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人事部門の変革第四章 リスクマネジメント部門としての人事

1.はじめに

第一章でも確認したように、経営課題・現場課題が人の問題に帰結するようになってきた。これはとりもなおさず、人材の在り様が企業活動に大きく影響することに他ならない。
第四章ではこのような観点から、企業の競争力を左右するリスクファクターとしての人に対して、どのようなマネジメントが必要か考えていきたい。

2.リスクマネジメントの考え方

(1)リスクマネジメントのサイクル

リスクマネジメントの考え方・手法にはさまざまなものがあるが、ここでは「JIS Q 2001 リスクマネジメント構築のための指針」に沿って見ていこうと思う。
本来、リスクマネジメントは部門ごとや業務ごとで行われるべきものではなく、全社単位で取り組むべきものである。人事部門だけにとどまるのではなく、部門横断的な組織・チームを構成して実施することが望ましい。

図4-1 リスクマネジメントサイクル

図4-1 リスクマネジメントサイクル

1. Plan(計画)

a リスクマネジメント方針策定
リスクマネジメント方針は「リスクマネジメント基本目的」と「リスクマネジメント行動指針」 から構成される。「基本目的」は目指す“ゴール”を、「行動指針」は基本目的を達成するために遵守・重視すべき“価値観”を示すものである。

図4-2 人事に関するリスクマネジメント方針の例

リスクマネジメント基本目的
従業員にとって魅力ある会社の実現

リスクマネジメント行動指針
従業員の自立した意思を尊重する
権利と責任はバランスする
市場・外部に通用する人材を育成・確保する

b リスクマネジメント計画策定
計画策定は「リスク洗い出し・評価」「リスク戦略・目標・対策策定」の2つのステップからなる。

図4-3 リスクマネジメント計画作業アプローチ

図4-3 リスクマネジメント計画作業アプローチ

<b-1 リスク洗い出し>
アンケートやインタビュー等により、顕在/潜在リスクを洗い出し、定義内容やレベルを整理する。
    
<b-2 リスク評価>
確定・定義したリスク項目を「影響度」「発生頻度」の2つの軸でマッピングして、各リスクの位置づけを可視化する。

図4-4 リスク評価作業の例

図4-4 リスク評価作業の例