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No.2(4月)ダイナミックコラボレーションを支える先端技術特集/TELECOM2003特集

ダイナミックコラボレーションを支える先端技術特集

NEC技報編集委員長 北澤 進


講演

NEC代表取締役社長 金杉 明信

2003年11月14日に発表された実質GDP(内閣府速報)は7四半期連続のプラス成長になっています。この要因は「外需(輸出-輸入)」「設備投資」といわれています。特に中国などアジア向けの輸出増加が外需を押し上げ,輸出が好調な業種(電機,機械など)では設備投資が急回復しています。このように日本経済に明るさは出てきましたが,下記のいくつかの不安要素があり「まだ先行き不透明感は払拭できていない」と感じています。
まず1点目,外需主導の景気改善に対して「円高」が懸念されていることです。
2点目,6月まではGDPのプラス要因であった「消費」について,その寄与度がほとんど0に落ちてしまい,「本格的な消費回復には,まだ多少時間がかかる」との見方が強まっていることです。
また3点目として,デフレが長期化しており,このデフレ感が続くと消費者のマインドに悪影響を及ぼすでしょうし,物価指数に現れていない「資産デフレ」も企業業績や個人の消費動向に影響を与えると考えられます。
こうした経済状況のなかでも,国内の企業は人件費を始めとする固定費の削減によって,着実に収益を改善してきましたが,ここにきて収益改善ペースがスローダウンしつつあります。国内の企業は現在,再び成長を目指す経営に移るターニングポイントに入っているといえます。
実際に「将来に向けた中期的経営課題」に関する調査結果(日本能率協会発表)によると,多くの企業経営者が「財務体質や収益の改善にある程度めどがつき,再び成長を目指す」と考えていることが見て取れます。多くの不安要素が残るなかで,「次の成長に向けた新たな原動力を確立する」ことが,共通の課題になっているといえます。


総括論文

奥 峰夫

グローバル化の進展,市場環境の急激な変化などによる,不透明で混沌とし,かつ変化の目まぐるしい経済状況のなかで,企業は今,新しいビジネスモデルの構築を模索しています。そしてその焦点は,「加速する市場変化により迅速,より動的に対応することにより,新しいビジネスの価値を創造すること」です。NECは,企業各社が自社のコンピタンス,強みに磨きをかけ,そのコア・コンピタンスを企業同士が連携するスタイルこそが,次世代ビジネスの“あるべき姿”であると考え,それを「Dynamic Collaboration(ダイナミックコラボレーション)~柔軟なコラボレーションによる,動的で活力のあるビジネスを~」として,2003年6月10日に発表いたしました。このメッセージは,お客様のビジネス・イノベーションと新しい価値創造を支援することを約束するものです。
NECは,このお約束の実現に向け,先進的なITとネットワーク技術を融合したソリューションの提供を通して,お客様の経営課題を解決するビジネスパートナーとして,お客様とともに進化していく所存であります。


江川 尚志・小林 正好・山西 健司・阿留多伎 明良・並木 淳治

SCM (Supply Chain Management)を題材にNECのビジョン「ダイナミックコラボレーション」を定式化してみると,関係する会社数が1,2社である単純な系でない限りは不安定となることが制御理論から分かります。現実には多くの会社が関係しても不安定が起きないのは,引き込みなどにより自己組織化し,構造を単純化するDynamicsが働いているからであり,このDynamicsを理解することが今後のシステム構築では重要です。また,このシステムが大規模化するときにはシステム内遅延をユビキタスにより抑制することも安定性向上に重要です。これがダイナミックコラボレーションとユビキタスが今後重要になる理由です。


基盤技術

寺尾・実・岩岡 泰夫・羽田野 耕一・山元 正人・石倉 直人・伊藤 順子

インターネットをはじめとする情報技術(IT)の急速な進化により,情報システムは重要な社会インフラとして位置付けられるようになっています。言い換えれば,情報システムは社会インフラとしての要件である24時間365日ビジネスを止めない「堅牢性」と,市場環境の変化に素早く対応できる「柔軟性」が求められています。
NECは「堅牢性」と「柔軟性」を実現するために,メインフレームで培ったノウハウを取り入れたオープンミッションクリティカルシステム(OMCS)構築に数多くの実績を積んできました。その実績に基づくノウハウを集大成したOMCS構築のためのプラットフォームテクノロジーが「VALUMO」です。VALUMOは,お客様の企業価値を高めるという“Value More”を意味し,「ビジネスコンティニュイティ:ビジネスを止めない」,「コラボレイティブネットワーキング:ビジネスを広げる」,「TCOの削減:コストを下げる」という3つの観点に基づく価値をお客様にご提供します。VALUMOが提供する価値は,超大規模システムから中小規模システム,様々な業種・業務へ対応したプラットフォームやパッケージソフトウェアとの連携が保証されたシステムなどにおいて,お客様のビジネス拡大へ貢献してまいります。
本稿では,VALUMOテクノロジーの概要をご紹介します。


藤田 悟

本稿では,ダイナミックコラボレーションを支えるWebサービス技術の動向について述べます。まずビジネス連携を実現するための重要な観点として,(1)接続性,(2)安全性,(3)安定性,(4)動的性,(5)契約,の5つの点を挙げて説明します。Webサービスや,それを補う技術であるebXMLには,非常に多くの仕様が提案されています。そこで本稿では,それらの仕様を上記の観点に沿って分類し,各技術についてご紹介します。


加藤 明・新井 正伸・藤原 隆平

本稿では,NECが異種ネットワーク接続として取り組んでいる2つの研究開発項目を紹介します。1つは,端末として放送と通信を融合する地上波デジタルテレビ受信機能を搭載した携帯電話,もう1つは,端末が中継局として稼働し,センサの情報を収集するアドホックシステムです。
いずれも,1つのネットワーク単体で発揮される機能よりも,複数のネットワークがお互いの長所を出し合って新しい利便を創造する可能性を示す好例として紹介します。


宮内 宏・小松 文子・河津 正人・杉浦 昌

セキュリティは,ダイナミックコラボレーションを実現するための重要な課題です。NECは,ダイナミックコラボレーションのセキュリティ基盤としてiBestSolutions/ Securityフレームワークを構築しました。iBestSolutions/ Securityの主要コンポーネントは,セキュリティマネジメント,サイバーアタック対策,統合ID管理,および情報漏えい対策です。またNECは,プライバシー保護など来るユビキタス社会で必要とされる新しいセキュリティ技術の開発も進めています。


古城 隆・前野 義晴・妹尾 義樹

ダイナミックリソースアロケーションは,ダイナミックコラボレーションを実現するバックエンドシステムに必要不可欠な特性の1つです。本稿では,まずそのためのシステムの要件を取り上げ,ポリシーによる自律化がキーテクノロジーであることを示します。次に,複雑な大規模分散システムのダイナミックリソースブローカリングによる拡張性に優れたモデルを提案します。NECは,このモデルの基本機能を実装し,モデルの実現性の証明に成功しました。


TELECOM2003特集

出展紹介

並木 淳治・大山田 順・早川 幸三・岩間 和雄

インターネットとモバイルの急激な普及により通信業界が大きな転換期を迎えたなかでITU TELECOM WORLD 2003は開催されました。多くの欧米ベンダーが不参加のなか,NECは大きく変貌しているビジネスに対応するメッセージ「Dynamic Collaboration-making your business grow」をテーマにComputingとNetworkingの融合による,新たなネットワーク価値の創造を提案するとともに,新しいサービスを提供する事業者,コンテンツ事業者,そしてユーザをも巻き込んだコラボレーションビジネスを提案しました。ステージでのプレゼンテーション,メッセージを具現化した展示コーナーを通してお客様にNECのポジティブな事業姿勢を理解していただきました。


講演

NEC代表取締役社長 金杉 明信

本日は,キーノートスピーチの機会を与えられ,大変,光栄に存じます。
さて,現在のICT(Information Communication Tech-nology)の状況をみると,技術のイノベーションが,現実の社会を,人と人,人とモノ,モノとモノが,いつでも,どこでも情報をやり取りできるユビキタス社会に向けて,突き動かしていることが分かります。
そこで,本日は,わが国・日本のユビキタス社会に向けた取り組みと,その際のセキュリティやプライバシーの重要性ならびに今後の課題を紹介し,ディスカッションの参考に供したいと思います。


フォーラム論文

Lindsay Frost・Heinrich Sttgen・永田 淳・武次 將徳・鬼頭 英二

移動通信では今後マルチメディアなどのデータトラヒックが大幅に増加すると予想されます。このため標準化団体ではデータ通信と親和性の高いIP-RANの検討が行われており,NECも柔軟性,経済性に優れた分離アーキテクチャの提案を行っています。IP-RANの実現に関してはVoIPの伝送効率が問題とされますが,シミュレーションを用いた考察により,IP-RANは現在のATM網上に構築されたRANよりも優れた構成にできることを示します。IP-RANは2006~08年頃,ネットワークを新規構築するためか,もしくは特定のエリアを改善したいと考えるオペレータによって,既存のネットワークを補完する技術として導入されていくと考えられます。


谷 英明・竹内 章平・吉田 吉憲

ユビキタスとは,「どこにでも存在する」という意味のラテン語であり,ユビキタスネットワークには,次世代のあらゆる社会活動や経済活動を支えるインフラストラクチャに成長することが期待されています。
本稿では,ユビキタスネットワークのネットワーキングモデル,システムアーキテクチャ,システム実現課題について述べ,こうした課題に対する解決方針を示します。


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