュリティ人材の裾野拡大を促進しています。

また、国際的に認定された資格であるCISSPや国家資格の情報処理安全支援士といった公的資格の取得を強く推奨しており、プロフェッショナルによるシステムインテグレーションやサービスをお客さまに提供できる体制を整えています。

キャリア開発に対するモチベーション向上に向けた取り組み

退職金や年金制度として、当社は退職手当や確定拠出年金を拡充しています。これは、高齢期におけるライフスタイルの多様化や雇用形態の変化への対応だけでなく、長期的な視点でキャリア開発を行うことへのモチベーションとしても機能しています。

成果 outcome

One NECサーベイから見る取り組みの成果

年に一度、NECグループの従業員を対象に実施しているOne NECサーベイにおいて、2019年度比で人材に関するスコアが以下のとおり向上しました。

One NECサーベイから見る取り組みの成果。エンゲージメント+5%、人材活用度+3%、キャリア・自己開発+3%、ダイバーシティ+4%、マネジメント+4%。