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HAクラスター入門 ~用語解説2~
CLUSTERPRO オフィシャルブログ ~クラブロ~はじめに
1. HAクラスターの構成
共有ディスク型
共有ディスク型は、HAクラスターを構築するサーバーから物理的に接続された共有ディスクにデータを格納することで、フェールオーバー後も同一データにアクセスできるようにする方式です。一方のサーバーが共有ディスクの特定領域を利用している場合、もう一方からはアクセスできません。
ノード2に業務アプリケーションがフェールオーバーした場合は、ノード2が共有ディスクに接続することで、今まで使用していたデータを使って業務を続けることができます。データ書き込みにおける性能劣化が無いため、データベースサーバー等、データ書き込み量が多いシステムで利用されています。
ミラーディスク型
ミラーディスク型は、業務データを2台のサーバーのディスク間でミラーリングすることで、フェールオーバー後も同一データにアクセスできるようにする方式です。ミラーリングとは、ノード1でデータの書き込み要求が発生した場合に、ローカルディスクにデータを書き込むと同時にネットワークを介して待機系のローカルディスクにデータを書き込む機能です。
業務アプリケーションがフェールオーバーした場合は、ノード2のローカルディスクに接続することで、今まで使用していたデータを使って業務を続けることができます。
一方のノードでデータの書き込みを行った場合、そのデータをもう一方のノードにも書き込む必要があるため、書き込み性能が低下します。ただし、共有ディスクのような特別な外部ディスクが必要なく、サーバーのローカルディスクだけでHAクラスターが構築できるため、システムを低価格で実現することが可能です。また、災害対策として待機系を遠隔地に配置して遠隔クラスターを構成する場合、共有ディスクは使用できませんので、ミラーディスク型が用いられます。
2. HAクラスターの運用形態
HAクラスターの運用形態はさまざまな種類がありますが、ここでは主な2種類の運用形態について説明します。
片方向スタンバイ
片方向スタンバイとは、1台を現用系もう1台を待機系として運用する最も典型的な形態です。この運用形態はアクティブ-スタンバイとも言います。業務アプリケーションがフェールオーバーすると、待機系だったサーバーが現用系として業務を継続します。
双方向スタンバイ
双方向スタンバイは、アクティブ-アクティブとも言われ、両方のサーバーがお互いに異なる業務の現用系、待機系となる運用形態です。業務アプリケーションAの現用系はノード1、待機系はノード2ですが、業務アプリケーションBから見ると現用系はノード2、待機系はノード1となります。
双方向スタンバイの運用形態では、注意するポイントがあります。
双方向スタンバイのときにフェールオーバーが発生すると、1つのノードで複数の業務を実施しなければなりません。そのため、フェールオーバー時は片方のノードに負荷が集中する点に注意してください。
まとめ
今回はHAクラスターの構成と運用形態について学びました。次回はHAクラスターの機能について解説します。
次回もお楽しみに!
次の記事はこちら:HAクラスター入門 ~用語解説3~
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