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準天頂衛星システムが社会や経済を動かすインフラとなる

3つの開発が同時に進んでいく環境を

──身近で役に立ちそうなのですが、私たちの目には見えないシステムですね。

  • 峰:

    写真:一般財団法人衛星測位利用推進センター(SPAC) 理事 峰 正弥 氏一般財団法人
    衛星測位利用推進センター(SPAC)
    理事
    峰 正弥 氏

    準天頂衛星システムとは、いわば放送局と言えます。
    テレビやラジオといった放送局にあるアンテナが低いと、電波は障害物に遮られて遠くまで届きませんよね。しかし、アンテナのタワーを高くしていけば、電波の到達範囲は広がっていきます。

    そうしてタワーをどんどん高くしていき、それがついに宇宙空間まで達したものが人工衛星であると考えてください。ですので重要なのはアンテナタワーの役割を担う人工衛星だけではなく放送局に例えた準天頂衛星システムの全体であることがお分かり頂けると思います。

    地上の管制センターから準天頂衛星に指示を出し、衛星がそれを受けて測位信号を電波にのせて送り出し、地上でその電波をモニターして、測位信号に補正をかけ、ユーザーに届ける──。地上にいる私たちは日ごろ衛星の存在を感じることはありません。しかしこのような役割を24時間絶え間なくサービス提供しようとするのが準天頂衛星システムなのです。

──最後に、今後の展望をお聞かせください。

  • 峰:地理空間情報は生活と産業に欠かせないものとなっています。「みちびき」を利用した様々な実証実験が大学や企業などを中心に進められていますが、そのことも多くの人に知って頂き、地理空間情報が私たちの生活に役に立つことを感じて頂くことが必要でしょう。

    また、地理空間情報を提供する”インフラ”と、それを有効活用する”市場”、さらにはその情報を取得する”端末”、その3つの開発が同時に進んでいき、相互に影響しあって好循環を生み出し発展していくような環境をつくっていかなければなりません。それがうまくいけば、新しい産業が立ち上がり、大きな経済効果が生まれることが期待できます。

    いま、インフラ開発整備が本格化しようとしています。私たちはこの機会をとらえ、社会がより安全で安心できる空間となり、更に、充実した暮らしができるようになるため、衛星測位を利用した地理空間情報の高度化活用を推進して行きたいと思っています。

図版:三位一体で推進していく地理空間情報の活用モデル三位一体で推進していく地理空間情報の活用モデル

取材・執筆 二階堂 尚 2012年12月18日

峰 正弥(みね まさや)

写真:為石 日出生(ためいし ひでお)

一般財団法人衛星測位利用推進センター(SPAC) 理事
測位航法学会 副会長
IMESコンソーシアム 設立発起人

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