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HAクラスター入門 ~用語解説1~

CLUSTERPRO オフィシャルブログ ~クラブロ~

はじめに

今回は入門編として、HAクラスターシステムの基本的な言葉から解説していきます。HAクラスターマスターを目指して、一緒に頑張りましょう。

それでは、早速始めます。

クラスターシステムとノード

クラスターシステムの図

クラスターシステムとは、複数のコンピュータをLANなどでつないで、1つのシステムのように振る舞わせるシステム形態のことです。

ノードとは、クラスターシステムを構成している各サーバーのことです。

例えば、ぶどうをイメージしてみてください。ぶどうはたくさんの実が集まって、1つのぶどうになっています。これと同じように考えると、クラスターシステム(=ぶどう)とは、2台以上のノード(=ぶどうの実)が集まって、1つのシステムを形成しているものを指します。

クラスターシステムは複数のノードで構成され、1つのシステムとして動くイメージが少し掴めたでしょうか?

クラスターシステムにはいくつか種類があります。
  • ロードバランスクラスター:業務の負荷分散を目的としたクラスター
  • HPC(High Performance Computing)クラスター:業務の性能の向上を目的としたクラスター
  • HA(High Availability)クラスター:業務継続を目的としたクラスター
CLUSTERPROは、この中の“HAクラスター”にあたります。

ここからは、HAクラスターについて解説します。

HAクラスター

“HA”とは“High Availability”、日本語でいうと高可用性のことで、サーバーなどに障害が起きても、業務を継続的に稼働できる能力が高いことを言います。つまり、HAクラスターとは、サーバーを複数台使用して、冗長化することで障害が発生してもシステムの停止時間を最小限に抑え、業務の可用性(Availability)を向上させるクラスターシステムです。

例えば、業務アプリケーションが起動しているサーバーで障害が発生した場合、業務アプリケーションを他のサーバーに引き継ぎます。業務アプリケーションを他のサーバーに引き継がせることで、継続的に業務を実施することができます。

HAクラスターの図

現用系と待機系

HAクラスターは複数のサーバーで構成されていますが、サーバーの役割によって呼び方が変わります。

HAクラスターシステム内で業務アプリケーションが起動しているサーバーを現用系と呼びます。一方、障害が発生した時など、業務アプリケーションを切り替えるための予備のサーバーのことを待機系と呼びます。現用系は、そのほか現用系サーバーまたはアクティブサーバーと呼び、待機系は待機系サーバーまたはスタンバイサーバーとも呼びます。

現用系と待機系の図

フェールオーバー

フェールオーバーの図

上の図のように、ネットワークやサーバーなどの障害を検出して、待機系が現用系上の業務アプリケーションを引き継ぐことをフェールオーバーと言います。

待機系が業務アプリケーションを引き継ぐことで、継続して業務アプリケーションを動かすことができます。フェールオーバーのポイントの一つは、障害の発生した現用系の業務アプリケーションを起動したままではなく一度停止してからサーバーを切り替えることです。このようにフェールオーバー時には、業務アプリケーションを一度停止させることを覚えておいてください。

まとめ

今回は、入門編として、クラスターシステム、ノード、HAクラスター、現用系と待機系、フェールオーバーについて学びました。次回は、HAクラスターシステムの構成や運用方法について解説していきます。
次回もお楽しみに!

次の記事はこちら:popupHAクラスター入門 ~用語解説2~

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