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世界に誇るNECの指紋認証技術

パソコンのログインや銀行ATMでの本人確認などで、すっかり身近になった「生体認証」。なかでも、指紋認証技術においてNECは40年以上にわたる歴史を持ち、世界最高水準の照合精度を誇ります。

もともとは、犯罪捜査における指紋照合作業の効率化を主たる目的として研究開発が進められていましたが、時代のニーズに合わせて、現在その利用シーンは身近なものへと広がっています。

今回は、過去のNEC技報の特集・論文から、NECにおける指紋認証技術への取り組みを振り返り、ご紹介します。

社会の安全・安心のために ― 犯罪捜査の効率化・高度化に貢献

NECが自動指紋照合システム(Automated Fingerprint Identification Systems:AFIS)の研究開発に着手したのは1971年のことです。その後、10年あまりの歳月を経て、1982年に最初の実用機を日本の警察庁へ納入し、運用が開始されました。

それまで、指紋の照合作業が1件1件人手で行われてきたことを考えると、コンピュータを用いた自動化により、その作業がどれほど効率化され、犯罪捜査の迅速化・高度化に貢献したのかは想像に難くありません。

当時AFISのニーズは、日本国内に限らず世界中の警察・司法分野で高まっていたこともあり、1984年にはアメリカ サンフランシスコ市警察でも運用が開始され、NECのAFISが世界各国で活躍するようになります。世界の安全・安心の陰に、NECのAFISあり、といえますね。

NECのAFISの要は、指紋の特徴点とリレーションを使用した照合方式だといえますが、システムを構成するハードウェア・ソフトウェアそれぞれにNECの技術力が生かされています(当時、指紋画像のやりとりにはファクシミリが利用されていた。NECにおける写真電送装置の歴史は長く、得意とする分野でもある)。

NEC指紋自動識別システムAFIS

NECの指紋自動識別システム(AFIS:Automated Fingerprint Identification Systems)は高度のパターン認識技術を用いたシステムであり,日本をはじめ世界各国の警察に導入されています。
特にNECのAFISは,指紋に関する知識と経験を巧みにハードウェアおよびソフトウェアに組み込んだ結果できたものであり,高い精度にその特徴があります。

中村 浩政、池上 芳郎、加藤 幸弘
(NEC技報 Vol.41 No.12 1988年10月)

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指紋照合システム(AFIS)

昭和46年,NECは日本の警察庁殿と指紋自動照合システム(AFIS)の研究を開始し,57年,最初の実用機を警察庁殿に納めました。これは,遺留指紋照合が正確に行える世界で最初のシステムでした。海外には,59年にサンフランシスコ市警察殿に納入されて以来,NECのAFISは世界中の多くの警察に納入されています。

星野 幸夫
(NEC技報 Vol.45 No.4 1992年5月)

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身近な暮らしに広がる「指紋で本人確認」

AFISは主に犯罪捜査など警察・司法分野で利用されてきましたが、国民IDや出入国管理など、高いセキュリティを求められる幅広い領域で、指紋認証による本人確認(Positive Identification:PID)のニーズが高まっていました。

NECではこうしたニーズに応えるべく、従来のAFISの照合方式・精度を維持しつつダウンサイジング化及びオープンシステム化した「AFIS21」を1994年に販売します。 このAFIS21には、警察分野向けのAFISシステムのほかに非警察分野向けのPIDシステムが用意されており、将来、確実に広がるであろう本人確認用途へ備えるものでした。

このPIDシステムは、ITU主催の「TELECOM 95」(1995年10月)に出展され、実際に指紋の登録・カード発行と照合を、その場で来場者が体験できるデモが実施されました。

自動指紋照合システム

TELECOM95ではIDカードに指紋を登録し本人指紋との照合を行うPID(Positive Identification)デモシステムを展示しました。PIDはAFIS21の製品群のうち非警察向け市場を指向した,PCを使用した本人確認システムで,従来IDカードやサイン,カギなどで行っていたセキュリティチェックを指紋を利用して安価に実現することが可能です。

土居 耕治
(NEC技報 Vol.49 No.1 1996年1月)

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その後もPIDシステムの研究は進められ、指紋認証システム「SecureFinger」として1999年に製品化されるに至ります。同製品は改良を重ねながら、現在もお客様へ提供されています。

進化し続ける技術 ―世界最高水準の照合精度を実現

『NEC技報』Vol.55 No.3の表紙

指紋認証によるPIDが実用段階を迎え、その活用が広がりを見せ始めると、更なる高い照合精度、高速処理が求められるようになりました。

NEC技報 Vol.55 No.3(2002年3月)では「指紋照合特集」として、市場のニーズに応え進化し続けるNECの指紋認証技術を特集しています。

同特集号では、指紋照合精度の向上に向けた基本的技術や、その技術をベースに開発した掌紋識別システム、照合作業を高速処理する装置、指紋の入力品質を高める高解像度指紋スキャナ、更に海外事例としてアメリカ西部地域におけるAFISネットワークなどを取り上げ、指紋認証技術を総合的に研究開発するNECの取り組みが集約された一冊となっています。

指紋照合特集によせて

昨今では,社会生活におけるセキュリティに対する関心が高まるにつれて,個人識別にバイオメトリクス技術が活用されるようになってきました。バイオメトリクス技術のなかでも,指紋識別技術は有効な識別技術の1つとされています。
NECは,早くから指紋自動識別技術の研究に着手し,約30年が経過しようとしています。この間,お客様,および社内の多くの関係者の熱意と日々のたゆまぬ努力の結果,NECは多くの技術を習得することができました。

NECソリューションズ 執行役員 兼 第一ソリューション営業事業本部長 高久田 博
(NEC技報 Vol.55 No.3 2002年3月)

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その後もNECは更なる研究開発に注力し、米国国立標準技術研究所(NIST)による、指紋認証技術のベンチマークテスト(FpVTE2012)において第1位の評価を得るなど、その技術の高さは世界最高水準を誇るまでになっています。

パソコンのログインや銀行ATMでの本人確認など、生体認証による利便性を身近な暮らしのなかで享受するようになったのは、ここ十数年のことですが、その背景には長年の研究開発と、製品化に向けたお客様との連携があります。NEC技報を通じて、そうした研究開発・製品化の一端をぜひご覧ください。

今回、世界に誇るNECの指紋認証技術を取り上げましたが、同じく生体認証の顔認証技術についてもNECは優れた技術を有します。その紹介はまたの機会に譲りますが、NECにおける生体認証技術に、どうか今後ともご期待ください。

(2015年5月21日 公開)

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