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キリンビール株式会社様

店頭棚割画像解析ソリューションを導入し
商品陳列状況の高速データ化を実現

業種:
  • 製造・プロセス
  • 卸売・小売業・飲食店
業務:
  • 営業・販売
  • マーケティング
製品:
  • その他
ソリューション・サービス:
  • AI・ビッグデータ
  • サービス/その他

事例の概要

課題背景

  • 最適な棚割提案のベースとなる商品の陳列状況を迅速に把握したい
  • 分析や施策立案などの付加価値の高い業務に、より多くの時間を使いたい

成果

棚割の再現時間を大幅短縮

高精度画像認識技術の活用により、棚割状況の再現時間を最大約1/10に短縮することに成功

顧客利益の最大化に貢献

営業担当がより有効に時間を使えるようになり、最適な棚割の企画・提案に注力することが可能に

効率的な情報活用を実現

主要な棚割ソフトへのデータ取り込み機能により、既存の業務プロセスを維持しつつ効率的な情報活用を実現

導入ソリューション

 NECが提供した店頭棚割画像解析ソリューション

NEC独自の画像解析技術を利用し、スマートフォンなどで撮影した棚の画像を高精度にデータ化。これを棚割ソフトに取り込むことで、面倒な手間や時間をかけることなく商品の陳列状況を再現できる。効率的にデータ化された情報を使って、より効果的な棚割提案や販促施策の実施状況確認など、様々な用途での活用を進めていくことが可能だ。

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事例の詳細

導入前の背景や課題

キリンビール株式会社
執行役員
マーケティング本部長
石田 明文 氏

店舗の棚割状況をいかに迅速にデータ化するか

日本を代表する酒類メーカーである、キリンビール。同社では一番搾り製法を採用し、おいしいところだけ搾った上品な麦のうまみでおなじみの「キリン一番搾り生ビール」や120年以上にわたり愛され続けている日本の代表的ビール「キリンラガービール」をはじめ、チューハイ・焼酎・洋酒など、多彩なラインアップで、お酒の新しいおいしさ、楽しみ方を提案している。

「消費者ニーズの多様化や商品サイクルの短期化が進む中、我々酒類メーカーにとっても、小売業様の売上利益拡大にいかに貢献できるかが強く問われています。当社でもこうした要請に応えるべく、営業担当者が各小売業様や店舗に合わせた最適な棚割提案を行っています」と語るのはキリンビールの石田 明文氏です。

商品を選びやすく売上向上にもつながる棚割を実現するために、同社では棚割ソフトを用いた分析や検討を行っています。しかし従来は、分析に向けた“データの準備”にある課題を抱えていました。「以前は店舗で撮影した画像を見ながら、1つずつ手作業で実棚(実際の棚割)を再現していました。100種類の商品が並んでいる棚をゼロから再現する場合には、商品を配置する作業を100回繰り返さなくてはならなかったのです」と同社の藤川 文絵氏は振り返ります。

店舗では、シーズンごとの商品入れ替えや棚替えなども行われるため、こうした作業を度々行う必要があります。とはいえ、タイムリーな棚割提案を行っていくためには、陳列状況の確認・再現に時間をかけるわけにもいきません。全国に点在する小売店は数万店に及ぶため、その状況を把握するだけでも膨大な時間と工数がかかっていたのです。そこで同社では、棚割状況のデータ化をより迅速に行うための取り組みに着手しました。

選択のポイント

キリンビール株式会社
マーケティング本部
営業部 営業開発室
主務
藤川 文絵 氏

NECの画像解析技術で高精度な商品識別を実現

こうした課題を解消すべく導入されたのが、NECの「店頭棚割画像解析ソリューション」です。このソリューションを利用すれば、スマートフォンやデジタルカメラで撮影した棚画像から、どの商品がどの位置に並んでいるかを自動的に識別することが可能。棚割状況のデータ化にかかる時間を大幅に短縮することができます。

「今回は複数のソリューションを比較・検討しました。そこで最も重視したのが『識別精度の高さ』と『レスポンスの速さ』。作業の短縮にその2つの要素が大きくかかわってくるからです。候補に挙がったソリューションの中で、最も識別精度に優れており、同じ時間で処理できる画像枚数も多かったのがNECの店頭棚割画像解析ソリューションでした」と藤川氏は製品選定のポイントを語ります。

他社の画像解析ソフトの中には、新商品の画像登録を行う際にその都度商品をベンダ側に送って、画像を撮影いただく必要があるものもありました。一方、NECの店頭棚割画像解析ソリューションは、自分たちで撮影した画像をシステムに登録できるため、そうした運用の手間やコストもかかりません。さらに、サーバ台数を増やすことで、容易に処理ができる画像の枚数を拡大できる点も決め手になりました。

「実棚を再現するには、ビール類でおおよそ100~200アイテム、チューハイ類やノンアルコール商品も合わせると500~600アイテムを識別する必要があります。さらに季節商品や企画パッケージ商品なども随時投入されます。これらの商品の画像は現時点で約7000枚を登録しており、随時メンテナンスを行っています(※1商品につき複数面の画像を登録)」と藤川氏は語ります。導入にあたっては店舗での実証実験も行い、最大で作業時間を約1/10に短縮できることを確認。実際の業務においても、相当な効率化ができると期待しています。

さらに採用を後押ししたのが、普段から業務に利用している棚割ソフトとの連携が可能な点です。市販されている主要な棚割ソフトでは、異なる製品(ソフト)間で棚割情報を交換できる共通フォーマットが用いられていますが、NECの店頭棚割画像解析ソリューションもこの共通フォーマットに対応しています。そのため、営業担当者も棚割業務のフローを変える必要なく、これまで通りのやり方でスピーディに棚割情報を活用できるようになったのです。

導入後の成果

提案業務への注力が可能に。施策の実施状況も容易に確認

「手作業による棚割の再現は、これまで主に数百名の本部営業担当者が担っていました。こうした作業を軽減することで、営業担当者が小売業様の売上利益最大化につながる棚割の分析や提案に、より力を注げるようになります。しかも今回のシステムは、本部営業担当者だけでなく、全国のラウンダー(巡回営業担当者)の力も活用できます。こうした環境が整ったことで、本部や現場の仕事の進め方も大きく変えられるはずです」と石田氏は期待を語ります。

加えて今回のシステムは、販促戦略のPDCAをスピーディかつ確実に回していく上でも重要な役割を担うことになります。藤川氏は「小売業様では、酒類に限らず様々な商品分野のカテゴリ戦略を立案・遂行するため、主要なメーカーを『カテゴリキャプテン』と位置付けて協働するケースが多くあります。小売業のバイヤー様とともに最適な棚割施策を考えるのがカテゴリキャプテンの役割の一つですが、従来は立案した棚割施策がその通り全店舗で実施されているかの確認や効果検証をするのが大変困難でした」と説明します。

最適と思われる棚割施策を「Plan」「Do」するところまでは進められても、実際の棚割状況を限られた人数で「Check」「Action」まで行うことが難しかったのです。「今回効率化したことで生まれた時間やリソースを使って、店舗ごとの実際の棚割状況が施策の通りかを迅速にチェックして、早めに改善を申し出ることもでき、販売の機会損失防止などにつなげられます」と藤川氏は続けます。

さらに将来的には、システムに蓄積された膨大なデータをAIなどで分析して、より効果的な提案に活かす取り組みも進めていくといいます。「今回の取り組みはまさにその第一歩。新たな課題なども見えてくるでしょうから、NECには継続的に支援してもらいたいですね」と石田氏は最後に語りました。

店頭棚割画像解析ソリューションの導入に携わったメンバー

NEC担当スタッフの声

NEC
第三製造業ソリューション事業部
バリュークリエイション部
主任
米澤 八栄子

NEC
第三製造業ソリューション事業部
第六インテグレーション部
主任
宮崎 光太郎

持ち前の技術力を活かしデータ分析にも貢献

NECでは半世紀以上前から画像認識技術の開発を進めており、業界トップクラスの技術力を有しています。今回のプロジェクトでも、長年の経験やノウハウをフル活用してお客様の課題解決に努めました。たとえば今回は、店舗での棚撮影を行うため、売場のご負担になるようなことを避けなくてはなりません。そこで、商品のラベルの向きがバラバラでもきちんと認識できるかといった点も実証実験などで確認しながら、着実に取り組みを進めていきました。今回のシステムについてはスモールスタートから開始し、仮説検証を行いながら柔軟にシステムを変更していく必要性、また、将来的には大規模なデータのストア、データを解析するエンジンのパフォーマンスを担保するプラットフォームとして、AWSを活用しており、今後は幅広いシステム形態でのご提供も検討していきます。

また、NECには経験豊富なデータサイエンティストも数多く在籍していますので、収集した情報を分析する部分でもお役に立つことが可能です。棚割の改善や売上利益の向上に結びつくような新たな知見を導き出すことができれば、ビジネスの成長にも大きく貢献できるはず。NECでは、分析結果がなぜそうであるのかを解釈できる「ホワイトボックス型」のAIエンジンも所有しており、お客様のこれまでの経験や知識と合わせてご活用いただくことでより顧客理解の得られる提案が可能になります。こうしたものも積極的にご提案していきたいと考えています。

お客様プロフィール

キリンビール株式会社

所在地 東京都中野区中野4-10-2
設 立 2007年7月1日
資本金 300億円
従業員数 5093名(2018年1月1日時点)
事業概要 “Quality with Surprise”のグループブランドメッセージの下、「キリン一番搾り生ビール」「キリン のどごし<生>」「キリン 氷結」などの多彩な商品群を展開する大手酒類メーカー。生産から販売までのバリューチェーンが一体となり価値ある商品・サービスの創造を目指している。
URL new windowwww.kirin.co.jp/

キリンビール株式会社様

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(2018年6月4日)

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