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中長期目標と達成状況

中長期目標

2050年を見据えた気候変動対策指針

NECは、安全・安心・公平・効率という社会価値を創造する「社会ソリューション事業」をグローバルに推進しています。その中で、持続可能な社会の実現に向けて世界的な脱炭素化や地域ごとでの気候変動による影響への備えが今後ますます重要となるという認識のもと、2017年7月に2050年を見据えた長期視点の気候変動対策の指針を策定しました。具体的には、気候変動に対して「緩和」と「適応」の両面から、自社のサステナブルな経営基盤の構築と共創によるサステナブル社会の実現を推進することを、次の4つのポイントで示しています。

  • サプライチェーンからのCO2排出量ゼロに向けた削減
  • サプライチェーンでの気候変動リスクへの対策徹底
  • 世界が目指す低炭素社会の実現
  • 気候変動リスクに強い安全・安心な社会の実現

これは、2050年に向けて自社の経営基盤をより持続可能なものへと強化し、さらにNECがお客さまと持続可能な社会を共創していく姿を示すものです。
この中の「サプライチェーンからのCO2排出量ゼロに向けた削減」については、最新・最先端の省エネ技術によるエネルギー使用量の削減や再生可能エネルギーの導入拡大などを通じて、自社の事業活動に伴うCO2排出量(Scope 1、2)を2050年までに実質ゼロとすることを宣言しました。
さらに、2021年10月には、Scope3を含むサプライチェーン全体からのCO2を実質ゼロにすることを宣言しました。

「2050年を見据えた気候変動対策指針」

NEC環境ターゲット2030

NECは2030年を見据えた新たな環境経営目標として、「NEC環境ターゲット2030」を策定しました。これは、これまでの環境計画である「NECグループ環境経営行動計画2020/2030」の2020年度目標の目標年に達したこと、「2020年気候変動対策目標」の達成、NEC Wayの見直し、および社外動向を考慮したためです。
「NEC環境ターゲット2030」は、自社の環境負荷・リスクの継続的な低減(極小化)と、事業を通じた貢献の拡大(最大化)の両面から取り組むことを示しています。自社の環境負荷・リスクの低減では、カーボンニュートラルなど気候変動対策への社会的な要請の高まりを受けて、自社の気候変動対策目標を「SBT well below 2℃*1」から「SBT1.5℃」へレベルを引き上げ、サプライチェーン全体での環境負荷・リスクの削減を強化しています。事業を通じた貢献では、従来の取り組みの中心であった気候変動対策(緩和/適応)だけでなく、サーキュラーエコノミーの実現、水と食の安全や生物多様性保全などの環境課題にも広く価値を提供することで、環境面から事業拡大に貢献することを目指します。
「NEC環境ターゲット2030」の達成に向け、そこからバックキャストした5ヵ年の活動計画を、「NECエコ・アクションプラン2025」として具体化し、NECグループ全体で活動を推進しています。

  • *1
    世界の気温上昇を産業革命前より2℃を十分に下回る水準

NECのSBT

NECは2017年に、温室効果ガス排出削減目標を、パリ協定の達成に科学的に根拠ある水準の目標(Science Based Targets:SBT)とすることへコミットしました。その後、この目標は2018年に「SBTイニシアチブ」からSBTとして認定され、2019年には、新基準における「well below 2℃」と位置づけられました。
また、脱炭素を加速するために、NECは2021年の5月にScope 1、2の目標を、「well below 2℃」レベルから「1.5℃」レベルに引き上げました。これにより、2030年までの削減目標を33%から55%に強化しました。「1.5℃」レベルの目標設定により、2050年までの温室効果ガス排出実質ゼロに向かって着実に前進します。
さらに、サプライチェーンからの温室効果ガス排出削減を目指し、Scope 3のカテゴリー1(購入した製品・サービス)、カテゴリー3(Scope 1、2に含まれない燃料、エネルギー活動)およびカテゴリー11(販売した製品の使用)の目標も設定しました。お取引先やお客さまと協力して、温室効果ガス排出削減を進めていきます。

NECのSBT

Scope 1+2:
2030年度までに温室効果ガス排出量を2017年度比で55%削減

Scope 3:
2030年度までにカテゴリー1(購入した製品・サービス)、カテゴリー3(Scope1、2に含まれない燃料、エネルギー活動)およびカテゴリー11(販売した製品の使用)からの温室効果ガス排出量を2017年度比で33%削減

Scope 3の対象範囲:カテゴリー1の35%、カテゴリー3の100%、カテゴリー11の100%

SCIENCE BASED TARGETS DRIVING AMBITIOUS CORPORATE CLIMATE ACTION

SBT進捗と2050年までのマイルストーン

  • Scope3カテゴリー1の係数を見直したことにより、2017年度以降のScope3全体の排出量を修正しています。

RE100

RE100 °CLIMATE GROUP | CDP

NECは、2021年5月、グローバル規模で再生可能エネルギー(以下、再エネ)の大幅な普及拡大を目指す「RE100」に加盟しました。RE100は、国際的に活動するNGO団体である The Climate Group とCDPとのパートナーシップのもとで運営されるイニシアチブで、使用電力を100%再エネ由来とすることを目指す企業で構成されています。
NECは2050年までに再エネ電力100%を目指します。2020年度の実績は8.6%でした。設置可能なすべての屋根に太陽光発電設備を設置する方針で活動を推進しています。また、グリーン電力の購入も進めています。デンマークにある海外関係会社KMD Holding社では、2020年度から電力を100%再エネで賄っています。
2022年4月より、NEC本社ビル、NEC Cloud IaaSデータセンター、NECソリューションイノベータ本社ビルおよび新木場センタービルにおいても、使用する電力を実質再生可能エネルギー由来にすべて置き換えています。

年度 再生可能エネルギー導入実績・計画 (太陽光発電)
2019 NEC我孫子事業場 1.2MW
NECプラットフォームズタイ 1.4MW
2020 NEC我孫子事業場 0.3MW
2021 NEC我孫子事業場 1.8MW
NECプラットフォームズ甲府事業所 1.2MW
NECプラットフォームズ那須事業所 0.3MW(稼働予定)
2022 NEC我孫子事業場 0.8MW(稼働予定)
NECプラットフォームズ掛川事業所 0.7MW(計画)
2023 NEC相模原事業場 0.4MW(計画)
NEC府中事業場 1.0MW(計画)
NECプラットフォームズ掛川事業所 0.3MW(計画)
NECプラットフォームズ大月事業所 0.5MW(計画)

NECエコ・アクションプラン2025

「NECエコ・アクションプラン2025」は、「2050年を見据えた気候変動対策指針」や「NEC環境ターゲット2030」の達成に向けた5ヵ年計画です。

重点活動項目

以下の3つの視点から、「重点活動項目」を11項目選定しました。

  1. 自社のリスク・負荷低減
  2. 事業を通じた貢献の拡大
  3. 環境経営を推進するための基盤づくり

1. 自社のリスク・負荷低減

CO2排出量削減に関しては、SBTやRE100を着実に達成するための目標を設定しました。また、水や廃棄物に関しても引き続き環境負荷・リスクを低減します。

活動テーマ 指標 2025年度目標
CO2排出量削減 自社 総量(絶対値)削減(SBT) エネルギー由来CO2排出量(絶対値)の削減率(2017年度比) -33.6%
再生可能エネルギーの導入拡大 再生可能エネルギー電力使用量 78,000MWh
サプライチェーン カテゴリー1削減(SBT) 購入した製品・サービスのCO2排出量削減率(2017年度比) -6.0%
カテゴリー11削減(SBT) 製品のエネルギー効率改善率(2013年度製品比) 90.0%
水使用量の削減 削減率(2018年度比) -3.5%
廃棄物排出量の削減 削減率(2018年度比) -4.8%

2. 事業を通じた貢献の拡大

環境貢献事業の売上高(グリーンレベニュー)を伸ばすことで、事業成長と貢献拡大のスパイラルアップを目指します。そのために、既存事業の環境価値の明確化と環境課題を起点としたソリューションの創出に取り組んでいます。

活動テーマ 2025年度目標
環境価値(顧客DX化によるCO2排出量削減の貢献など)・環境貢献事業売上(グリーンレベニューなど)拡大に向けた仕組みづくり 環境価値貢献事業の定義と2030年度目標の設定
環境ビジネスアセットの整理とエコアピール促進 環境ビジネスアセットの更新(毎年)
新たな環境ソリューション、研究開発テーマ創出 環境ビジネス検討ワークショップ開催

3. 環境経営を推進するための基盤づくり

従業員一人ひとりの環境意識の向上に向け、環境教育の受講を徹底しています。

活動項目 指標 2025年度目標
全従業員の環境意識向上 環境教育受講率 国内 95%以上
海外

管理項目

重点活動以外にも、以下の管理項目を設定し取り組んでいます。

領域 テーマ 管理内容 目標
自社の環境負荷削減 地球温暖化防止 1 エネルギー使用量(原単位)の削減率 前年度比-1%
2 物流によるエネルギー使用量原単位の削減 前年度比-1%
資源有効利用促進 3 ゼロエミッション 達成継続
4 紙購入量(コピー、EDP用紙) 2005年度レベルを維持、もしくは削減に努める(法人単位)
5 回収した使用済み製品の資源再利用 資源再利用化率90%以上
汚染防止(大気・水質) 6 NOx、SOx排出量 2017年度比1%以上削減
7 BOD、COD排出量 2017年度比1%以上削減
化学物質使用量削減 8 化学物質購入量 2017年度比1%以上削減
9 揮発性有機化学物質(VOC)排出量 2017年度比1%以上削減
リスク対策 法令遵守
(届出・報告・排出)
10 化学物質収支管理 100%実施
11 化学物質購買規制 100%実施
RoHS適合 12 全製品の適合状況 100%適合
環境アセスメント 13 設備・化学物質、新規廃棄物の事前評価・製法アセスメント 100%実施
14 工場・建物の新設、撤去時の環境アセスメント 100%実施
製品・ソリューションの環境負荷低減 ハード製品 15 機器の外装筐体用プラスチックへの臭素系難燃剤未使用率 95%以上
16 機器の外部筐体用プラスチックへのエコプラスチック使用率
17 エコシンボルの継続取得 100%実施
ソフトウェア製品 18 環境アセスメント実施率 100%実施
19 環境影響評価対象製品の評価実施率 100%実施
ハード、ソフト共通 20 エコシンボルスター申請
21 エコアピールプロポーザルの推進
環境コミュニケーション 環境活動情報の発信 22 広報の実施件数
地域貢献の促進 23 地域貢献活動件数
生物多様性 事業場および周辺での生態系保全活動 24 有識者や地域NPOと連携した保全対策の実施件数 10件/年以上

2020年度目標に対する達成状況

NECグループ環境経営行動計画2020/2030

NECでは、2016年7月に気候変動対策を核として策定した長期の環境経営目標である「NECグループ環境経営行動計画2020/2030」の達成に向けて活動を推進しています。グループ一丸で取り組んだ結果、目標年度である2020年度の目標をすべて達成することができました。
ITソリューションの提供を通じた社会全体のCO2排出量の削減については、iStorage HS8シリーズ、UNIVERGE PFシリーズ、物流ソリューションULTRAFIXなどが増え、NECグループ全体で2,655万tの削減に貢献することができました。また、製品のエネルギー効率改善では、モバイルインフラ装置、IPネットワーク機器などのエネルギー効率が向上し、全体として65%の改善を達成しています。気候変動の影響への備えでは、社会全体で気象災害への備えが進められていることから緊急連絡・安否確認システムなどの提供が増え、CO2に換算*して、2,360万tの価値を提供することができました。
自社のCO2排出削減への取り組みにおいても、SBT認定を通じて取り組みを加速したことで再生可能エネルギーの活用拡大も目標を大幅に上回る導入を達成し、CO2排出量原単位の削減も達成することができました。

  • *
    温室効果ガス(CO2など)の排出量の増加傾向と、気候変動による影響(自然災害や健康被害など)の増加傾向から、リスクごとの相関関係を見出し、ICT活用によって軽減される可能性のある被害の大きさや費用をCO2排出量の削減貢献量に換算したもの。

NECグループ環境経営行動計画2020/2030の進捗状況

2020年気候変動対策目標

NECは、2014年7月に気候変動対策への貢献による社会価値を定量化し、2020年度にサプライチェーン全体のCO2総排出量に対して5倍のCO2削減貢献という目標を掲げました。この目標の達成に向け、2020年度にサプライチェーン全体(Scope 1~3)の環境負荷(CO2総排出量)はもちろん、ICTを活用して高度な社会インフラを提供する「社会ソリューション事業」を通じて、気候変動(地球温暖化)の「緩和」(温室効果ガスの排出抑制)と「適応」(影響への備え)の両面で貢献を強化してきました。
2020年の結果は7.7倍となり、目標を達成することができました。これは、達成に向けて「NECグループ環境経営行動計画2020/2030」へ具体的な目標を落とし込み、気候変動の緩和と適用の両面から貢献するソリューションの提供を促進してきた成果だと考えています。

2020年度までの気候変動対策目標

Scope3カテゴリー1の係数を見直したことにより、2017年度以降のScope3全体の排出量を修正しています。
「負荷」は、生産・オフィスや製品の使用など、サプライチェーンなどから出るCO2排出量です。「貢献」のうち「緩和」では、お客さまへ提供する製品・サービス
を通じた社会全体のCO2排出量の削減と、製品エネルギー効率改善による貢献量を示し、「適応」では、ソリューションによる社会全体のCO2排出量の抑制による貢献量を表しています。