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ITF Interview

(2020年6月)

最新のユニクロインタビューでは、長年にわたり車いすテニスのスポンサーであり続けるNECに注目し、29年間のサポート期間において、車いすテニスがいかに進化を遂げたかをさぐる

1991年当時、車いすテニスは今とはまったく状況が違っていた。公認ツアー、公認ランキング、賞金、グランドスラムもなかったスポーツは、30年間で大きな発展を遂げました。しかし、たったひとつ変わらないものがある。それはNECが今も車いすテニスに貢献し続けていることだ。

日本の企業が主要スポンサーになることを決断したことで、車いすテニスは大きな転換点を迎えた。NECの資金提供がきっかけとなり、ITF公認の車いすテニスツアーとランキング制度が発足した。1991年、障がいのないテニス選手と共に、オランダのChantal Vandierendonck選手とアメリカのRandy選手が初めてITF車いすテニスの世界チャンピオンとして認められた。

Monique Kalkman-van den Bosch (NED)

提携から1年後には、11の国際トーナメントで構成されるNEC車いすテニスツアーが開始され、車いすテニスがバルセロナ・パラリンピック大会の正式種目に決定された。同大会ではアメリカのSnow選手とオランダのMonique van den Bosch選手がシングルスとダブルスの両方で金メダリストになった。

1994年、ITFはツアーの1年を締めくくる大会としてNEC車いすテニスマスターズを創設した。

現在までを振り返ると、車いすテニスの人気は広がり続け、規模・プレイヤー数ともに世界的に発展を遂げている車いすスポーツの一つであり、世界で毎年160を超える数の大会が開催されている。

NECはNEC車いすテニスマスターズの冠スポンサーとしての活動を継続するとともに、ユニクロ車いすテニスツアーの公式パートナーを努め、今年、ITFとのパートナーシップは29年目を迎える。

Esther Vergeer (NED)

今日の車いすテニスがあるのは、NECの長年にわたる貢献にほかなりません。NECの尽力により、パートナーシップの初期に車いすテニスはよりプロフェッショナルなスポーツとしての体制を整えることができたのだ。

NECが存在感を示したのは、資金面だけではない。同社は常にスポーツ新興のための新しい画期的な方策を模索することに熱心であり、積極的に会社スタッフやその家族を巻き込み、結果としてマスターズ大会にテニスクリニックを導入することにつながった。

榎本 亮
NEC 執行役員
兼CMO (チーフマーケティングオフィサー)

これほどの長期間にわたりパートナーシップを継続する秘訣は何だろうか?

NEC 執行役員 兼CMO (チーフマーケティングオフィサー) の榎本 亮氏は次のように語った。「NECはICTソリューションを提供するリーディングカンパニーとして、企業や個人問わず人々が能力を十分に発揮できる持続可能な世界の実現を目指し努めています。これは、「Orchestrating a brighter world」というブランドステートメントに込められています。」

「車いすテニスのスポンサーを務めることは私たちの誇りであり、名誉なことです。困難を乗り越え、世界中の人々をつなげることによって偉業を達成しようという情熱を分かち合えるのです」

NECは障がいを持つ人々のためのスポーツ振興を目的として、年末に行われるマスターズ大会と車いすテニスツアーのスポンサーをその発足当初から務めている。

榎本氏はさらに、「NECは、年齢、性別、国籍、障がいの有無に関わりなく、人々が豊かな生活を送ることができるユニバーサル社会の実現を目指し、車いすテニスに限らず他のパラスポーツのサポートも行っている。」と説明する。

NECは、障がい者スポーツによって次のことが促進されると考えている。

  • 誰もが自分の好きなスポーツにいそしむことができるコミュニティづくりを世界中で推進する
  • 障がいの有無にかかわらず、誰もがトップアスリートを目指すことが可能であるというメッセージを伝える
  • 誰もが楽しめる魅力的な観戦スポーツとなる

Joachim Gerard (BEL)

「近年、『インクルージョンとダイバーシティ』が世界的なテーマとなっていますが、NECは長年この価値観を推進してきました」と榎本氏は言う。

NECと車いすテニスの未来には何が待ち受けているのだろうか?

パラリンピックは、アスリートが自分の個性と能力を発揮し、非常に高いレベルのプレーを披露する絶好の機会となる。

また、パラリンピックはより多くの人に車いすテニスを知ってもらいファン層を広げる場でもあり、ITFとNECは車いすテニスが内外問わず引き続き発展することを願っている。

Stephane Houdet (FRA)

技術の進歩によって車いすの機能性と快適性の向上が促進されるだろう。それに伴って車いすテニスの進化の仕方にも変化がもたらされるかもしれない。ITFは引き続き、車いすの利用推進と、より多くのプレイヤーがコート上で車いすテニスをプレーできる環境の整備に全力で取り組んでいく。

榎本氏は次のように語った。「NECは、困難を乗り越え、世界中の人々をつなげることに情熱を持って取り組んでいます。29年間にわたり車いすテニスをサポートしてきた経験を活かし、NECはユニバーサル社会の実現を目指して、パラスポーツを支援していきたいと考えています。今後もITFと連携し、車いすテニスの発展に尽力していきます。」

(2020年6月)