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人事部門の変革第四章 リスクマネジメント部門としての人事

(3)過重労働に関するリスクへの対応

厳しい経済環境の下、企業間の競争激化、成果主義の拡大等を背景とし、労働者の労働時間は増加の一歩をたどっている。また、過労死や精神疾患といった過重労働が原因と想定される健康障害も増加している。従業員にとって魅力的な職場の提供や労働生産性の向上のためには、過重労働リスクへの対策が必要である。

1. リスク戦略方針の策定・目標の設定

過重労働に関するリスク項目に対して、戦略方針の策定及び目標の設定を行う。

図4-19 過重労働リスクに対する戦略及び目標

リスク項目 戦略 目標
時間外労働の限度基準の超過 軽減 従業員一人当たりの月間時間外労働時間を20時間以内とする。
従業員の健康障害の発生 軽減 健康障害の発生率を5%以内に抑える。
不払い残業代の発生 軽減 サービス残業を発生させない。
従業員のモチベーション低下 軽減 定期実施する従業員サーベイの労働時間関連項目の平均値を5点中3点以上とする。

2. リスク対策の策定

時間外労働の限度基準の超過リスクに対して具体的な対策の一例を示す。

図4-20 時間外労働の情限度基準の超過リスクへの対策例

物理的対応
  • 勤務管理システム、ICカード等の導入により、在社時間管理の徹底を行う。
  • 勤務管理システムを利用し、労働時間情報を公開する。
組織・業務的対応
  • フレックスタイム制・裁量労働制を導入する。
  • 在宅勤務制度を導入する。
  • 労働時間対策委員会を設置し、監視を行う。
  • 業務プロセスの見直し、アウトソーシングによる業務量の削減を行う。
  • 管理職の評価項目として、部下の労務管理能力を設定する。
  • 適正人員数を踏まえた人員配置の見直しを行う。
教育的対応
  • ガイドブックの作成、ノー残業デーの設定等により、時間管理意識の浸透を図る。
  • 管理者へのタイムマネジメント教育を実施する。
法務・財務的対応
  • 安全配慮義務違反を問われた際に備え、損害賠償保険に加入する。