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サステナビリティ経営

NECは、誰もが人間性を十分に発揮できる持続可能な社会の実現に向け、さまざまなステークホルダーのみなさまと対話・共創しながら、社会課題の解決に貢献する事業活動を推進しています。また、法令遵守や企業倫理の徹底をはじめとするコンプライアンス責任を全うするだけでなく、社会や環境に負の影響を与える可能性のある活動のリスク低減にも積極的に取り組んでいます。

NECのサステナビリティ経営は、2005年に署名した「国連グローバル・コンパクト」の「人権」「労働」「環境」「腐敗防止」の4分野における10原則をふまえ、「事業をとおした社会課題解決への貢献」「リスク管理・コンプライアンスの徹底」「ステークホルダー・コミュニケーションの推進」を基本方針に推進しています。さらに、2020年に改定したNEC Wayではこの方針を、企業としての「Purpose(存在意義)」および「Principles(行動原則)」と、役員から従業員に至るまで一人ひとりが実践する「Code of Values(行動基準)」および「Code of Conduct(行動規範)*」で示しています。

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    正式名称:NECグループ行動規範

サステナビリティ経営のあゆみ

NECの歴史は、日本初の外国資本との合弁企業として誕生した1899年に始まります。創業者 岩垂 邦彦は、世界の一級品をお客さまにお届けし、アフターサービスまで責任を持って行う会社になるとの思いで「ベタープロダクツ・ベターサービス」をモットーに、電話機、交換機などの通信機器を提供しました。

その後、1950年代にはコンピュータ開発に着手し、1977年、当時の会長 小林 宏治が米国アトランタで開催された「国際通信展インテルコム77」で、「C&C(コンピュータと通信の融合:the integration of computers and communications)」という新しい構想を提唱しました。
このとき小林は、この「C&C」の目指す姿を次のように語っています。

「C&C」の目指す姿

  • 21世紀の初めには「いつでも、どこででも、誰とでも」お互いに顔を見ながら話ができる
  • そのときはすべての技術、つまり通信、コンピュータおよびテレビジョンは統合される
  • そのような世界中に広がる通信システムに発展途上国が参加できるように援助することも重要である

この姿は、パソコンや携帯電話、インターネットが広く普及した今、技術的には実現しています。一方、世界中の人々がいつでも、どこででも、誰とでもつながるようにしたいという思いは、2015年に国連加盟国193カ国が採択した「持続可能な開発目標(SDGs)」が目指す「誰一人取り残さない」にも通じており、今もなお、世界中が取り組んでいる課題です。

2013年には、NECに対し、お客さまや社会から期待される価値が、私たちの技術や製品そのものから、価値を生み出すコトに変化していることを受け、「2015中期経営計画」で、社会にとっての価値を創出する社会価値創造型企業への変革を宣言しました。そして翌2014年には、この変革に向けたブランドステートメント「Orchestrating a brighter world」を発表しました。さらに、2019年に創業120周年を迎えたことを機に、制定から10年以上経過したNEC Wayの体系を社会の変化・要請をふまえ、役員から従業員に至るまで、一人ひとりが自らの行動様式を変える指針とすべく、あらためて整理しました。取締役会での決議を経て、2020年4月に発表したNEC Wayは、会社の存在意義や行動原則と個人とのつながりをシンプルに示しています。

NEC Way

NECグループが共通で持つ価値観で、行動の原点のNEC Wayは、次の4つの要素で構成されています。

NECグループの役員から従業員に至るまで、一人ひとりがNEC Wayの価値観と自分の価値観とを照らし合わせ、その重なりや共感するところを「NEC Way浸透ワークショップ」をとおして確認し、自分らしい仕事につなげています。

毎年、当社の創立記念日である7月17日には「NEC Way Day」と銘打ったイベントを開催し、NECグループの全従業員がNEC Wayを思い起こし、自らの業務の振り返りと今後の目標設定の機会としています。

その結果、当社におけるNEC Wayの認知度は、2021年1月時点で99%となっています。今後、海外連結子会社への浸透を進め、NECグループ全体での認知度向上を図ります。

Purpose

NECグループの存在意義は、人が生きる、豊かに生きることを念頭に置いて、さまざまなステークホルダーと共創しながら、安全・安心・公平・効率という社会価値を創造することにあります。そして、一人ひとりが持てる能力を十分に発揮できる社会、気候変動などのグローバルな環境課題をも乗り越えられる持続可能な社会の実現を目指します。

この考え方はSDGsが目指す「誰一人取り残さない」と方向性を同じくしています。また、ICTにはさまざまな課題に対応できるポテンシャルがあることから、生体認証、AI(人工知能)、5GといったNECが持つ先端技術を活かしたNECのR&D力、実装力を強みに、お客さまをはじめとする多様なステークホルダーと対話・共創することで、SDGsのすべての目標に少なからず貢献できると考えています。

Principles

NECグループは以下の3つの原則で行動します。

  • 創業の精神「ベタープロダクツ・ベターサービス」
    NECグループは、ある時点のベストでとどまることなく、お客さまや社会にとってより良い製品・サービスをいつまでも追求し続けます。

  • 常にゆるぎないインテグリティと人権の尊重
    NECグループは社会価値創造型企業として、社会から信頼される存在であり続けるため、組織全体として常にゆるぎないインテグリティの精神(高い倫理観と誠実さ)を持ち、人権を尊重することを決意します。

  • あくなきイノベーションの追求
    NECグループの行動の原動力はイノベーションの追求にあります。ここでいうイノベーションは、技術開発にとどまりません。さまざまなステークホルダーのみなさまと共創しながら、昨日より今日、今日より明日、社会も会社も良くなることを追求していきます。

Code of ValuesとCode of Conduct

社会価値創造に向け、役員から従業員に至るまで、一人ひとりがとるべき能動的・自発的なふるまいをCode of Valuesで規定しています。

加えて、Principlesでも謳っているインテグリティの具体的な指針をまとめた守るべき規範が PDF「NECグループ行動規範」(Code of Conduct)です。このどちらが欠けても、Purposeを全うすることはできません。

NEC 2030VISION

2021年度から始まった「2025中期経営計画」策定にあたり、人間社会の営みのベースとなる地球環境、人々の生活を支える社会、一人ひとりのWell-beingな暮らしという3つのレイヤで、今から約10年後に暮らす人々が求める社会の姿を「NEC 2030VISION」としてまとめました。

NEC 2030VISIONを、自社の財務パフォーマンスを向上させるだけでなく、正の社会・環境インパクトをもたらすことのできる事業運営、事業創出に活用していきます。

NEC 2030VISION

「2025中期経営計画」におけるサステナビリティ/ESGの考え方

「2025中期経営計画」は、事業・財務戦略および企業文化改革の実践をとおして、Purposeを実現していくことを謳っています。

事業戦略においては、NEC 2030VISIONの「暮らし」と「環境」という場で、2030年の生活者が求める社会像に貢献することを目指し、ヘルスケア・ライフサイエンス事業およびカーボンニュートラル関連事業の創造・育成を推進します。

財務戦略においては、ESG視点の経営優先テーマ「マテリアリティ」を中心に、非財務(ESG/将来財務)の取り組みを進め、適時適切に開示することにより、ESG投資などに使われるESGインデックスに継続して組み入れられることを目指します。これは、ESGインデックスへの組み入れが社会および資本市場からの信頼の証左となると考えていることからです。

また、企業文化改革においては、マテリアリティの1つでもある「多様な人材の育成とカルチャーの変革」をとおして、2025年度、従業員エンゲージメントスコア50%達成を目指します。

価値創造プロセス

NECのサステナビリティ経営における価値創造プロセスを、「2025中期経営計画」策定を機に見直し、国際統合報告評議会(IIRC)のフレームワークや「価値協創ガイダンス」を参考に、以下の要素を整理して作成しました(下図参照)。

  1. どのような経済・社会・環境価値創造を目指すか。
  2. ステークホルダーにどのような価値を提供したいと考えているか。
  3. 価値創出をドライブする経営戦略は何か。
  4. 経営戦略実行に際して、どのようなリソースを投入するか。

今後、事業をとおして創出する社会・環境価値のより具体的な内容と取り組み進捗の見える化により、Purposeの実現を目指します。

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NECの価値創造プロセス

サステナビリティ経営推進体制

NECのサステナビリティ経営は、経営企画、IR、人事総務、人材組織開発、コンプライアンス推進、経営システム、環境、CS、品質、調達、コミュニケーションといったコーポレート部門や、研究所、事業部門および国内外のグループ会社と密接に連携しながら推進しています(下図参照)。さらに、お取引先と連携した取り組みも進めています。

不確実性の高い時代にあって、ESGへの取り組みがより一層企業の将来財務に影響を与える要因となり、サステナブルな社会への具体的なコミットを企業に求める動きがグローバルで加速していることなどを受け、2021年4月にNECのサステナビリティ推進の専門組織として、サステナビリティ推進本部を新設しました。

サステナビリティ経営推進のための重要事項は、随時役員および関連部門の責任者間で議論され、サステナビリティ推進担当役員により承認された事項を取締役会において定期的に報告・討議しています。また、社内取締役の役割定義書に、NEC Wayの実践をベースとした全社の組織開発・人材開発、ESG視点の経営優先テーマ「マテリアリティ」を明記するとともに、役員の業績評価KPIにも織り込み、取り組みを推進しています。

NECサステナビリティ経営推進体制