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レジリエントな都市の実現

ニュージーランド
ウェリントン市ジュリア・ハミルトン
NEC
ニュージーランドティム・パッカー

社会インフラの実現に向けたNECのスマートテクノロジーは、ニュージーランドの首都ウェリントン市で生活する人々にとって、なくてはならない基盤となりました。ここではその起点とこれからについて、同市とNECの担当者が語り合います。

ジュリア・ハミルトン
ジュリア・ハミルトンジュリア・ハミルトン
ニュージーランド ウェリントン市
Strategic Projects Adviser & Emergency Welfare Officer
市議会のコミュニティサービスチームの一員としてウェリントン市の福利向上に注力。 CPTED(防犯環境設計)の専門家でもあり、数多くの戦略的プロジェクトや共同プロジェクトを主導している。
ティム・パッカー
ティム・パッカーティム・パッカー
スマートシティソリューションの責任者。ウェリントン市を拠点に、チームメンバーとともに、都市のパートナーや共同設計者として、都市の持続可能性を向上させるソリューションの開発に取り組んでいる。
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レジリエントな都市の実現

2017年3月の「ウェリントン市レジリエンス(回復力)戦略」についてお聞かせください。

この戦略は、ウェリントン市民が非常事態に対する備えを強化し、首尾よくこれに対処し、回復を早めることができるようにするための計画です。私たちは、戦略をつくるにあたり共同設計というアプローチを採用し、さまざまな職種・階層に属する数百名のウェリントン市民と共に作業を行いました。

この戦略には、三つの重要なゴールがあります。一つめは人々がつながり、権限を持ち、自らが地域社会の一部であると感じられるようになること。二つめは意思決定が統合的に、かつ十分な情報を得たうえで行われるようになること。そして三つめは私たちの故郷、すなわちその自然環境および建造環境が健全かつ強固なものになることです。

NECニュージーランドは、ニュージーランドの首都であるウェリントン市の長期戦略の一環として、より暮らしやすく持続可能な都市の実現に向けてテクノロジーがどのような役割を果たせるかについて模索すべく、ウェリントン市議会(WCC)と提携しています。

WCCはなぜNECと提携したのでしょうか?

ウェリントン市は、世界で最も住みやすい都市の一つです。私たちはそれを守り、さらに高めたいと思っています。NEC社のスマートテクノロジーは、人々がウェリントンで暮らしたい、あるいは働きたいと思うような社会インフラの実現に貢献してくれています。

弊社では、さまざまな都市と長期的な関係を結ぶことで、都市が抱える直近の課題に対処し、私たちもそこから学びつつ、未来に向けて持続可能なスマートシティの構築を共に行っています。開かれたアプローチをとることで、コラボレーションや共同設計を中心としたパートナーシップを展開しています。

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ITを使うことで、どのようにウェリントン市をよりスマートで安全な都市にするのですか?

私たちの『レジリエンス戦略』の第14項は、十分な情報を得たうえでの意思決定に関するものであり、市議会は意義のある形で地域社会と意思決定権を共有します。私たちは現在、オンラインの情報ハブを開発中ですが、これを使うことで、ウェリントン市で暮らすうえで必要なあらゆる側面に関する公開情報を市民が入手できるようにします。また、ウェリントン市に関するさまざまなデータを統合し、市民や研究者、投資家、来訪者が自らの決定や計画の作成に利用できるようにします。

これにはまず、地震後の建物検査を支援するためのインテリジェンス・システムの開発が含まれる予定ですが、意思決定に対してより多くの情報を与えるために最新のセンサー技術を活用します。このハブにはまた、海面上昇や液状化、津波、地盤振動といった危険に関する情報のほか、ボランティア活動や社会支援、資金提供、地域社会の共有リソースといった機会に関する情報も含まれる予定です。

ウェリントン市に対する私たちの役割は、建造環境や社会的/生態学的環境に関するデータを、時間や場所といった文脈に統合することです。データの不足が見つかった場合はセンサー技術で埋めることができ、これはNECのKITEプラットフォームを通じて提供されます。

私たちの戦略の第15項は、『都心部の建造環境における仮想現実モデルの開発』です。これは3Dや仮想現実(VR)、拡張現実(AR)といった技術を使って行うもので、ウェリントン市やその脆弱性に関する情報をより効果的に伝達することができるようになります。

テクノロジーは、私たちが情報をどのように伝達し、どのように情報と関わっていくのかという点で、ますますその重要性が高まっています。私たちは、ゲーミング部門や技術部門を活用して都心部の3D/VRモデルを開発し、地震や海面上昇といった事象によって受ける影響をシミュレーションすることで、ウェリントン市の危機意識を高めることができます。こうしたシステムは、危機管理機関や非常時の第一対応者だけでなく、一般市民によっても利用できるようになります。

弊社では、市民や都市、政府が十分な情報を得たうえでの意思決定を行うためのお手伝いをしています。これらの新しいモデリングや視覚化技術により、私たちは理解向上のための正しい情報をデータでお伝えしています。

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NECとの提携事業の成果はいかがですか?

NECは、私たちがスマートなソリューションを開発するための技術を、スマートな方法で提供してくれました。NECのテクノロジーやプランニング、サポートがあればこそ、私たちは自らが掲げた誓約を果たすことができます。また、エビデンスに基づいたソリューションを探求するうえでも、私たちにとってNECは欠かせない存在です。

NECとのパートナーシップは、将来どのようなものになるべきとお考えですか?

NECと共に仕事をすることは大きな喜びでした。NECは世界クラスのテクノロジーを届けてくれると同時に、人の声に耳を傾け、クリエイティブな思考をしたいという純粋な欲求を持っています。私たちのパートナーシップは、ウェリントン市のレジリエンス(回復力)を高めるうえで欠かせません。

WCCとNECは、スマートシティ・テクノロジーの進出を世界中に知らしめるであろう真のパートナーシップを築いてきました。共同設計というアプローチの活用や、それぞれの組織からベストな人材を配置することにより、私たちは重要な問題を解決し、世界クラスのソリューションを構築しています。ゆくゆくは、他の都市もこの恩恵を受けることになるでしょう。ウェリントン市は革新にふさわしい素晴らしい都市であり、ここで築かれた堅固な基盤は、さらなる多くの革新をもたらしてくれると考えています。

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