Please note that JavaScript and style sheet are used in this website,
Due to unadaptability of the style sheet with the browser used in your computer, pages may not look as original.
Even in such a case, however, the contents can be used safely.

人事部門の変革第二章 サービス部門としての人事(前編)

2. 情報管理の確立

「情報がない」という問題に関しては、もう少し詳細に見ていくと「情報そのものがない」「情報はあるが所在が不明」「情報が開示されない」というふうに分けることができる。
解決の方向性としては、情報の「インプット」「保管・保存」「アウトプット」のプロセスを一貫して見直していくことが必要である。
 
<図2-7>

図2-7

具体的に、育成情報の例で見ていこう。
 
インプット

  • 従業員一人ひとりのスキル状況や評価結果、研修履歴、職務経歴等が少なくとも1年以内のサイクルで更新されていることが必要。
  • 人事評価や自己申告、キャリア面談など、定期的に必須で運用する制度の中に評価や更新申告のような形で情報を更新するプロセスを盛り込んで自動化することが考えられる。
  • 職務経歴、配属履歴、受講履歴など、会社や人事で把握している情報については、異動や研修などの実施時点で情報補足・管理が行われるようプロセス化する。
  • その他、従業員自身による更新が必要な情報(公的資格取得、キャリア希望)などについては、従業員ポータル等本人が簡単に更新処理ができる基盤づくりが重要となる。
  • インプットプロセスを継続的に回していくためには、社内FA・社内公募へのエントリー資格付与と絡めるなど、本人にとってのメリットをいかに作っていくがポイントとなる。

管理・分析

  • きちんとしたデータベース(DB)を構築することが必要 。情報があっても分散していると、ほとんど利用できない状態に等しい
  • DB化を行うにあたっては、情報の体系を整備しておくことが前提となる。
    1カタログ化       :スキル体系、職務分類体系など項目の確定と構造化
    2評価軸定義     :該当有無○×、ABCD評価、パーセンテージなど結果の持ち方と基準を整備
    3管理単位定義 :把握単位(個人別、部門別等)、集計単位(月、半期、年等)、保存期間(上書き、過去○年間等)など情報の管理要件を定義
  • 個人情報保護の観点からも、情報管理基盤を整備しておくことが望ましい。個別に散在している個人情報を一元的にデータ管理することで、紙情報の複写や持ち出しのリスクを軽減することができる。
  • 活用の場面を踏まえると、Fit/Gap分析や時系列分析、層別分析、相関性分析など、さまざまな切り口で情報を加工できることが、利用促進にもつながることになる。
  • 事業単位・組織・技術などの変化に応じて、情報項目や管理要件・分析要件も変わってくる。変更や拡張にあたって柔軟性のある基盤であることが望ましい。


アウトプット

  • 情報がタイムリーに提供されることが重要である。情報の鮮度はインプットプロセスの整備が大前提となるが、アウトプットの段階で時間がかかってしまっては元も子もない。
  • アウトプットそのものもプロセス化することも、情報の活用度を上げていくために有効。
    (例)必須研修履修状況を一定の間隔で部署別にレポートすることで、履修
    促進・情報更新促進を図る
  • 基本的な情報を元に、情報活用者が自分で加工・分析できることが望ましい。定型的な情報のみの提供だと、使用できる場面が限られてくる。
  • 自分自身の情報、所属部署内の情報は、基本的には開放・共有されることが望ましい。「気づき」を促進することがプロセスの自律的な運用をもたらす。
    (例)部署ごとの業務内容・必要要件・研修履修状況等を開示することで、キャリア形成の参考情報が提供できるだけではなく、部門間の緊張感を醸成する。