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高機能バイオプラスチック

現在、プラスチックは全世界で年間約2.3億トン(国内では約1300万トン)生産されおり、そのほとんどは石油由来の原料を高温・高圧条件下で反応させて作っているため、プラスチック生産過程で発生するCO2量や製造に要する消費エネルギーの多さが課題となっています。これに対して、再生可能であり、CO2を固定化できる植物資源を原料に使用したバイオプラスチックの開発と利用が進められています。

NECでは、植物由来で電子機器の環境調和性の向上に寄与する高機能なバイオプラスチック「NeCycle(R)」を開発しています。植物率75%以上の難燃性バイオプラスチックとバイオ塗料を開発し、これを採用したデスクトップパソコンやプロジェクタの製品化を皮切りに、POS、携帯用業務端末、決済用端末、照明器具、固定電話機、携帯電話など、幅広い製品にて使用されています。さらに、セルロースなどの非食用植物資源を利用し、高植物率と耐久性を両立させた新しいバイオプラスチックを世界で初めて開発しました。

バイオプラスチック概要

バイオプラスチック「NeCycle(R)」の耐久性を強化

NECは2014年6月、花王株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役 社長執行役員:澤田道隆、以下 花王)と共同で、世界最高レベルの植物成分率(約75%以上)を有しながら耐久性(耐薬品性)、耐光性、表面硬度など)に格段に優れた難燃性ポリ乳酸複合材(以下 難燃性バイオプラスチック)を開発しました。
本バイオプラスチックは、NECのバイオプラスチック「NeCycle(R)」(ニューサイクル、注5)の主成分となるポリ乳酸に、水酸化アルミニウムや炭化剤等の難燃剤と他の特性改良剤を配合する独自の組成により性能を強化し、汎用石油系プラスチックを超える耐久性を初めて実現したものです。
本バイオプラスチックは、ガソリン、強アルカリ洗剤などへの耐薬品性、耐光性、寸法安定性(非膨張・収縮性)、表面硬度等に優れ、流通・交通・医療・金融等の設備に用いられる、より厳しい仕様が要求される高耐久プラスチック市場への適用が可能となります。
今回、これらの高度な耐久性を実現したことにより、薬品への耐性が必要となる、ガソリンスタンド用給油システム(NECインフロンティア製:注6)における屋外機器の内部部品(POS周辺)に適用を開始しました。

バイオプラスチック「NeCycle(R)」の耐久性を強化

非食用原料のセルロース系バイオプラスチックの製造エネルギーを1/10に削減

NECは2014年5月、非食用植物資源のセルロースを主成分に用いた高機能バイオプラスチック(以下、「セルロース系・高機能バイオプラスチック」)を、従来の1/10という低エネルギー(低CO2排出量)で合成できる新しい製造技術(以下、「2段階不均一系合成プロセス」)を開発しました。
NECが独自に開発した「セルロース系・高機能バイオプラスチック」は、木材や藁などの主成分のセルロースに、農業副産物のカシューナッツ殻に由来する油状成分のカルダノールを化学結合することで合成され、熱可塑性・耐熱性・耐水性などに優れるとともに、植物成分率が高い(約70%)という特長があり、電子機器などの耐久製品への実用化を予定しています。使用したカルダノールは、東北化工株式会社【代表取締役 柴田 寛之】との共同で、反応しやすい構造に化学的に変性したものを利用しました(以下、変性カルダノール)。

このたびNECが新たに開発した「2段階不均一系合成プロセス」は、従来のように原料のセルロースを有機溶媒に溶解(均一系)させず、ゲル状に有機溶媒で膨らませた状態(不均一系)にした上で、変性カルダノール(長鎖成分)と酢酸(短鎖成分)を2段階で結合して樹脂を合成します。このため、溶液からの沈殿分離などによって生成樹脂を容易に回収できます。本プロセスは、ほぼ常圧・中温(100℃以下)での反応条件を達成するとともに、従来の均一系プロセスで必須であった生成樹脂を分離するための溶媒が不要となるため、合成に必要な溶媒量の大幅な削減(従来プロセスの約90%減)を実現します。これらにより、従来に比べ、約1/10の製造エネルギー(CO2排出量)で、高機能なセルロース系バイオプラスチックの製造が可能になることから、将来量産を行う際には、製造コストの大幅な削減が期待されます。

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