1.5. Tomcatからの移行

本章では、TomcatからWebOTXに移行する場合の具体的な移行の流れを説明します。

本章で対象とする移行パターンは以下です。

1.5.1. 移行の準備

移行の前に必ず行う必要がある作業と確認事項について、説明します。

そのほか、 [ 注意制限事項 > マイグレーション ] についても確認してください。

Caution
移行先の環境へWebOTX Application Serverをインストールする作業は、[ 1.5.6. 移行先の環境構築 ]にて行います。事前にWebOTX Application Serverをインストールしないようにしてください。

1.5.2. 移行元の設定情報の採取

情報採取スクリプトを使用して、移行元環境の設定情報を採取します。複数のTomcatサーバを一つのWebOTXサーバに移行する場合は、移行元のすべてのTomcatサーバから情報を採取してください。

採取の前に以下の点を確認してください。

設定情報の採取は次の手順で実施します。詳細は [ 1.4.1. 情報採取 ] をご参照ください。

  1. 情報採取スクリプトをWebOTX Developerインストール環境から移行元環境に転送・展開
  2. 環境情報設定ファイルの編集
  3. 情報採取スクリプトの実行

1.5.3. 移行元の設定情報の変換

採取した移行元の設定情報を変換します。複数のTomcatサーバを一つのWebOTXサーバに移行する場合は、Tomcatサーバ単位で採取した設定情報をそれぞれ変換してください。

WebOTX Developerを起動して、メニュー ファイル > インポート を選択し、インポート ダイアログが表示されます。


図1.5.3-1

インポート ダイアログで マイグレーション > 設定情報圧縮ファイル を選択して 次へ ボタンを押下すると 移行元設定情報のインポート ウィザードが表示されます。


図1.5.3-2

移行元設定情報のインポート ウィザードでプロジェクト名と移行元の設定情報圧縮ファイルを入力して 次へ ボタンを押下すると 移行元設定情報の設定 ウィザードが表示されます。


図1.5.3-3

移行元設定情報の設定 ウィザードで移行元の情報を確認してから、 次へ ボタンを押下すると移行先設定情報の設定 ウィザードが表示されます。


図1.5.3-4

移行先設定情報の設定 ウィザードで各項目を移行先サーバの情報に合わせて設定して 終了 ボタンを押下すると、マイグレーションプロジェクト webotx_migration_configs_tomcat が生成されます。


図1.5.3-5

マイグレーションプロジェクト webotx_migration_configs_tomcat の構成は下図のようになります。


図1.5.3-6

ここまでは、移行元の環境情報の変換が完了しました。

1.5.4. 変換結果の確認・修正

設定情報の変換機能で変換された設定情報をWebOTX Developerのパラメータシートビューで確認・修正できます。

マイグレーションプロジェクト webotx_migration_configs_xxxxxx のインポートが完了したあとにパラメータファイルの内容がパラメータシートビューで表示されます。


図1.5.4-1

表示内容を確認し、修正に必要がある場合に該当パラメータをダブルクリックして、関連ファイルにジャンプし、編集して保存します。
詳細な使用方法は 1.4.3. パラメータシートの表示 を参照してください。

複数のTomcatサーバを一つのWebOTXサーバに移行する場合は、Tomcatサーバ単位での変換結果をすべて確認してください。

パラメータシートには、変換の途中で起こった問題や、設定値の妥当性チェック結果などがメッセージとして出力されます。
メッセージには以下のような三段階のレベルがあります。メッセージレベルに応じて確認を行ってください。

表1.5.4-1
メッセージレベル 説明
MUST 確認必須のメッセージです。必ず内容を確認し、必要に応じて設定値を修正してください。
SHOULD 確認したほうがよいメッセージです。内容を確認し、必要に応じて設定値を修正してください。
INFO 確認しなくても問題ないメッセージです。必要に応じて内容を確認してください。

メッセージに加えて、以下の確認・修正も行ってください。

パラメータシートに出力される設定やメッセージについての詳細は、[ 1.7 リファレンス 移行対象・移行対象外の設定一覧 ]を参照してください。

Caution
複数のTomcatサーバを一つのWebOTXサーバに移行する場合、変換結果に含まれるドメインの情報を調整する必要があります。Tomcatサーバからの移行の場合、各種の設定が既定値で移行されるため、ポート番号などのシステムにおいて一意でなければならない設定が競合して移行に失敗するためです。

競合する代表的な設定は以下になりますので、変換結果に含まれるドメイン間で競合しないように設定値を調整してください。 ポート番号の一覧は [ リファレンス集 ドメイン構成・環境移行編 > 1. WebOTXの構成 > 1.1. 使用ポート番号 ] を参照してください。

1.5.5. 移行するアプリケーションの準備

移行するアプリケーションは 配備可能なファイルプロジェクト の2つ形式で指定できます。

本サンプルでは、移行するアプリケーションの中に、プロジェクト として指定します。

表1.5.5-1
アプリケーション アプリケーションタイプ 関連プロジェクト
sample WEB dynamicWeb

アプリケーション sample の関連プロジェクト dynamicWeb をワークスペースにインポートして、WebOTX V9.4 サーバに利用できるかのチェックを行います。

dynamicWeb を右クリックして 検証 をクリックします。


図1.5.5-1

実行後、検証結果が マーカービュー に表示されます。


図1.5.5-2

検証結果に 互換性の問題 がある場合に、その内容を確認し、必要であれば修正してください。

詳細な使用方法は 1.4.5. アプリケーション非互換チェック を参照してください。

次はマイグレーションプロジェクトとの関連付けを設定します。

webotx_migration_configs_tomcat を選択し、右クリックメニュー プロパティー を選択すると プロパティー ダイアログが表示されます。


図1.5.5-3

プロパティー ダイアログで 関連アプリケーション を選択し、関連アプリケーションページが表示されます。


図1.5.5-4

sample を選択して 編集 ボタンを押下すると、関連アプリケーションの情報 ダイアログが表示されます。


図1.5.5-5

参照 ボタンを利用して、dynamicWeb を指定し、OK ボタンを押下して、プロパティー ダイアログに戻ります。


図1.5.5-6

プロパティー ダイアログで OK ボタンを押下して、関連アプリケーションの設定が完了します。

ここまでは、移行するアプリケーションの準備が完了しました。

1.5.6. 移行先の環境構築

移行先の環境に WebOTX Application Server をインストールします。

パラメータシートの「インストール設定」に記載された内容でインストールしてください。

具体的なインストール手順については [ セットアップガイド > 2. インストール ] を参照してください。

Caution
HP-UX、Linux環境にインストールする場合は、WebOTX運用管理ユーザではなくrootユーザでインストールしてください。WebOTX運用管理ユーザでWebOTXを運用したい場合は、移行完了後に運用ユーザを変更してください。具体的な手順は [ 1.5.8.2.1. WebOTX運用管理ユーザの変更 ] を参照してください。

1.5.7. 設定情報の移行先への反映

変換した設定情報を移行先の環境に反映します。

複数のTomcatサーバを一つのWebOTXサーバに移行する場合は、全Tomcatサーバの設定情報を反映します。ただし、システムの設定は一つの環境からのみ移行可能なため、どのTomcatサーバからシステムの設定を移行するかを検討のうえ、システムの設定を含む設定情報を最初に移行してください。また、既に存在するドメインと同名のドメインは移行できないため、二つ目以降の設定情報を反映する際にはドメイン名を変更する必要があります。

設定情報の反映を行う前には、以下の点を確認してください。

確認できましたら設定情報を反映します。

webotx_migration_configs_tomcatを選択し、右クリックメニュー 実行 > 移行先サーバに配備 を選択します。


図1.5.7-1

移行先サーバに配備 ダイアログが表示されます。 移行先サーバに配備 ダイアログで各項目を設定して、終了 ボタンを押下して、移行先サーバの配備を行います。


図1.5.7-2

Caution
設定情報の変換の際には、採取したシステムの設定を参照して変換を行っています。反映対象としてシステムの設定を含めない場合、変換時に参照したシステムの設定と移行先のシステムの設定が異なると移行に失敗するか動作が不正になる可能性があります。システムの設定を含めない場合は、反映する際に問題が発生しないように、変換後の設定情報を調整してください。

1.5.8. 移行後の作業

1.5.8.1. Windows

1.5.8.1.1. サービスやドメインの動作確認

サービスが開始できること、ドメインが起動できることを確認します。

具体的な手順は [ セットアップガイド > 4. 動作確認 > 4.1. Windows ] を参照してください。

なお、マイグレーションでの移行後はドメインのパスワードが既定に変更されています。ドメインのパスワードが必要な場合はadminadminを使用してください。

1.5.8.1.2. 自動移行されない設定について
TomcatからはHTTPリスナ、仮想サーバ、Webアプリケーションの設定情報を移行します。それ以外の設定については必要に応じて次の移行作業を行ってください。

2.3.4. JDBCデータソースの設定
2.3.5. log4jの設定
2.3.6. WebOTX独自のWebアプリケーション配備記述子(nec-web.xml)
2.3.7. セキュリティポリシーの設定

1.5.8.2. HP-UX、Linux

1.5.8.2.1. WebOTX運用管理ユーザの変更

WebOTX運用管理ユーザでWebOTXを運用したい場合は、運用ユーザの変更を行います。

具体的な手順は [ ドメイン構築・基本設定ガイド > 4. ユーザ管理 > 4.4. その他の管理ユーザ > 4.4.1. 管理ユーザ設定(UNIX) > 4.4.1.1. WebOTX管理ユーザ(運用ユーザ)の設定 ] を参照してください。

1.5.8.2.2. サービスやドメインの動作確認

サービスが開始できること、ドメインが起動できることを確認します。

具体的な手順は [ セットアップガイド > 4. 動作確認 > 4.2. HP-UX、Linux ] を参照してください。

なお、マイグレーションでの移行後はドメインのパスワードが既定に変更されています。ドメインのパスワードが必要な場合はadminadminを使用してください。

1.5.8.2.3. 自動移行されない設定について
TomcatからはHTTPリスナ、仮想サーバ、Webアプリケーションの設定情報を移行します。それ以外の設定については必要に応じて次の移行作業を行ってください。

2.3.4. JDBCデータソースの設定
2.3.5. log4jの設定
2.3.6. WebOTX独自のWebアプリケーション配備記述子(nec-web.xml)
2.3.7. セキュリティポリシーの設定