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生物多様性への取り組み

考え方

生物多様性は持続可能な社会にとって重要な基盤であることから、NECでは、環境方針の中で従業員一人ひとりが環境意識を高め、生物多様性保全に貢献することを定めています。事業活動や従業員の生活が生物に及ぼす影響をできる限り小さくするとともに、生物多様性に貢献する従業員の活動や、ICTソリューションの提供を積極的に推進していきます。

生物多様性への取り組み

リスクと機会

リスク/機会 内容 リスク低減対策/機会の具体例
リスク 生産拠点における土地の改変、地下水や地表水の利用、排水・排ガスおよび廃棄物がその地域の生物多様性に影響を与える NECの事業場では有機溶剤や酸・アルカリ性の材料などを使用しているため、排水、大気、土壌への漏えい防止の対策や訓練を実施
機会
(社会価値)
拠点や近隣地域での生物多様性保全により、多様なステークホルダーとの協働やブランド価値の向上につながり、潜在的なビジネス発掘にもつながる 絶滅危惧種(オオモノサシトンボ)の保全や田んぼづくりプロジェクトにおける生物多様性保全と地域交流を実施

国際イニシアチブへの参画(SBTs for Nature*1/TNFD*2

近年、自然や生物多様性に関連したさまざまなイニシアチブが、気候変動に続いて世界で始動し、数年内には本格的に導入・普及していくことが見込まれています。2021年度、NECはビジネス界で影響力を持つことが予想される2つの国際イニシアチブに、枠組みの検討段階で企業メンバーとして参画しました。案段階での枠組みの試行や議論に参加していくことで、世界の潮流を先取りし、自然共生社会づくりに貢献するソリューションの探索を行います。
検討が進められている枠組みでは、今後、企業の生物多様性に関するリスクの把握・開示が求められていくことが見込まれています。こうした中、NECはすでに、生物多様性に関するリスク管理ツールENCOREを活用し、自社の活動が及ぼす影響・リスクを国際基準に照らして把握しています。

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    SBTs for Nature:企業参画プログラム
    企業・自治体が地球の限界内で行動するための科学に基づく目標。気候変動の1.5℃目標を推進したSBTの「自然」版。2022年に目標設定手法を公開予定。
  • *2
    自然関連財務情報開示タスクフォース(TNFD):TNFDフォーラム
    自然を保全・回復する活動に世界の資金の流れを向けるため、企業の自然関連の財務情報を開示する枠組みを設定。2023年に枠組み公開予定。

ENCORE*による自然資本への依存フロー(通信機器取扱業の場合)
図は、通信機器取扱業が、水、大気、海洋の供給や希釈に依存しているという関連を示している。

  • *
    ENCORE:正式名称はExploring Natural Capital Opportunities, Risks and Exposure。国連環境計画 世界自然保全モニタリングセンター(UNEP-WCMC)ほかが開発した生物多様性に関するリスク評価ツールであり、ビジネスセクターの性質ごとに生態系サービスへの依存関係や影響を調査できる

30by30とOECM

現在、自然や生物多様性の状況を改善する活動の効果を測る指標がグローバルで議論されています。この測定可能な活動の1つに、「30by30*」があります。生物多様性条約でも次期10年の目標として採択が見込まれている世界目標です。NECは、この目標に寄与するため、「生物多様性のための30by30アライアンス」(発起人、環境省ほか)に発足時メンバーとして参加しています。また、NECの敷地を民間取組などと連携した自然環境保全(OECM)区域として登録することで、企業として自然環境エリアの拡大に貢献することを目指しています。

  • *
    30by30:2021年のG7サミットで約束された2030年までに国土の30%以上を自然環境エリアとして保全することを目指す目標

我孫子事業場での生物多様性保全活動

NEC我孫子事業場の敷地内には、利根川から派生してできたと考えられる湧水池「通称:四つ池」があります。NECは、2009年から手賀沼水生生物研究会と協働で四つ池周辺に生息する「オオモノサシトンボ」(環境省指定の絶滅危惧IB類(EN))の保全活動を推進しています。
2021年度は、アメリカザリガニなど外来生物の駆除や、人工トンボ池による生育環境整備の効果が実り、池の広範囲にわたる場所でオオモノサシトンボを観察することができました。
そのほか、2012年に実施した四つ池の池干しで発見された大量のイシガイの有効活用として、事業場の人工池内で、「ゼニタナゴ」(絶滅危惧IA類(CR))の保全活動も行っています。イシガイはタナゴ類が卵を産みつける場となるため、タナゴ類の生息にとって重要な存在となっています。2021年度は、ゼニタナゴの一部を四つ池へ放流し生育環境の変化による影響を観察しています。

写真提供:為貝和弘

また、毎年「生物多様性ダイアログ」を開催し、手賀沼水生生物研究会や有識者、および我孫子市とともに、活動成果の確認と今後の取り組みについて検討しています。これらの10年以上にわたる取り組みが評価され、2021年度には、日本の自然保護と生物多様性の保全に大きく貢献した取り組みを表彰する new window 日本自然保護大賞2022において「選考委員特別賞」を受賞しました。NECは今後も多様なステークホルダーとの協働をとおして、サステナブルな社会の実現に取り組みます。

四つ池で実施した外来生物駆除
大学生との生物多様性イベント

生物多様性ワーキンググループでの活動

NECは電機・電子4団体*の生物多様性ワーキンググループ(WG)の一員として、生物多様性の保全活動に取り組んでいます。WGでは、これまでに「企業が取り組むはじめての生物多様性Let’s Try Biodiversity!(LTB)」や、海洋プラスチックごみへのアプローチをまとめた「Let’s Try Biodiversity Pick Up!陸から減らそう!海洋プラスチックごみ」の発行などをとおして、企業の生物多様性の取り組みを支援しています。

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    電機・電子4団体
    JEMA:一般社団法人日本電機工業会
    JEITA:一般社団法人電子情報技術産業協会
    CIAJ:一般社団法人情報通信ネットワーク産業協会
    JBMIA:一般社団法人ビジネス機械・情報システム産業協会

目標と実績

項目 目標 実績
生物多様性保全対策実施件数 年10件以上 27件実施