事業開発と営業・マーケティング・商品企画の違いとは?キャリアチェンジのポイント
営業企画やマーケティング、商品企画職から事業開発職へのキャリアチェンジを考えている方は、業務の役割やミッションの違いを明確にしておくことで、新しい領域でより一層、活躍できる可能性があります。
今回は、事業開発の仕事の意味や営業企画・マーケティング・商品企画との違いなど、各専門職から事業開発へ転身する際に、柔軟に対応すべき事柄や得るべき視点をご紹介します。
また、既存事業と新規事業に関して、組織内に「共通の評価言語」を持つことの重要性もあわせて解説します。
目次
事業開発とは?他職種との違い
事業開発の職種は、営業企画・マーケティング・商品企画とどのように違うのでしょうか。混同しがちな職種間の境界線を、職種ごとのミッションと役割の違いから明確にしておきましょう。
事業開発とは?
事業開発とは、その名の通り事業を開発する業務を指しますが、大きく2つの役割を担っています。
- 「0→1」で新規で事業を生み出す
- 「1→10」「10→100」と事業をスケールさせる
つまり、新規で新たに事業を生み出すだけでなく、既存の事業をステップアップさせる役割もあるのです。事業を成長させるために新しいものを生み出し、成長させていくことがミッションです。
業務内容はアイデア創出や市場やターゲットの選定、実現可能性の検証などが中心となります。
新規事業に関わる営業企画・マーケティング・商品企画との違い
新規事業の立ち上げに関わる職種は他にも複数あります。事業開発との違いを押さえておきましょう。
「営業企画」は、営業部門において成果を出すための企画・設計や戦略立案、改善等を行う職種です。新規事業を立ち上げる際には、その新規事業の営業のみを対象とします。
それに対して、事業開発は事業全体を対象とした設計や戦略立案、改善などをミッションとします。つまり範囲が異なります。
「マーケティング職」は、売れる仕組みを作る役割を担いますが、新規事業の立ち上げ時にはマーケティングの分野のみを対象とし、成果を出すための企画・設計や戦略立案、改善等をミッションとします。
「商品企画」は、市場や顧客ニーズに沿った商品を企画する仕事です。新規事業においては商品を対象とした設計や戦略立案、改善等をミッションとします。
「既存を伸ばす(企画)」と「新しい枠を作る(事業開発)」の違い
次に、既存事業を対象とした事業企画と事業開発との違いを確認していきましょう。
既存事業の「企画」の仕事とは
既存事業の企画は新規事業の企画とは大きく異なります。なぜなら、その目的やリスク、体制などが異なるからです。
新規事業の企画では、新たに市場へ価値を投入し、顧客ニーズを満たすことを目指します。一方で、既存事業の企画では、すでに自社の立ち位置は確立されている中でシェアを拡大し、売り上げを上げていくことが目的です。
事業開発との違い
既存事業の企画業務は、既存事業のシェア拡大や成長を目的とした、市場調査や戦略設計、企画立案などが挙げられます。
一方、事業開発は0から1を生み出すことで、自社を取り巻く市場の環境を作り出すことを目的に業務を行います。
もし、既存事業の企画職から事業開発へキャリアチェンジする際には、従来の意識のままでは壁に当たる恐れがあります。それぞれの目的やミッション、業務内容などのすみ分けを理解しておきましょう。
職種をまたいだ連携が新規事業の成功率を最大化する理由
新規事業開発を成功に導くために重要なのは、職種をまたいだ連携にあると言えます。
例えば、新商品開発においては、営業部門から顧客のニーズや市場動向の情報を収集し、開発部門がその情報をもとに商品を設計、マーケティング部門が販売戦略を策定する、といった連携が求められます。
この連携がスムーズであれば、顧客ニーズに即した商品をタイムリーに市場投入できます。
専門職から事業開発へ転身する際に得るべき視点
続いては、営業企画やマーケティング、商品企画などの職種から、事業開発職に転身する際に注意したいことをご紹介します。
先ほどもお伝えしたように、事業開発と営業企画・マーケティング・商品企画の仕事は大きく異なります。
例えば営業企画は「今の売上」を作るのに対し、事業開発は「未来の売上を創る仕組み」を作ります。
そのため、事業開発職に転身する場合は、「既存事業での過去の成功体験」を一度忘れることが必要になるシーンも出てくるでしょう。
既存の顧客リストや確立された勝ちパターンが通用しない「0→1(ゼロイチ)」の環境では、「いかに効率よく売るか」ではなく「そもそも誰のどんな課題を解決するのか」という仮説検証から始める視点が求められます。
事業開発職に転身して成果を出していくためには、専門分野の枠を超え、事業全体に視野を広げ、「今」だけでなく、「未来」の視点を獲得する必要があります。
組織内に「共通の評価言語」を持つことの重要性
これまでお伝えしてきたように、既存事業と新規事業とでは「評価のモノサシ」が全く異なります。
しかし、既存事業で成果を出してきた優秀なマネージャーほど、新規事業に対しても「既存の厳しい売上基準」や「短期的なROI」を求めてしまうことがあります。その結果、部署間で認識のズレが生まれ、イノベーションの芽が摘まれてしまうケースは後を絶ちません。
だからこそ、属人的なバイアスや既存事業の論理に引っ張られないための、「客観的な共通の評価言語」を持つことが重要です。
その客観的な指標を得る有効な手法の一つがAI(人工知能)活用です。AIによって分析し、それを人が評価するという仕組みを作ります。
例えば、既存事業を成長させる戦略の目標値と、新規事業を波に乗せ、市場における立ち位置を構築するための戦略の目標値は異なります。その既存事業と新規事業の指標の進捗をそれぞれ、AIが分析してわかりやすく示してくれれば、社内の共通言語として機能します。
AIが与える主観を排した説得力のある判断軸によって事業開発を進めていけるでしょう。
まとめ
営業企画・マーケティング・商品企画職から、事業開発職に転身する際に押さえておきたい知識などをご紹介しました。
組織として新規事業開発に取り組む際には、既存事業とのすみ分けを十分に行うためにも、客観的な評価軸を持つことがポイントです。AIを活用しながら、組織内で共通言語を持ち、進めましょう。
NECでは、新規事業開発における評価基準の標準化を実現するため、「NEC企画書AI診断サービス」を提供しています。
当社がこれまでに培った新規事業開発の経験をもとに作成した独自の事業評価軸を活用し、企画担当者にはブラッシュアップのためのアドバイスを、評価者には客観的な評価をAIがご提供します。
また、利用企業様の独自の評価基準にも柔軟に対応し、最適な診断を実現します。AIによる網羅的、客観的な評価結果に基づき企画担当者、評価者が会話することで、事業化に向けた建設的な議論につなげられます。
社内共通の評価言語の構築にもお役立ていただけます。
詳細は、サービスページをご覧ください。