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モノづくりIoTコラム

中村敏

第4回「現場力(NCTR:Net Conversion Time Ratio)について」(2016年12月7日公開)

中村 敏 (なかむら さとし)プロフィール
【所属】NECソリューションイノベータ株式会社
      イノベーション戦略本部 兼 IoT事業推進室 エグゼクティブエキスパート

【略歴】NECで主に中堅製造業向けのシステム提案、コンサルティングに従事
      現在、中堅製造業向け モノづくりIoTソリューション事業責任者
      日本マーケティング学会、一般社団法人 日本生産管理学会
      日本TOC推進協議会、NPO法人ものづくりAPS推進機構
      一般社団法人 持続可能なモノづくり・人づくり支援協会 会員

【第4回】現場力(NCTR:Net Conversion Time Ratio)について

第2回第3回でお伝えしたように、新たなビジネスに投入するリソースの確保や、グローバルビジネスを展開する上で、「競争力の源泉=現場力」といえます。ここで現場力の定義を明確にしておきます。

一般に、労働生産性は、労働を投入量として産出量との比率を算出したもので、労働者1人あたり、あるいは労働者1人1時間あたりの生産量や付加価値で測るのが一般的です。生産量で示したものを物的生産性、価格で示したものを価値生産性といいます。一人あたりの労働生産性は、売上予算や、損益予算、工場の生産計画 等を立案する時のベースであり、原単位になります。

「労働生産性(物的)=生産数/労働時間」を分解していくと次のようになります。

良い流れの指標(労働生産性から)

図:良い流れの指標(労働生産性から)

労働生産性(物的)「生産数/労働時間」を分解すると、(生産数/正味作業時間)×(正味作業時間/労働時間)として表現することができます。「生産数/正味作業時間」は、モノづくりの速度を表し、「正味作業時間/労働時間」 は、モノづくりに投入できる時間密度を表します。

労働時間(工数)をリードタイム(時間)に置き換え、生産数を「1」とすると、より明確に労働生産性の構成要素が分かります。「1/正味作業時間」はモノづくりのスピード『生産技術力』を表し、「正味作業時間/リードタイム」は、いかにムダなくモノをつくっているか『現場力』を表します。

最後に、価値生産性について考えます。価値生産性として「個当りの付加価値(この時の付加価値はキャッシュやスループット)/リードタイム」を分解すると、(1/正味作業時間)×(正味作業時間/リードタイム)×(付加価値/1)として表現することができます。繰返しになりますが、「1/正味作業時間」はモノづくりのスピード『生産技術力』を、「正味作業時間/リードタイム」は、いかにムダなくモノをつくっているのか『現場力』を表し、「付加価値/1」は、個当りの付加価値『商品開発力』を表しています。

「生産技術力」「現場力」「商品開発力」は、それぞれ強化をしていかなければなりませんが、最初のステップは「現場力」の強化です。なぜならば、「正味作業時間/リードタイム」は一般的に1/200-300~1/2000-3000と非常に効率が悪いためです。「正味作業時間/リードタイム」のことを『NCTR(Net Conversion Time Ratio)』といいます。モノづくりの現場は常に改善し、進化し続ける必要がありますので、NCTRのことを『進化指標』といい、現場力を示す指標として大いに活用すべきです。

NCTRの改善が、時間当たりの付加価値(キャッシュやスループット)を拡大していきます。現場の評価指標は、良い流れ創り(現場力)の指標 NCTRに絞り込むべきです。原価低減や、利益増を指標とすると、大ロット化、在庫増を招き、NCTRは悪化します。現場に「金(かね)」の指標を持ち込むと間違った行動を起こすことになります。(詳細は、別途ご紹介します。 「現場と本社の壁について」)

NCTRが大きい業種は、装置産業です。すり合わせ型製造業 → モジュラー型製造業 → 装置産業 の順で、NCTRは良くなります。また、NCTRの改善と共に生産技術力「個当り正味作業時間」の短縮も行う必要がありますが、リードタイム短縮、正味作業時間短縮の順に注力した方が良いと考えられます。(1/200のうち、199を改善するのか、1を改善するのか)

現場力の強化=NCTRの改善=リードタイムの短縮と紐づけることができます。リードタイム短縮には、2つのアプローチがあります。

リードタイム短縮における現場の対立解消

リードタイム短縮における現場の対立解消

一つは、見える化です。ITによるアプローチが代表的で、そのためには現場での実績入力が必須になります。この時、見える化の範囲と深さが広く深くなればなるほど現場への負担は大きくなります。

もう一つは、徹底的なムダの排除です。ここでいう「ムダ」とはモノを作ること以外は全てムダになりますので、実績入力は排除の対象です。この結果、現場では「D:実績を入力する」「D':実績を入力しない」という対立が生まれます。現実に、生産管理システムや、ERP(Enterprise Resource Planning)システムを導入して実績入力が大きな負担になったり、場合によっては実績を入力しないのでシステムとして機能しないことがあります。

しかし、リードタイム短縮を実現する上で「B:見える化」と「C:ムダを削除する」は、間違っていません。現場に負担を掛けずに「B:見える化」と「C:ムダを削除する」の両方を成立させる手段は無いのでしょうか?

その答えが「モノづくりIoT」です。工場にある「もの(モノ、設備、治工具、搬送機、ヒト 等)」が、自動的に全ての実績情報を提供します。その結果、工場で起きている全ての事実情報を見える化し、それを俯瞰して徹底的にムダを排除し、淀みのない流れを実現します。

次回、モノづくりIoTについてご紹介します。

第5回「モノづくりIoTについて(1)~見える化の実態~」へ→

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