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WebOTX開発者が語る「クラウド構築の課題に対するサービス実行基盤の機能 ―柔軟性―」

初期投資の不要なクラウドコンピューティングが大きな注目を集めています。クラウド環境においても、業務システムを稼働させるインフラに求められる要件は本質的に変わりません。WebOTXは、業務システムを稼働させる実行基盤として10年以上の実績があり、その特長である高信頼性、高い運用効率や柔軟性が高く評価されています。こうした実績を背景に、WebOTX開発者はクラウド構築において求められている、より高い信頼性、リソースならびに運用管理コストの最小化などを目指して新たな機能開発を行っています。

第3回は、WebOTX最新バージョンの機能を含め、柔軟性にかかわるクラウドへの取り組みを紹介します。

【第3回】クラウド構築の課題に対するサービス実行基盤の機能
―柔軟性―

NEC 翁

NEC 第三ITソフトウェア事業部主任
翁 信之介

クラウド環境を支えるサービス実行基盤として、WebOTX Enterprise Service Bus(以下、WebOTX ESB)はどのように活用できるのでしょうか。

クラウドサービスを新たに自社に導入する場合において、無視することができないのがオンプレミスで構築されている既存のシステムです。メインフレームをはじめ企業内には様々なシステムが混在していますので、クラウドサービスをうまく活用するためにも、まずはこれら既存のシステム間が連携することが重要です。

ただ、様々なシステムが混在する状況では、それぞれ通信プロトコルやメッセージ形式が異なるのでそのままではうまく連携できません。そこで、システム間で異なる通信プロトコルを変換してメッセージのやり取りを仲介するシステム基盤であるESBがご活用いただけます。WebOTX ESBではWebサービスの通信に利用される「SOAP」や「FTP」「HTTP」「JDBC」「CORBA」「RMI」などの標準プロトコルに対応し、様々なシステム間を柔軟に連携するだけでなく、その連携をプログラミングレスで行えるので、システムを変更する場合でも柔軟に対応することができます。こうしてESBを活用することでメインフレームを次第にオープン化、さらにクラウド環境へ、といったように段階的に移行することが可能になります。

また、標準プロトコルで作成されているクラウドサービスをつなげるためにもESBの重要性は増しており、NECの共通ITサービス「RIACUBE」のSaaS基盤オプションである「RIACUBE/SP」でも、WebOTX ESBがメッセージの正規化とルーティング機能の基盤として採用されています。こちらはクラウドプラザのデモで実際に使用されているのでぜひご覧いただければと思います。

WebOTXでは、最新版のV8.3でクラウド環境に対する強化を行っているそうですが、WebOTX ESBはどのような新機能が加えられているのでしょうか?

まず、「分散ESB機能」です。システムが複雑になってくると、1つのESBでシステムを連携したのではメッセージ通信が集中してしまうため、ESBを複数配置してそれらを連携したシステムを構成することになります。こうした場合、各々のESBが連携するための操作を行う必要がありますが、WebOTXでは、ESBとESBの間におけるメッセージのルーティングなどをWebOTX自身が行えるので、複数のESB構成をあたかも1つのESBを扱うように運用することができます。各々のESBにおける運用操作を1つに集約できるので運用性を大きく向上できます。

もう1つは、「ソフトウェアロードバランス機能」です。ミッションクリティカル性が求められる、あるいは高負荷状態が予想されるシステムでは、通常複数のシステムが並列して動作しています。そうした多重化されたシステム間を連携する場合に、どのシステムにメッセージを送信するかという振り分けの制御が必要となります。このような場合、ハードウェアロードバランサを導入することが多いのですが、この機能では、ESB自身がメッセージを振り分けるので装置を削減できコストメリットがあります。さらに、振り分け先のシステムで障害が発生した場合に、発生した経路を部分閉塞して他システムへ配信する機能や、経路を追加する場合に急激な高負荷により不安定な状態になるのを予防するスロースタート機能なども提供しており、システム全体の可用性を向上できます。

画像ソフトウェアロードバランス機能

ESBを活用する立場はクラウド事業者やSEなどそれぞれ異なりますが、製品を提供する開発者の視点から考えて、活用のポイントとなるのはどのようなところでしょうか?

クラウド事業者の立場から

プライベートクラウドの環境にはハードウェアがたくさんあり、それらの構成が頻繁に変更されることが予想されます。そういった環境においてもWebOTX ESBを用いてクラスタ構成をとっておけば、システム全体の構成に影響を与えることなくハードウェア構成を変更できます。

SEの立場から

システムの構成が複雑になればなるほど、その保守は大変になってきます。こういった場合に、段階的にでもESBを導入することで既存のシステム間におけるメッセージのルーティングを整理していただければと思います。(※参考:SystemDirector Enterpriseのバックエンドサービス開発方法論(WebOTX版)のご紹介)そのうえで新しいシステムを追加するときはESBに接続するようにし、ESBを中心としたメッセージのルーティングを行うようにしておきます、そうすれば万が一障害が発生した場合は、ESBの設定を見ればシステム全体の状況が分かるようになるので障害時対応も容易になります。

今回の新機能を開発したきっかけや、開発に際し苦労した点や機能に込めた想いなど、エピソードがあれば教えてください。

先ほども述べたように大規模なシステム環境にESBを導入する場合、複数のESBによるバス構成が必要になります。しかし、この構成によりESBが追加されると、各々のESBを管理する必要があるだけでなく、その間におけるメッセージのルーティングが非常に複雑になりメッセージ送信の経路を全て把握した上で運用することが要求され、ミスが起こりやすい状況になります。本来、バス構成をとるべきなのにそのために運用が難しくなっては矛盾してしまうため、ESBを複数導入しているユーザにとっても、運用管理がしやすい製品となることを目指しました。そうして開発したのが「分散ESB機能です。

開発では、メッセージとメッセージ、ESBとESBをいかに効率よく転送できるようにするかが課題でした。試行錯誤の連続でしたが、複数に分散している設定を1つに見えるようにできたことで、現在ESBを使っているお客様でも、簡単に操作していただけるようになったと考えています。

お客さまやSEの反応はいかがでしょうか。また開発担当者としてどのように受け止めていますか?

現在、ESBを使う案件が非常に増えてきており、新機能についても早速利用したいというお客様もいらっしゃいます。システム間連携を行うためのインタフェースの標準化とシステム変更における柔軟性を向上するためとうかがっていますが、お客さまもSEの提案を前向きに検討中とのことで、そのような反応をいただけることは大変嬉しく思っています。

また、私はNUAのシステム構築技術研究会を担当しているのですが、そこではお客さまにWebOTX ESBを利用してプログラムレスで実際にモノを作っていただきます。そうしてお客さまにモノを作り上げる喜びを感じていただけるだけでなく、WebOTX ESBの便利さを感じていただける様子を直接見られるのは大変よい経験ができていると思います。WebOTXはシステム基盤であるため、お客さまの声はWebOTXを活用してシステムを構築しているSEを通して伺うことが多いのですが、こういった場で製品を扱っていただくことでまさに「お客さまの生の声」をいただけるので、しっかりと開発へフィードバックしていきたいですね。

インタビューの様子

ますます浸透していくクラウドに向け、今後どのような機能を開発し、サービス実行基盤としての評価を高めていきたいと考えていますか?

現在は、プライベートクラウドでESBを利用するパターンが多く見られますが、将来的には何でもつなげられるという特長を活かしたパブリッククラウドでの利用もどんどん増えてきます。
今回の機能開発は、複数のESB利用環境を想定しており、パブリッククラウドでの活用に非常に効果があると考えていますので今後も、クラウド環境の動向を見極めながらお客様にメリットをもたらす製品を開発していきます。

(2010年9月24日)

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