ネクストウェア株式会社様
セキュリティ強化と社員の利便性向上のため、
顔認証システムを活用した入退室管理を開始
業種 | その他業種 |
業務 | 設計・開発・製造,経営企画,営業・販売,その他業務 |
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製品 | セキュリティ,PCサーバ |
ソリューション・サービス | セキュリティ |
事例の概要
課題背景
- ICカードは、“貸し借り”によりなりすましが可能。セキュリティ対策の手段として限界があった
- ICカードの申請手続きや発行・回収・紛失対応に煩雑な工数やコストがかかっていた
成果
セキュリティ強化
唯一無二の「顔」による本人特定で、なりすましを困難に
利便性向上
両手がふさがっていても、顔をかざすだけでドアが開錠され、社員の利便性も向上
工数・コスト削減
ICカードの申請・管理にかかる工数や紛失時の再発行コストが不要に導入ソリューション
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事例の詳細
導入前の背景や課題
ICカード管理の煩雑さを軽減し、セキュリティ対策強化にもつながるしくみを検討していた
ネクストウェア株式会社
執行役員
情報システム室 室長
太田垣 博嗣 氏
ネクストウェアグループ様は、企業や官公庁向けのシステムコンサルティング、設計・開発、保守運用までを一貫して行っているシステムインテグレーターです。
グループの中核企業であるネクストウェア様では、社員と協力会社のエンジニアを対象に、ICカードを用いた入退室管理を行っていました。
「開発案件ごとに協力会社用のICカードを発行し、プロジェクトが終了した時点で回収していました。しかし、数カ月後には新たな案件で、同じエンジニアが再び開発パートナーとして加わってくださる場合もかなりあります。その場合は改めてICカード発行の手続きを行う必要があります。したがって管理部門には、カードの申請手続きや回収に煩雑な工数がかかっていたのです」。ネクストウェア株式会社 執行役員 情報システム室 室長 太田垣博嗣氏は当時の状況をこのように説明します。
大手製造業や医療機関、ケーブルテレビ業界など、公共性が高い分野の開発を数多く手掛ける同社にとって、ICカードによるセキュリティ対策が万全ではないことも当時の課題でした。
「ICカードは、いうまでもなく“貸し借り”ができますから、不正が起こる可能性はゼロではなく、セキュリティ対策の手段としては限界があります。かといって、一般オフィスへの入退室管理を指紋認証で実施するというのも違和感がありました。そこで、最適な手段は、なりすましを困難にしつつ簡便に認証することができる顔認証だという考えに行き着いたのです」(太田垣氏)
顔認証のシステムは当時、「企業にとって導入のハードルが高いソリューションだった」と、太田垣氏は振り返ります。しかし、「近年になってNECグループが、コンサートやスポーツ会場での入場管理などに顔認証システムを提供している事例を発表されており、実用化のレベルになってきたという印象を持ちました。また、NECでは顔認証システムに必要なサーバやソフトウェア等をセットで提供しており、はじめて顔認証システムを扱うにはちょうど良いと感じました。このような経緯を経て、まず大阪本社で試験的に導入することを決めました」(太田垣氏)
選択のポイント
「設置環境の特性を踏まえて、使い勝手や精度を良くするための相談ができるベンダがNECだった」
顔認証システムの導入に際して、ネクストウェア様では複数ベンダの製品を比較検討しています。「大阪本社のエントランスは半分が屋外という環境です。昼間は走行中の車両などを介して太陽光が入ってきますし、夜間はたいへん暗くなります。こうした環境で顔認証システムを安定して運用するには、当社とベンダとの密な意思疎通が大切だと考えました。たとえば、あるベンダの製品は、顔認証の機能をAPIで提供し、利用料を請求する方式でした。したがって当社のエンジニアと議論できる余地はなく、導入しにくいと感じました。しかしNECは、われわれ導入企業の環境に合わせて、使い勝手や精度をより良くするための相談ができるベンダだったのです」(太田垣氏)
このような理由から、同社はNECの「顔認証システム導入セット」を選定。また、NECでは、顔認証ソフトウェアおよびカメラのパラメータ設定のトレーニングも実施。ネクストウェア様の設置環境を調査した上で、サポートを行っています。また、認証スピードの速さも高く評価されました。
導入後の成果
セキュリティを高めながら、利便性の高い入退室管理のしくみを実現
ネクストウェア株式会社
情報システム室
サブグループリーダー
真谷 洋輔 氏
ネクストウェア様は社員と協力会社エンジニア約50名の顔画像を登録し、本セットによる入退室管理を開始しています。今後は対象者を拡大し、100名規模の入退室を管理していく考えです。「以前は、雨の日に鞄を片手で持ち、傘を差した状態でICカードをかざす必要があったのですが、このシステムによって両手がふさがっていても、カメラに顔をかざすだけでドアが素早く開錠されます。社員や協力会社のエンジニアがストレスなく出入りできるようになり、セキュリティを高めながらも利便性の高いしくみとして運用できています。また、ICカードの申請・管理にかかるコストや紛失時の再発行コストも不要になりました。もうICカードには戻れないですね」(太田垣氏)
本セットの導入・設定のトレーニングを受講した、同社情報システム室の真谷洋輔氏は、次のように感想を述べます。「講習内容は、ネットワークカメラやシステムを使いながら進められ、とても理解しやすいものでした。細部まで行き届いたマニュアルも準備されています。納品された時にあらかじめパラメータの初期設定がされており、後はマニュアル通りに進められることがわかり、安心でした。社内では、午後から作業を開始したのですが、その日の夕刻には稼働を開始することができました」
なお、同社は防犯対策として、本製品のオプションであるVMS(ビデオマネジメントシステム)を導入しています。「モーション検知機能によって、カメラが何らかの動きを察知した時にのみ自動で録画できますし、いつ誰が入退場したかという記録を映像と紐づけて残せるというメリットは大きいですね」と、太田垣氏は語ります。
ネクストウェア様ではこの顔認証システムを、グループ企業が手掛けるさまざまなITサービスと組み合わせて展開していく構想も持っています。「まず社内でセキュアな運用を実証することで、お客様企業へも自信を持ってご提供できると考えています。NECとわれわれの技術で新たなビジネスを進めていきたいです」(太田垣氏)
ネクストウェアグループ様の保有する技術的な強みと、NECの高度な顔認証技術との融合で、夢のあるITのしくみが、近い将来実現することが期待されます。
「顔認証事業プロジェクトチーム」のメンバー
左から、安冨 良 氏、野津 敦子 氏、西川 育花 氏、大成 崇幸 氏
NEC担当者の声
顔認証システムをはじめて検討・導入されるお客様に、きめ細かな導入支援を実施しています
NEC
関東甲信越支社
流通・サービス営業部
主任
摺田 祐司
ネクストウェア様からは商談の初期に、「これは自社の入退室管理を円滑化する取り組みであると同時に、将来的には顔認証システムのビジネスを展開していくための社内実証でもある」という趣旨をお話しいただきました。
NECからは、できるだけ短期間で立ち上げられるように、技術的な知見などを提供し、弊社エンジニアと連携した支援体制を組みました。また、導入支援サービス・保守サービスがセットになった「顔認証システム導入セット」を提案させていただきました。
ネクストウェア様のように、「顔認証技術をさまざまなシーンで活用したい」という企業様は多く見受けられます。そのような企業様に対して、NECは個別の課題を十分に踏まえたご提案・きめ細かな導入支援を行っております。
お客様プロフィール
ネクストウェアグループ (ネクストウェア株式会社)様
本社所在地 | 大阪府大阪市中央区北久宝寺町 4-3-11 ネクストウェアビル |
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設立 | 1990年6月 | |
代表取締役 | 豊田 崇克 | |
売上高 | 29億6200円(連結業績2015年度) | |
従業員数 | 253名(連結子会社を含む:2016年3月末現在) | |
事業内容 |
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URL | http://www.nextware.co.jp/ |
この事例の製品・ソリューション
- *本製品によりカメラ撮影した、特定の個人を識別できる画像データは個人情報に該当します。プライバシーに配慮するとともに、各種法令、規則、ガイドライン等に沿ってご利用ください。
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(2017年3月24日)
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